Cultural News 日本語
2010-08-31T11:36:38+09:00
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英字新聞カルチュラル・ニュースの日本語要約
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2010-04-13T19:12:00+09:00
2010-08-31T11:36:38+09:00
2010-04-13T19:12:13+09:00
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東 繁春
2010年4月13日]]>
カルチュラル・ニュース2010年3月号日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/12294512/
2010-03-12T06:05:20+09:00
2010-03-12T06:05:25+09:00
2010-03-12T06:05:25+09:00
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月別の日本語要約
ロサンゼルス立教大学校友会の創立50周年と日系大学婦人協会(AAJUW)の創立40周年を記念して“舞と朗読の「平家物語」”が6月13日午後1時から、リトル東京の禅宗寺で行われる。朗読は立教大学出身で、アナウンサー経験を経て「朗読の会」を主宰している堀田紀真氏が東京から来る。舞は、立教大学出身で、ロサンゼルスで日本舞踊を教えている若柳久三師匠が主宰する舞踊集団「華の会」。琵琶演奏はロサンゼルス在住の川本旭鶴(かわもと・きょっかく)さん。出し物は「忠信」(ただのぶ)「賤の苧環」(しずのおだまき)「官女」(かんじょ)。入場料はドネーションとして20ドル。
◎いけばなインターナショナル・ロサンゼルス第4支部の華展、3月20、21日(P1)
いけばなインターナショナル・ロサンゼルス第4支部の年1回の華展が3月20と21日にアーケディアにあるロサンゼルス・カウンティ・アーボレイタム(植物園)で行われる。いけばなインターナショナルの華展は、さまざまな流派の活花を一度に見ることができるのが特徴。今回は、約40点が出展される。ロサンゼルス支部は毎月勉強会を行っている。いけばなインターナショナルは1956年に設立され、現在は60カ国、会員8500人に広がっている。植物園の入場料8ドルが必要。
◎いけばな小原流ロサンゼルス支部の華展、3月13と14日(P1)
いけばな小原流ロサンゼルス支部の華展が3月13、14日にリトル東京・日米文化会館ドイザキ・ギャラリーで行われる。約50点が出展される。入場は無料。
◎第二次世界大戦歴史和解へのジャーナリストからの提案(P1、5、7)
米国は広島・長崎への原爆投下への謝罪、日本はパールハーバー奇襲攻撃への謝罪をしなくては、日米間の戦争(第二次世界大戦)は終結しないことを提唱している東京在住のジャーナリスト松尾文夫さんの主張を、日本英語交流連盟(東京)が英訳したので、カルチュラル・ニュースに転載しました。
◎この主張は中央公論2009年12月号に「東アジア歴史和解のために“相互献花外交”の提唱。まず鳩山首相が真珠湾で鎮魂の花束を」の見出しで掲載されました。日本英語交流連盟は11月12日にウエッブサイト www.esuj.gr.jpにその英訳を掲載しました。
松尾さんは、鳩山首相の真珠湾、オバマ大統領のヒロシマでの相互献花を皮切りに、近隣の中国、韓国、ロシア、さらには北朝鮮まで含めて東アジア全体の歴史和解を達成しようと提言しています。
◎パワー・オブ・ジャパニーズ・ファッション講演会、3月17日(P3,7)
国際交流基金ロサンゼルス事務所は、京都服飾文化研究財団から深井晃子(ふかい・あきこ)さんを招いて3月17日午後7時30分から、パサデナの秀明ホールで日本人デザイナーが世界のファッション界に与えた影響を紹介する「パワー・オブ・ジャパニーズ・ファッション」講演会を行う。無料。深井さんは、お茶の水女子大学、同大学院で西洋服装史を専攻、その後パリ第4大学(ソルボンヌ)で美術史を専攻している。現在、京都服飾文化研究財団の理事とチーフ・キュレーターを務める。
◎1週間の授業をすべて使って日本文化を教えたロサンゼルスの私立学校(P3)
ロサンゼルス・ダウンタウンに近い私立学校ピルグリム・スクールは、クリスマス休暇が明けた直後の1月4日から8日の1週間の授業をすべて使って、幼稚園から高校生まで、全校生徒約350人に総合的に日本文化を教えた。日本の5月の休日「ゴールデン・ウィーク」の名称を借りて、この日本文化紹介プログラムは「ゴールデン・ウィーク」と名付けられた。
この日本文化紹介プログラムは、日本語、書道、茶道、活花、墨絵、押絵、折紙、アニメ、漫画、民謡、太鼓、寿司、柔道、剣道、空手、サムライ・カルチャー、日本舞踊、仏教と19のテーマに及んだ。このプログラムのコーディネーターは、歌舞伎役者で、現在は南カリフォルニア大学院生の中村雁京さんで、ピルグリム・スクールと4カ月にわたって打ち合わせを行い、日本文化を教えることができる約25人の専門家を集めた。
そして、財政的なスポンサーになったのが、ピルグリム・スクールに小学校3年生の孫を通わせている金井紀年さん夫妻だった。金井さんは、全米を対象に日本食品の輸入・卸をしている「共同貿易」の社長で、アメリカで寿司を広めた功労者の一人として知られている。金井さんは、このプログラムを通して、アメリカ人生徒たちが、将来日本に関心を持つようになることを、願っている、と言っていた。
◎ロサンゼルス・カウンティー美術館・日本パビリオンの展示(P4)
日本画展示「日本画収集の20年記念展」が開催されている。4ページのイノシシの絵は森狙山(もり・そうせん、1747-1821)の掛け軸。
版画展示(3月4日から6月29日まで):歌川広重の「六十余州名所図会」の中から37点が展示されている。
◎パサデナのパシフィック・アジア美術館の新展示「藍と白の日本」(P4,5)
パサデナのパシフィック・アジア美術館、日本ギャラリーの展示が3月25日から新しいテーマ「藍と白の日本」になる。1年間の企画で、数回の作品の入れ替えがある。藍と白は、日本を代表する色彩で、その伝統は約400年前までにさかのぼることができる。藍染めから、藍を多く使った磁器、藍刷る絵と呼ばれる版画などが展示される。作品の選定はゲスト学芸員のメーヤー・マッカーサーが担当している。
4ページの写真は、左が伊万里焼きの壷、江戸時代、17世紀に作られたもの、右が浴衣の布地で、藍染を絣織りしている、20世紀半ばに作られたもの。5ページの写真は菊川英山(1787-1867)の藍刷り絵で、1704年にドイツで作られた紺青(プルシャンブルー)が使われている、19世紀半ばの作品。
◎アートスケープ・ジャパン アラン・グリーソンによる東京からの日本美術レポート(P5)
東京在住の翻訳家アラン・グリーソンが編集している、ネット情報アートスケープ・ジャパン www.dnp.co.jp/artscape/eng から、現代の日本アートの報告。第1回は、鎌倉市内の鶴岡八幡宮境内に建てれらている神奈川県近代美術館・鎌倉館で行われた、内藤礼(1960年、広島市生まれ)によるインスタレーション「すべての動物は、世界の内にちょうど、水の中に水があるように存在している」(11月14日から1月24日)の紹介。アートスケープ・ジャパンは、隔月で掲載します。
◎演歌歌手ジェロのロサンゼルス・コンサート、3月31日、午後8時から(P6)
アラタニ日米劇場で、日米文化会館の募金活動コンサートとしてジェロのアメリカ・デビュー・コンサートが行われる。
◎25絃琴二人組「心花」(ここはな)のロサンゼルス・コンサート、3月17、20日(P6)
東京藝術大学出身のななえとみぎわによる25絃琴二人組「心花」(ここはな)のロサンゼルス初のコンサートが3月17日にハリウッドのレストレンで、3月20日にリトル東京の合同教会で行われる。入場料は、いずれも8ドル。
◎クラーク・センターの盆栽コンペ展「飾り」と春祭り、4月17、18日(P6)
ハンフォードのクラーク日本美術文化研究センターの恒例の春祭りは、4月17日に行われる。昨年に続き、第2回目の盆栽コンペ展「飾り」は、4月17日と18日の土、日に行われる。盆栽コンペ展は、床の間ギャラリーに展示され、1等賞には2500ドル、2等賞には1000ドル、3等賞には500ドルの賞金がでる。受賞式とレセプションは4月17日午後5時30分から6時に行われる。
◎アンディー松田の寿司学校(P6)
日系アメリカ人の間に日本料理を習いたいというグループが出てきている。
◎ロサンゼルス仏教連盟の花祭り、4月11日に浄土宗で(P8)
今年の出し物は雅楽で、基調講演は、ペパーダイン大学名誉教授のグレン・ウエッブ博士が行う。
◎ロサンゼルスで編集された真言僧の画集(P8)
高野山米国別院(ロサンゼルス)の前総監、宮田諦詮師が、父親が残した作品をまとめた小冊子「画僧、宮田諦融」(1903-1961、愛媛県大洲市)が高野山出版社から発行されている。
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東 繁春]]>
カルチュラル・ニュース2010年2月号の日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/12294504/
2010-02-23T05:58:00+09:00
2010-03-12T06:03:21+09:00
2010-03-12T06:00:20+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
◎ジェロの演歌、ケニー遠藤の太鼓コンサートで、ロサンゼルスの日米文化会館
30周年記念をお祝い、3月30日、31日、4月3日(P1,2,6)
ロサンゼルスの日米文化会館は、今年で創立30年を迎えるにあたり、3月30日から
運営資金の募金を兼ねたゲイラ(祝賀会)やピッツバーグ出身の演歌歌手ジェロ
のコンサート(3月30日)とアメリカでの太鼓演奏で有名なケニー遠藤のコンサ
ート(4月3日)を行う。会場はいずれも日米文化会館に併設のアラタニ日米劇場。
3月30日午後7時からのゲイラは、ジェロ、ケニー遠藤、ジャズピアニストの松居
慶子、ハワイ音楽のダニエル・ホーが出演する。チケットは一人150ドル。
アメリカ人演歌歌手ジェロのアメリカ初のコンサートツアーは、3月31日午後8時
から。チケットは50ドルから100ドルまで。本名ジェローム・チャールズ・ホワイ
ト・ジュニアは、祖母が日本人、その祖母から演歌を教えてもらい子供の時から歌
っていた。大学卒業後、英語教師の仕事で日本に行き、「NHKのど自慢」に出場した
ことをきっかけにプロの演歌歌手になった。昨年、ピッツバーグ、ワシントンDCで
コンサート行っているが、アメリカでの正式デビューは今回が初めて、サンフラン
シスコのあとロサンゼルスに来る。
アメリカでの和太鼓演奏の第一人者ケニー遠藤のコンサートは4月3日午後8時から。
ロサンゼルス出身の遠藤は、1970年から10年間日本で修行し、組太鼓の演奏を体得す
るとともに、邦楽囃子の名取になっている。現在は、ホノルルを中心に演奏活動を行
っている。今回は、遠藤のプロ活動35周年の記念も兼ねている。出演は、緊那羅太鼓
(きんなら・たいこ)オンアンサンブル、渡辺かおるなど。チケットは35ドルと30ドル。
◎シルクロードの画家・平山郁夫氏が死去(P1,4)
2009年12月2日に日本画の大家、平山郁夫氏が亡くなった。平山氏のアメリカで唯一の
個展が2007年春、ロサンゼルスから車で北西に3時間のところにあるハンフォードのク
ラーク日本美術・文化研究センターで行われていた。その展示会を担当したダニエル・
マーキー氏(現在はコーネル大学助教授)に平山氏の追悼文を書いてもらった。2007年
の展示はシルクロードをテーマにしたものだったので、平山氏のシルクロード遺跡の保存
活動も紹介しながら、シルクロードの画家だった平山郁夫と紹介している。
◎ロサンゼルスのピルグリム学校で日本文化をテーマに1週間の集中講座「ゴールデン・
ウィークイ」写真のみ。詳細はホームページで(P1)
◎雅楽演奏家、指導者の東儀季信(とうぎ・すえのぶ)さんが日本で死去、77歳(P2,5)
1960年代から30年間にわたって、ロサンゼルスで雅楽を教えていた東儀季信さんが2009年
11月10日に東京で亡くなった。77歳だった。東儀さんは1963年から1993年まで、UCLA民族
音楽部の教員を務め、ロサンゼルスで雅楽グループを育成してきた。東儀さんの教え子の
ひとりで、現在ロヨラ大学(ロサンゼルス)で民族音楽を教えているポール・ハンフリー
教授が「ロサンゼルスと日本の文化の宝だった東儀先生」という追悼文を寄せてくれた。
◎日本文化イベント紹介(3ページ)
ロサンゼルス日米会館で雛祭りイベント、3月7日 日米文化会館地階のガーデンルーム
と日本庭園を使って3月7日(日曜日)午後1時から3時まで、雛人形の展示と裏千家によ
るお茶のお手前が行われる。見学だけは無料だが、お茶と菓子をいただく場合は20ドルの
チケットが必要。
小原流いけばな展、3月13日と14日 小原流ロサンゼルス支部のいけばな展が日米文化会館のドイザキ・ギャラリーで2日間行われる。約30点が出展される。午前10時から午後4時まで、入場無料。
東京から琴2人組み「心花」(ここはな)がロサンゼルスで演奏、3月17日と20日 東京藝術
大学の卒業生ななえとみぎわの琴アンサンブル「心花」がロサンゼルスで初めてコンサート
をする。3月17日午後7時30分からロサンゼルス・フェアーファックスのジンギス・カーン・
レストランで、カバーチャージ8ドル。3月20日午後3時からリトル東京、ユニオン教会で、
寄付8ドル。
アリゾナの日本祭り、2月27日と28日 今年で26回目になるフェニックス市の日本文化をテー
マにした「マツリ」イベントは、今年は8万人の人出が予測されている。今年のテーマは
「招き猫」。絵本「ラッキーキャット」(招き猫)の作者、ロサンゼルス在住の関サニーさんも、
オープニング・セレモニーなどに参加する。関さんの、サイン会も予定されている。
◎ハンフォードのクラーク日本美術・文化研究センターの春の展示は「日本屏風」展、2月6日
から4月10日まで(P4,5)
カリフォルニア州ハンフォードの日本美術コレクター、ビル・クラーク氏の所蔵作品の中から
屏風絵を同センターのアンドレアス・マークス学芸部長が選定している。圧巻なのは、横3メートル
57センチ、高さ1メートル57センチの「源氏物語」の一対の屏風。江戸時代(17世紀半ば)の
作品は、作者不明だが「四季」と名付けられており、「源氏物語」の場面が克明に描かれている。
このほか、真野暁亭(まの・ぎょうてい、1874-1934)の「雷神」の図、現代作家、神戸智行
(かんべ・ともゆき、1975年生まれ)の「あかりの礎(いしずえ)」などが主要展示。入場料
は5ドル。日曜日、月曜日は休館。
◎東京発・神浦元彰のニッポン-ニュースの裏側(P6)
現在、沖縄・普天間米軍基地の移転問題で日本は大きく揺れているが、日米間には、これよりももっと大きな問題が潜在している。それは、日米地位協定の改定だ。日米地位協定は1960年の日米安全保障条約が結ばれたとき同時にできたが、その後、一度も改定されていない。今後予測される米軍基地の日本撤退に際して、米軍基地の土壌が化学物質、重金属で汚染されている問題が明らかになってくる。現在の地位協定は、米軍に汚染物質の除去義務がない。数千億円といわれるこの汚染物質の除去費をどちらの国が負担するのか、という大きな問題が潜在している。
◎アンディー松田の寿司職人学校「インターネット・クラス」(P6)
いよいよ、インターネットによる寿司クラスを行うことになった。受講者はまず、当学校から送られてくる寿司作りのDVDを見ながら、自分で作ってみる。受講者と寿司学校は、スカイプを使って連絡を取り合い、受講者は進み具合をビデオ映像で学校に確認してもらい、助言をもらう。インターネット・クラスの進行は「ベーシック」「寿司と刺身」「寿司上級」と3コースに分かれている。いずれも個人指導を行う。
◎パサデナのパシフィック・アジア美術館の新展示「藍と白の日本」3月25日から1年間(P8)
パサデナのパシフィック・アジア美術館、日本ギャラリーの展示が3月25日から新しいテーマ「藍と白の日本」になる。1年間の企画で、数回の作品の入れ替えがある。藍と白は、日本を代表する色彩で、その伝統は約400年前までにさかのぼることができる。藍染めから、藍を多く使った磁器、藍刷る絵と呼ばれる版画などが展示される。作品の選定はゲスト学芸員のメーヤー・マッカーサーが担当している。]]>
カルチュラル・ニュース2010年1月号の日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/12010230/
2010-01-22T17:54:24+09:00
2010-01-22T17:54:21+09:00
2010-01-22T17:54:21+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
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カリフォルニア州ハンフォードにあるクラーク日本美術・文化研究センターに昨年夏から研究員で来ているサビネ・シュンクさんは、ドイツ・ミュンヘン大学の博士課程の大学院生。
クラークセンターに1年間滞在するプログラムに入っている。シュンクさんの研究テーマは竹久夢二。ヨーロッパとアメリカではまったく知られていない夢二にシュンクさんが出会ったのは5年前の京都大学の留学時代。すでに、日本の近代画家たちについては、ひと通りの知識を持っていたと思っていたシュンクさんは、知人から夢二展に誘われるまで、夢二を知らなかった。夢ニの作品を見て、たちまち、虜になってしまった。
クラーク・センターではシュンクさんの企画で、4月24日から7月31日まで「図案-21世紀初めの日本美術」展を行い、夢二の紹介を行う。
◎琉球舞踊・玉城流(たまぐすく・りゅう)扇寿会(せんじゅかい)のロサンゼルス公演、1月31日(P1, 4)
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沖縄から総勢40人の踊り手、地方、スタッフが来て、1月31日午後2時からトーレンス市内エルカミノ大学マーシー講堂(2000席)で「琉球芸能の今」が公演される。前売券は35ドル、当日券は45ドル。取扱いは北米沖縄県人会など。平成21年度の文化庁国際芸術交流支援事業の指定をうけ、北米沖縄県人会創立100周年記念として行われる。
公演の目玉は舞踊劇「海の天境」。あらすじは、15世紀の第7代琉球国王「尚徳王」が久高島(くだかしま)に流れ着き、島の巫女クニカサと恋に落ちる。尚徳王はクニカサから喜界島(きかいじま)征伐に武器を使わないことを懇願されるが、後に第八代国王となる金丸の策略で、悲劇的運命に追い込まれてしまう。
◎染色デザイナー林節子さんの干支掛け軸「張子のトラ」(P1)
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バティック染めによる干支の「トラ」の絵を、ロサンゼルスの染色デザイナー林節子さんが作りました。作品自体は幅13.5インチ、高さ15インチで、掛け軸の表装になっています。展示貸し出しが可能です。カルチュラル・ニュースまで、ご連絡ください。(213-819-4100) なお、林さんの昨年の作品「牛」は2月末まで、パサデナのパシフィック・アジア美術館の日本ギャラリーの床の間に飾られています。
◎花柳若奈舞踊会(11月22日)に寄せて「江戸前の人と芸」(P2)
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11月22日にトーレンスのアームストロング劇場で行われた花柳若奈師匠の喜寿(77歳)のお祝い舞踊会を見た東京の舞踊家・高橋妙(たかはし・たえ・尾上流)さんから寄せられた感想文の英訳です。
◎英語劇「カタキ」日本人とアメリカ人俳優に2人芝居、ハリウッドの小劇場で公演、1月22日から2月13日 (P3)
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大阪出身の高橋やすさんとアメリカ人俳優フェルナンド・アルダスさんが、第二次大戦中の南方の孤島で出会った日本兵とアメリカ兵を演じる英語劇「カタキ」が1月22日の週末から4週間、上演されます。公演は、金曜、土曜、日曜の週末のみ。初演は1959年のニューヨーク・ブロードウェーで、早川雪舟が日本兵を演じました。
この脚本を見つけた高橋さんが、ロサンゼルスの演劇学校でいっしょだったアルダスさんと資金を出し合って、上演を企画しました。日本兵は日本語のみ、アメリカ兵は英語しかしゃべらないという状況で、2人が南海の孤島でどう生き延びていくのか、が見所です。演出は演劇界のベテラン、ピーター・ハスケルです。会場のマキャデン劇場は60席。チケットは20ドル。高橋さんの電話は (310) 956-2358.
◎演歌歌手ジェロのロサンゼルス公演、3月31日(P3)
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ピッツバーグ出身の黒人演歌歌手ジェロのコンサートが3月31日、ロサンゼルス日米文化会館の30周年記念イベントの一環で行われます。会場はアラタニ日米劇場で午後8時から。チケットは100ドル、80ドル、60ドル、50ドル。一般への発売開始は2月1日から。
◎リトル東京・韓日交流フェスティバル、2月6日(P3)
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過去5、6年の間にリトル東京に住む韓国人が増えていることから、日韓の交流を図るため日韓協会が作られている。これまで、映画上映会、コンサートなどが行われており、今回は、国際交流基金や韓国文化センターが参加し、リトル東京の日米文化会館を会場に、韓国映画(ラフカット、2008年制作)日本映画(椿三十郎、2007年制作)リトル東京の日本人と韓国人の出会いを描いたドキュメント「新しい始まり」の上映や、日韓伝統芸能の上演、焼肉弁当が提供される。チケットは20ドル。
◎パシフィック・アジア美術館の新展示「藍と白の日本」3月25日(P3, 4)
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パサデナのパシフィック・アジア美術館の日本ギャラリーの展示が3月25日から新テーマ「藍と白の日本」となり1年間続く。3カ月ごとに作品を入れ替える。展示企画はメイヤー・マッカーサーが担当。磁器(染付け)、藍刷絵、藍染などの作品を展示し「藍と白」の美しさを説明する。美術館の入場料は9ドル。なお、3月1日までの日本ギャラリーでは「日本の芸術:美術館への寄贈品」展が行われている。
◎東京で見る美術:弥生美術館と竹久夢二美術館(P4)
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板津木綿子(いたつ・ゆうこ)さんによる東京で見ることができる日本美術展のレポートです。今回は、文京区弥生にある弥生美術館と竹久夢二美術館を取り上げました。この2つの美術館は隣り合っており、ともに弁護士・鹿野琢見のコレクションが元になっている。1月3日から3月28日までの展示は、弥生美術館が「鰭崎英朋(ひれざき・えいほう)展-明治・大正の挿絵界を生きる」竹久夢二美術館は「開館20周年記念展第一弾、竹久夢二と大正ロマンの世界展-女性・流行・文化にみる新しい波」
◎アンディー松田の寿司職人学校コラム(P5)
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新年の抱負として、今年は、学校の外にできるだけでるようにしたい。2月6日にモンテベロ図書館アジア太平洋資料センター予定されている寿司実演のように、リクエストがあれば、積極的に学校の外で、寿司を教えて行きたい。
◎新年広告(日本カルチャー教室の紹介)P5
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緊那羅太鼓・緊那羅雅楽 正派若柳流・若柳久三・若柳久女 サムライ・ストアー・インターナショナル(兜・鎧の販売)林節子染色教室 茜会・型染め・紅型教室 日本語劇団ありがとう会 ギャラリー・ラセン 観世音寺・座禅・ヨガ・弓道 南加弓道会 国際交流基金の公告・リトル東京・韓国・日本フェスティバル 柔道本「魂闘」22ドル
◎新年広告(日本カルチャー教室の紹介)P6
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禅宗寺 高野山米国別院 裏千家茶道・松本宗静(ロサンゼルス) 裏千家茶道・小泉宗由(オレンジ・カウンティー)裏千家茶道・スタット片山宗綾(サンディエゴ・チュラビスタ)カリフォルニア愛石会 NKナーサリー(園芸店)・草月いけばな・北島蓉幸 粟屋陽子琴教室 花柳若奈舞踊教室 坂東三津拡会(坂東流直門)坂東秀十美舞踊教室 照屋勝子筝曲研究会 真境名本流琉舞道場 北米沖縄県人会
◎新年広告(日本カルチャー教室の紹介)P7
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西本願寺ロサンゼルス別院 東本願寺ロサンゼルス別院 LA着物クラブ 山野流着装教室 日本伝統芸能振興会 日本語学園協同システム・バレー学園・羅府中央学園・パサデナ学園・オレンジ・コースト学園・中高校部 寿司シェフ・インティチュート 香川保険 木村フォトマート
◎琉球芸能「海の天境-Umi nu Tinzakai」について琉球大学の山里勝己(やまざと・かつのり)教授の解説(P8)
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民族によってことばのリズムが違う。琉球の詩は、日本の短歌や俳句とは違うリズムを持っている。琉球リズムによって書かれた組踊り(くみうどい)は1719年に中国使節が見たという記録が残っている。そのときの踊り奉行を勤めてのが、組踊の始祖と呼ばれる玉城朝薫(たまぐすく・ちょうくん)である。組踊りは、2007年の芥川賞作家の大城立裕による「花の幻琉球組踊十番」で現代に復活した。今回、ロサンゼルス公演が行われる「海の天境」も大城の作品で、国立劇場おきなわの芸術監督を務める幸喜良秀(こうき・りょうしゅう)が演出している。
◎広告:玉城流扇寿会 琉球芸能公演「琉球芸能のいま」1月31日午後2時、エルカミノ大学(P8)
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◎広告:演劇「カタキ」1月22日-2月13日、金、土、日の週末の公演(P8)
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カルチュラル・ニュース2009年12月号の日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/11883683/
2009-12-25T15:36:00+09:00
2010-01-01T15:37:55+09:00
2010-01-01T15:37:55+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
◎フロントページ・トップの写真(左から)高野山米国別院の初詣で販売されるお守りお札や破魔矢(3ページ)。ナギナタ道場(2ページ)。色紙展示(4ページ)
◎「伝統的」行事を体験できるロサンゼルスのお正月(1ページから、3ページへ)
ロサンゼルスのお正月では、現在の日本では、あまり経験することがない「伝統的」行事を見ることができます。
今年で20回目を迎えるのが、「カリフォルニア愛石会」によるハンティングトン・ライブラリー(博物館)での「愛石展」です。クリスマスの翌日26日から開幕し、1月1日はパサデナ・ローズ・パレードの混雑を避けて休館しますが、1月2日まで続きます。
英語ではビューイング・ストーン(鑑賞するための石)ショーと表現します。カリフォルニア愛石会は、1983年にニナとラリーのラグル夫妻によって「カリフォルニア盆栽協会」の中に発足しました。
ハンティングトン・ライブラリーは、大富豪ヘンリー・ハンティングトンが残した大邸宅の敷地200エーカーに、博物館や美術館が建てられています。グーテンベルグの作った世界最初の聖書本や死海文書など考古学の重要文献などを所蔵する世界レベルの博物館です。ミュージアム(博物館)という名称は使わずライブラリー(図書館)という名称を使っていますが、実態は博物館です。
正式名称は、ハンティングトン・ライブラリー・アンド・ガーデン、といい、1912年にまず、最初に日本庭園作られて、その後、バラ園、サボテン公園、そして最近は中国庭園も作られています。また、アメリカ人画家の一級品を集めた美術館もあります。入場料は、平日15ドル、週末20ドルです。
カリフォルニア愛石会のメンバーは、大半が白人です。日系人や日本人も数名いますが、今や、アメリカ人中心の団体になっています。
「愛石展」は、入場券販売所の手前に入口があるフレンズ・ホールで行われるため、入場料なしでみることができます。もちろん、「愛石展」のあとで、入場券を買って、ハンティングトン・ライブラリーの日本庭園や美術館を散策するのも、楽しいものです。
日本でもなかなか、見ることができないのが高野山米国別院(リトル東京)での初護摩です。日本の高野山で修業をつまれ、在米30年の旭清澄・高野山北米総監によって元旦午前10時から、別院本堂内で行われます。高野山米国別院は正月三が日、午前10時から午後5時まで、初詣客を受け入れており、初詣客は三日間で数千人の数に達し、年々増えています。お守り、お札、破魔矢など、日本の正月にかかせないものも、購入することができます。
「正月事始」(しょうがつ・ことはじめ)は元来12月13日に、正月の用意を始めるという習慣ですが、ロサンゼルスの日米文化会館(JACCC)の芸術部長の小阪博一さんは「新年の初めに行うイベント」の意味に使い、毎年最初の日曜日に、弓を射る儀式をクライマックスにもってくる日本伝統芸術と西洋芸術のコラボレーション(共同出演)パフォーマンスを行っています。今年のテーマは「初笑顔」で、ロサンゼルスから藤間勘須磨会の日本舞踊、日本から清虚洞一弦琴宗家四代目の峰岸一水さんの一弦琴の演奏が行われます。
一弦琴は、江戸時代に作られた楽器で、一本の弦だけで音を出します。このほかには、韓国民族舞踊とコルバーン・スクールのダンス生徒によるモダンダンスが上演されます。最後に初矢を射るパフォーマンスをするのは小阪さんと一弓会です。一弓会は、小阪が指導する弓道グループで、白人と日系人が中心です。JACCC「事始」はアラタニ日米劇場で、1月3日(日)午後1時から行われ、入場券は、一般が20ドルです。
JACCC「事始」のあとは、日米文化会館1階のドイザキ・ギャラリーで「色紙展」(4ページ)が行われます。今年のテーマはパフォーマンスと同じ「初笑顔」で、一般から募集した色紙約200点が2月28日まで、展示されます。入場は無料です。
南カリフォルニア日系商工会議所が主催の「お正月inリトル東京」イベント(3、4ページ)は元旦午前11時から午後4時まで、ウエラー・コート・ショッピング・センタージャパニーズ・ビレッジ・プラザ(JVP)で行われます。
ウエラー・コートがメイン会場で、午前11時からUSC(南カリフォルニア大学)火山太鼓の演奏で開会式が行われます。獅子舞、餅撒き、書初め、着物ショー、民謡などが午後3時まで行われる。JVPステージは12時から開会式で、福岡県人会メンバーによる小倉祇園太鼓の演奏、餅撒き、民謡、阿波踊り、カラオケなどが午後4時まで行われます。ウエラーコートでは、餅つきが行われます。いずれも、無料で楽しむことができます。
LA着物クラブは、第1回の「ミス着物LAコンテスト」を行います。午前11時45分までにLA着物クラブ・ブースで登録を受け付けます。発表は午後1時35分から、ウエラー・コート・ステージの着物ショーの中で行われます。ミス着物に選ばれたひとには100ドル、次点のひとには50ドルの賞金も出ます。
◎都ハイブリッド・ホテルがトーレンスに開業(1ページから6ページへ)
日本の近鉄が出資する「都ハイブリッド・ホテル」が日本企業の多いロサンゼルス南郊のトーレンス市にオープンしました。場所は、日本人が集まるショッピングセンター「ミツワ・マーケット・プレイス」の北隣です。日本文化とアメリカ文化の融合、最新技術と環境保護の融合を基本理念に作られたホテルで、7階建て、208室のホテルです。
ホテル・ロビーには盆栽が3点置かれ、1階催し物会場ロビーにはロサンゼルス在住の画家・灰原宣明さんによる日本画風な抽象画が2点飾られています。
12月2日に行われたオープニング・イベントには、トーレンス市長など地元政治家や日本人、日本企業など約500人が招待されました。日本からは、山口昌紀・近鉄会長が参加しました。
予約は www.miyakohybridhotel.comからできます。12月24日現在では、平日が139ドル、週末$99ドルの料金が出ています。日本式の体全体が入るバスタブやウォシュレット付きトイレが全室に入っています。1階に、日本食をベースにした創作料理の「権八レストラン」が開業しています。岩盤浴を売り物のスパ「利楽園」が2月にオープンします。
◎ロサンゼルスで一足さきに天皇誕生日イベント(1ページの写真と6ページに記事)
平成天皇の誕生日は12月23日ですが、当地ロサンゼルスでは、クリスマス休日にかかるため、例年、祝賀行事は12月第一週に行われています。12月3日にロサンゼルス総領事公邸で行われた祝賀式には地元の名士数百人が招待されました。今年は、ロサンゼルスの緊那羅雅楽(きんなら・ががく)による雅楽演奏、そして東京の山野美容学校傘下にある山野着装(やまのきそう)の提供による平安時代衣装、直衣(のうし)と十二単(じゅうにひとえ)のお披露目(写真1ページ上)があり、参加者の目を奪いました。着付けは山野着装の新藤愛子・宗伝が担当されました。また、山野美容学校の理事長、山野正義氏も同行していました。
また12月1日には兵庫県芦屋市から小笠原煎茶道の家元、小笠原秀道氏が、総領事公邸で天皇・皇后への献茶式を行いました。写真(1ページ下)は、天皇・皇后の写真が立てられた式壇にお茶を献上しているところです。左に座っているのが小笠原秀道氏です。
◎アメリカに広がる「なぎなた」(2ページから6ページ)
日本でも、見る機会の少なくなった「なぎなた」を広めている日系人女性がいます。ロサンゼルス近郊ガーデナに住む中野三千代ヘレンさん(70歳)です。中野さんは、世界に「なぎなた」を広めた功績で2009年春の叙勲で旭日小綬賞を受けています。
中野ヘレンさんが「なぎなた」に出会ったのは約40年前です。日本で、徳永千代子先生から初めて「なぎなた」の教えてを受けました。ロサンゼルスでモリ・トラオ先生から「なぎなた」と剣道の両方の指導を受けました。1974年には南カリフォルニアなぎなた連盟を結成し「なぎなた」訓練の基礎を作りました。現在、この連盟の下に4カ所の練習場がロサンゼルス近郊に、そしてフロリダ州タラハシ、ネブラスカ州リンカーンのネブラスカ大学内、そしてアリゾナ州フェニックスの3カ所の練習場があります。ロサンゼルスの練習場のひとつに、トーレンス市エルカミノ大学の「なぎなた」クラスがあります。週2日(火曜日と木曜日)、正規のクラスとして、中野ヘレンさんは、アメリカ人学生に「なぎなた」を教えています。
アメリカの「なぎなた」は、中野さんが会長の南カリフォルニア連盟のほかに、北カリフォルニア連盟、グレーター・ニューヨーク連盟、ロッキー・マウンテン連盟、太平洋北西連盟があり、これらの地域連盟が合同して合衆国ナギナタ連盟を結成しています。
また1990年には国際なぎなた連盟が作られ、中野さんは、パン・アメリカ地域代表に任命されています。
◎柔道指導員の検定講習会、2月5-7日(2ページ)
ユナイテッド・ステーツ・柔道・インク(USJI)は、柔道指導員の検定講習会を2月5日から7日まで、パコイマの日系コミュニティー・センターで行います。ウエスト・ポイント米陸軍士官学校の教官、ヘクター・モラレス中佐、講道館指導員で、皇宮警察柔道師範の榎義治・七段が講演する。ロサンゼルスの柔道家、今村春男八段、永利靖彦七段、清野利幸七段が指導にあたります。
また、2月7日午後3時からの講演デモンストレーションは一般に公開されます。参加費は15ドル。問い合わせ、申し込みは柔道リサーチ・デベロプメント・グループまで。
◎オーロラ財団の奨学資金(2ページ)
◎リトル東京でのお正月行事(3ページ)
◎第20回愛石展がハンティングライブラリーで、12月26日から1月2日まで(1月1日は閉会)3ページ ◎「伝統的」行事を体験できるロサンゼルスのお正月(1ページから、3ページへ)の項目を参照ください。
◎玉城流(たまぐすく・りゅう)扇寿会(せんじゅ・かい)の琉球芸能公演、1月31日(3ページ)
総勢40人が沖縄から来て、琉球芸能の真髄を披露します。会場は、エルカミノ大学のマーシー講堂(2000席)です。入場券は前売りが35ドル、当日券は45ドルです。沖縄県人会(OAA)オフィスなどで、購入できます。
◎クラーク日本美術・文化研究センターのサムライ展示(4ページ)
「源平合戦」の大型屏風を中心に、兜鎧、刀、などを総合的に紹介しています。1月30日まで
◎色紙展(4ページ)
◎リトル東京のお正月イベント(4ページ)
◎ミス着物コンテスト(4ページ)
◎(広告)活動写真12月20日(5ページ)
◎(広告)カリフォルニア愛石会の展示 (5ページ)
◎(広告)日本語学園協同システム1月9日から後期授業の開始 (5ページ)
◎(広告)高野山米国別院の初詣(5ページ)
◎(広告)日米文化会館2010年事始パフォーマンス、色紙展示会、子供お正月ワークショップ (5ページ)
◎ 神浦元彰のニュース分析「メディアが伝えない日本」(6ページ)
沖縄の米海兵隊基地の移転問題 将来の北朝鮮の消滅を予測すれば、嘉手納統合が本命
沖縄の市街地にある米海兵隊の普天間飛行場を移設する案で、日本のメディアは鳩山政権が窮地に立ったと報じている。北沢防衛大臣は日米が06年に合意したキャンプ・シュワブ沿岸への移設を支持している。岡田外相は嘉手納基地に統合することを提案した。鳩山首相は沖縄以外の県や国外を検討したいとしている。閣内の3人がそれぞれ別の方向を向いているからだ。さらにゲーツ国防長官とオバマ大統領が来日し、キャンプ・シュワブ案を履行するように強く求めたと報じられた。このままでは日米同盟が破綻するという危機説まで飛び出している。
しかし政治や外交の駆け引きを差し引けば、普天間基地移転は嘉手納基地統合しかないというのが私の考えだ。なぜなら沖縄の海兵隊は、韓国に駐留する米軍を助けるために駐留している。北朝鮮が韓国に攻めてくれば、直ちに朝鮮半島に緊急出動して在韓米軍を支援するためである。その間に米本土から、米陸軍や米海軍が応援に駆けつけるという前方展開戦略である。
しかし北朝鮮が消滅し、在韓米軍が韓国から撤退すれば、在沖の海兵隊は沖縄に存在する意味を失う。海兵隊は中国という大国に正面から対決する軍隊ではない。それは米国の陸・海・空軍の役割である。
今は、北朝鮮が韓国に攻めてくる可能性は限りなくゼロに近いのに、沖縄に新たに巨大海兵隊新基地を造る意味がないというのが嘉手納統合案の根幹である。
嘉手納基地には隣接して嘉手納弾薬庫がある。そして弾薬庫の敷地が嘉手納基地の1,3倍という広大なのである。アメリカ軍は精密誘導兵器の普及で、弾薬庫に貯蔵する弾薬量が激減した。そこで嘉手納弾薬庫の一部に海兵隊のヘリ部隊用の滑走路建設は可能である。
米軍が嘉手納統合に反対している一番の理由は、現在の2本の滑走路を、空軍の戦闘機と海兵隊のヘリ部隊が共有しなければ、ならなくなるからだ。しかし、弾薬庫跡地にヘリ部隊用の滑走路を作る案であれば、米軍に反対の理由はなくなってしまう。
◎日系人のソーテル地区で集いの会(6ページ)1月2日午後1時から5時まで、ウエスト・ロサンゼルス仏教会にて。参加費は、ひとり20ドル、夫婦の場合は30ドル。
◎アンディー松田の寿司職人学校(7ページ)一般の料理教室やグルメ食材店でも寿司教室を開催するところが増えています。
◎(広告)骨董「イチ・ニー」のセール (7ページ)
◎(広告)寿司職人学校 (7ページ)
◎(広告)香川保険会社 (7ページ)
◎(広告)カメラ・写真用具の専門店・木村フォトマート(7ページ)
◎(全面広告)都ハイブリッド・ホテルがトーレンスに開業(8ページ)]]>
カルチュラル・ニュース2009年11月号の日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/11631274/
2009-11-22T15:49:14+09:00
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culturalnews
月別の日本語要約
沖縄の舞踊団体「玉城流扇寿会」(たまぐすくりゅう・せんじゅかい)は、北米沖縄県人会創立100周年記念行事として、2010年1月31日午後2時からトーレンス市エルカミノ大学内のマーシー講堂(2000席)で、沖縄から踊り手30人、地方およびスタッフ10人の、計40人を派遣して約2時間のショー「琉球芸能の今」を公演する。目玉となるのは、舞踊劇「海の天境」(うみのてんさかい)で約50分の舞台になる。
玉城流扇寿会は、1976年に谷田嘉子(たにた・よしこ)と金城美恵子(きんじょう・みえこ)の姉妹による二人の家元によって発足した。金城家元が名古屋に住んでいることから、道場は沖縄とともに、東海地方にもある。また、海外支部は、ハワイとブラジルにある。
谷田・金城の家元は、これまで沖縄県の無形文化財保持者に指定されていたが、今年7月には文化庁が認定した重要無形文化財「琉球舞踊」(総合認定)保持者にもなっている。
舞踊劇「海の天境」は、沖縄の伝統芸能「組踊」(くみおどり)の技法をベースに使い、芥川賞作家の大城立裕氏が書き下ろし、国立劇場おきなわ芸術監督の幸喜良秀氏が演出している。振り付けは谷田嘉子家元。
「組踊」は1972年の沖縄の本土復帰の際に、国の重要無形文化財に指定されている。玉城流は、この「組踊」の伝統を受け継いでいる流派である。今回の「海の天境」を、扇寿会は「創作組踊」と呼び、エルカミノ大公演は初めての海外公演となる。「琉球芸能の今」公演は、文化庁の平成21年度国際芸術交流支援事業として行われる。
事業名=琉球芸能の今 主催=玉城流扇寿会
協力=北米沖縄県人会、ニューフィールド・ブロードキャスティング・テレビジョン
後援=沖縄県、那覇市、沖縄県教育委員会、琉球新報社、沖縄テレビ、NHK沖縄放送局、沖縄県文化振興会
舞踊劇「海の天境」のあらすじ
15世紀のなかば、美貌の青年君主「尚徳王」(琉球国7代国王)はニライカナイの霊地を求めて船を出したものの、難破して久高島(くだかじま)に流れ着き、島のクニカサと恋仲になり、島に居ついてしまう。
(久高島は、琉球の創世神アマミキヨが天から降りてきて国づくりを始めたという伝説のある島。琉球神話の聖地とされている。また、久高島は海の彼方の異界ニライカナイにつながる場所であり、穀物がニライカナイからもたらされたといわれている)
一方、首里王府内では、「尚泰久王」(琉球国6代国王)に重用された金丸(かなまる)は、尚徳王が久高島にいることを知ると、側近の男占い師・安里(あさと)を久高島に送り、ようすをさぐらせる。安里は久高島で、クニカサの手ごわい抵抗を受ける。クニカサと安里の確執は、女の占い師(クニカサ)と男の占い師(安里)の勝負をいずれつける、という決闘の誓いでいったんおさまる。
男と女の占いの勝負は、尚徳王の喜界島(きかいじま)征伐のときに、尚徳王は、クニカサの軍議を採用し、安里を退けたことで、安里の負けになってしまうが、安里は久高島の神女たちを扇動し、クニカサを「七つ橋渡りの神儀」で失敗させ、クニカサは意識のない状態になってしまう。
首里で金丸が尚徳王の命を奪った、との知らせが久高島に伝わったとき、神女たちはだまされていたことに気がつき、安里を追い払う。尚徳王は、亡霊となって現れ、意識を失っているクニカサをよみがえらせようとする。
◎鳩山首相の所信表明演説(第173回国会、10月26日)の抜粋 (2、5、6、7ページ)
自民党から民主党への政権交代で、日本は大きく変わろうとしています。これから、日本がどのように変わっていくのかを知るために、鳩山首相が10月26日の国会で行った所信表明演説の英訳抜粋を掲載します。英文と写真の出展はホームページ「官邸」です。
鳩山首相演説の抜粋 (三) 「居場所と出番」のある社会、「支え合って生きていく日本」
(人の笑顔がわが歓び)
先日、訪問させていただいたあるチョーク工場のお話を申し上げます。創業者である社長は、昭和三十四年の秋に、近所の養護学校の先生から頼まれて二人の卒業生を仮採用しました。毎日昼食のベルが鳴っても仕事をやめない二人に、女性工員たちは「彼女たちは私たちの娘みたいなもの。私たちが面倒みるから就職させてやってください」と懇願したそうです。そして、次の年も、また次の年も、養護学校からの採用が続きました。
ある年、とある会でお寺のご住職が、その社長の隣に座られました。社長はご住職に質問しました。
「文字も数も読めない子どもたちです。施設にいた方がきっと幸せなのに、なぜ満員電車に揺られながら毎日遅れもせずに来て、一生懸命働くのでしょう?」 ご住職はこうおっしゃったそうです。
「ものやお金があれば幸せだと思いますか。」続いて、「人間の究極の幸せは四つです。愛されること、ほめられること、役に立つこと、必要とされること。 働くことによって愛以外の三つの幸せが得られるのです。」
「その愛も一生懸命働くことによって得られるものだと思う」、これは社長の実体験を踏まえた感想です。 このチョーク工場は、従業員のうち七割が「障がい」という「試練」を与えられた、いわば「チャレンジド」の方々によって構成されていますが、粉の飛びにくい、いわゆるダストレスチョークでは、全国的に有名なリーディングカンパニーになっているそうです。障がいを持った方たちも、あるいは高齢者も、難病の患者さんも、人間は、人に評価され、感謝され、必要とされてこそ幸せを感じるということを、この逸話は物語っているのではないでしょうか。
私が尊敬するアインシュタイン博士も、次のように述べています。「人は他人のために存在する。何よりもまず、その人の笑顔や喜びがそのまま自分の幸せである人たちのために。そして、共感という絆で結ばれている無数にいる見知らぬ人たちのために。」
◎プロ太鼓グループがロングビーチ市内に練習場を開設、オープンハウスを11月14日に(2、7ページ)
アカデミー賞の授賞式に出演するなど、プロ活動を盛んに行っている「タイコプロジェクト」は、ロングビーチ市内に約3000平方フィートの練習場を開設し、そのオープンハウスが11月14日に正午から5時まで行われる。住所は 1351 Loma Ave., Long Beach, CA 90804.
タイコプロジェクトは、この練習場で子供や大人向けの初心者太鼓クラスを行う。
◎ロサンゼルスで日本舞踊を教える花柳若奈師匠が、喜寿を祝うダンスリサイタルをアームストロング劇場で、11月22日(写真は1ページ、記事は2ページ)
1998年にロサンゼルスに移り、日本舞踊を教えている花柳若奈師匠が、自らの喜寿を記念する「花柳若奈舞踊会」を11月22日午後3時から、トーレンス市のアームストロング劇場で行う。チケットは30ドル。
若奈師匠は、東京生まれで、子供の時から、花柳流家元の花柳壽輔二世から直接、稽古を受けていた。1953年、20歳のときには、「吾妻歌舞伎舞踊団」の一員として米国7都市を回り、1955年から56年にかけての同団のヨーロッパ公演では13カ国を回っている。その後、東京で、舞踊家、舞踊指導者として活躍した。1998年に、夫の俳優でアメリカ生まれのジェリー伊藤氏が脳溢血でことばが不自由になり、英語での言語回復訓練をするためロサンゼルスに移った。ロサンゼルスには、すでに子供たちが居た。
ロサンゼルスに来てからは、ロサンゼルス市の芸術奨励金を受けて、初心者のために日本舞踊プログラムを行っている。11月22日の演目は次のとおり。
長唄 老松 花柳若奈 ほか 清元 玉や 花柳若青羅
大和楽 鐘 花柳若奈々 常磐津 山姥 花柳若奈
写真で見る若奈の歴史 清元 助六 花柳若奈
1ページの写真は、2005年に若奈師匠が、東京・国立劇場で「熊野」(ゆや)を踊ったときのもの。なお、今回の舞台では「熊野」は上演されない。
◎秀明アート・カウンセルが「オリジン」をテーマに展示会、10月25日から1月10日まで(3ページ)
「種の起源」を書いた進化論学者ダーウィンの生誕200年を記念してパサデナ市内の美術館が共通テーマ「オリジン」によるイベントを同時開催している。 この共通テーマに参加している秀明アート・カウンセルは、パサデナの秀明ホールで10月25日から1月10日まで展示会「オリジン」を開催している。
展示内容は、1980年代前半に日本で6カ月、機織を経験したポーリー・バートンさん(ニューメキシコ州サンタフェ在住)の絣織りの仕事と、ハロルド・オコナーさんの制作による紀元前2440年にイラクのウールで使われていたという金属加工の技術の復活。
入場は無料。秀明ホールの開館時間は、月曜日から土曜日まで、午前9時30分から午後6時まで、日曜日はアポイントメントを取ると見ることができる。
◎毎月日本テーマに講師を招くジャパン・スタディー・クラブ(3ページ)
ウエスト・ロサンゼルスにあるニベイ(日米)ファンデーションは、毎月、日本にかかわるテーマ
を持つ専門家や研究者を招いて「ジャパン・スタディー・クラブ」を開いている。講演は午後7時30分からで、その前の1時間は、夕食を取りながら、歓談する。
11月10日の講師はUCLA建築学科主任教授の安部仁史(あべ・ひろし)さん。安部さんは、仙台市の出身で、南カリフォルニア建築大学を卒業し、仙台で開業後、東北大学建築学科教授になっていた。2007年4月からUCLA建築学科主任教授に任命されている。安部さんの講演テーマは「日本、ウィーン、ロサンゼルス」で建築家になるために影響を受けた場所と自らにかかわりを話す。
12月8日は、南カリフォルニア大学で日本史を教えている歴史学講師の豊沢信子さんで、明治時代にベストセラーとなった志賀重昻の「日本風景論」を取り上げて、日清戦争(1894-1895)のとき初めて、近代国家としての日本人アイデンティティーが形成された過程を解説する。
参加費は、夕食代込みで10ドル。申し込みは電話かEメール、あるいはホームページで登録する。
◎映画「台湾人生」上映会、11月14日(3ページ)
日本李登輝友の会ロサンゼルス支部の主催で、台湾で戦前、日本語教育を受けて世代を記録した映画「台湾人生」の上映会を11月14日午後3時30分から、イースト・サンゲーブル・バレー・ジャパニーズ・コミュニティー・センターで行う。参加費は10ドル。
◎ロサンゼルス日米文化会館の「活動写真」シリーズ、終戦直後の成瀬・市川・今井監督作品上映と、3作品出演女優の杉葉子さん舞台あいさつ12月20日。(3ページ)
ロサンゼルスの日米文化会館では、12月20日に「活動写真:懐かしい日本映画シリーズ」を同会館付属のアラタニ劇場で行う。戦後日本を代表する映画監督、成瀬巳喜男、市川崑、今井正の3人の映画を上映する。フィルムは、東京の国際交流基金・映画ライブラリーからの直接輸入。
午前11時の上映は、成瀬監督1956年作品、三船敏郎出演の「妻の心」。主演の高峰秀子を通して、当時の日本の庶民生活を赤裸々に表現している。90本近い作品を残した成瀬は、庶民劇監督として知られている。
午後2時の上映は、市川監督の「プーサン」。戦後日本の庶民が、人生と夢とのバランスをとろうとするのをコミカルに描いている。横山泰三の漫画「プーサン」をもとに、戦後復員し、高校の数学教師になった主人公を伊藤雄之助が演じている。
午後4時の上映は、今井監督の1949年作品「青い山脈」。石坂洋次郎原作で、地方の高等学校を舞台にした青春映画。第二次大戦前、今井監督は既にその左翼的な観念を作品に吹き込む映画監督として知られていた。
今回の「活動写真シリーズ」3作品に、出演している女優・杉葉子さんは1970年代からロサンゼルスに在住。現在は、引退しているが、ニューオータニ・ホテルの文化プログラム担当を20年務めていた。
杉さんは日本映画の黄金時代に40本の映画に出演し、そのうちの34本は1948年から1960年までに、撮影された作品だった。杉さんは1950年代の日本では、大きな人気を持っていた。12月20日の舞台あいさつの時、杉さんは会場からの質問にも答える予定だ。
チケットは一般、映画1本につき10ドルで、三本通し券は25ドル、学生、シニア、10人以上のグループ割引は8ドル。
◎白隠慧鶴、仙厓義梵など江戸時代や室町時代の日本画展をクレアモントで開催中、10月31日から12月6日まで(4ページ)
ロサンゼルス東郊外にある、クレアモント市内のスクリプス大学ウイリアムソン・ギャラリーで、マネージメントの権威として知られているピーター・ドラッカー(1909-2005)が収集した日本画コレクションの一部が「禅!ジャパニーズ・ペインティング」のテーマで、10月31日から12月6日まで展示されている。
ドラッカーは1934年にロンドンで偶然目にしたに日本画に魅了され、1959年ころから日本画の収集を始め、そのコレクションを「山荘コレクション」と命名している。200点以上の「山荘コレクション」は現在、クレアモントにあり、最近は1年おきに展示会が行われている。
作品選定は、スクリプス大学の美術史教授のブルース・コーツ博士が担当した。今回は、室町時代と江戸時代の「禅画」を中心に約30点が展示されている。開館日は水曜日から日曜日、午後1時から5時まで。無料。
ウィリアムソン・ギャラリーで展示中の「禅画」山荘コレクションの作品紹介
蛙図 仙厓義梵(せんがい・ぎぼん)筆 江戸時代
蜆子和尚図 楊月筆 室町時代 霊照女図 孤月周林筆 室町時代
寒山拾得図 興悦筆 室町時代 達磨・五位鷺・叭々鳥図 文孫筆 室町時代 三幅
寒山拾得図 長沢芦雪 江戸時代 叭々鳥図 雲渓永怡筆 室町時代
平沙落雁図 雲渓永怡筆 室町時代 懸崖図 周耕筆 室町時代
丹霞焼仏・普化振鈴図 久隅守景筆 江戸時代 双幅
蓮池観音図 白隠慧鶴筆 江戸時代 白衣観音図 伝一之筆 室町時代
薬師十二神将図 鎌倉時代 法然上人絵伝断簡 室町時代
春日若宮曼荼羅図 室町時代
◎絵本「ザ・テール・オブ・ザ・ラッキー・キャット」(まねき猫の話)に優良図書賞(5ページ)
ロサンゼルス在住の日本人、関サニーさんが書いた英語童話絵本「ザ・テール・オブ・ザ・ラッキー・キャット」(まねき猫の話)が2009年の優良図書にクリエーティブ・チャイルド・マガジンによって認められた。関さんは、アメリカ人から「まねき猫」の由来をたびたび尋ねられることが、きっかけで、まねき猫の由来を調べ、自らがイラストとテキストを書いて出版したところ、大ヒットした。オリジナル英語版のほか、スペイン語、中国語、韓国語、日本語、ベトナム語、モン語、タガログ語の翻訳版も出版されている。一冊は18ドル95セント。
現在は、河童の話を童話絵本にする仕事を進めている。英文タイトルは「ザ・ラスト・カッパ・オブ・オールド・ジャパン」
◎アンディー松田の寿司学校 ビデオ学ぶ寿司作りが人気、新DVDを制作中
(5ページ)
寿司作りを習うためにインターネット上での映像やDVDを見る人が増えています。この9月末にスエーデンから寿司学校に来て、1週間のコースを取った人は、事前にわたしたちの寿司学校が制作したDVD「ジャパニーズ・トラディショナル・マスター・スシ・スキル」(1時間31分)と「ジャパニーズ・プロフェッショナル・フィッシュ・アンド・クラム・プリパレーション」(1時間21分)を見て、このロサンゼルスの寿司学校に来ることを決めました。映像を見ただけでは、理解できないことがあることが分かり、実際に教えてもらうことが必要と判断したのでした。カリブ海のセント・トーマスから来ている人も、最初のきっかけは、DVDでした。
DVDで寿司作りを覚えたいというひとが多いことが分かってきたので、わたしたちの寿司学校では「寿司と刺身の盛り付け」「ソース(たれ)」「ラーン・ベーシック・ジャパニーズ・サケ」の3つのDVDを、現在製作中です。
また、最初に作ったDVD「ホーム・スシ・パーティー・1・2・3」(24分)を全米の図書館に寄付することも始めました。まず、手始めにリトル東京のロサンゼルス市立図書館に30枚を寄付しました。このDVDは全部で300枚を寄付する予定です。
寿司学校の作った映像は、YouTube で見ることもできます。
◎サンディエゴでの京都賞シンポジュウムは4月21、22日に開催(5、7ページ)
2009年京都賞は11月10日に京都で授賞式が行われるが、2009年度の受賞者を招いた京都シンポジュウムは、4月21日と22日にサンディエゴが行われる。
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カルチュラル・ニュース2009年10月号の日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/11410777/
2009-10-21T14:54:38+09:00
2009-10-21T14:54:41+09:00
2009-10-21T14:54:41+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
2年間をかけて行われたロサンゼルス日米文化会館のジェームズ・アーバイン日本庭園の改修工事が完成したので、11月8日午後1時から、お祝いイベントが行われる。
ジェームズ・アーバイン日本庭園は清流苑という日本語名も持っている。1980年に完成しており、日米文化会館の完成と同時に、ロサンゼルスの日本人の歴史100年を記念する目的でもあった。
1981年9月には、ホワイトハウスで、ナンシー・レーガン大統領夫人の列席の下で、アメリカ苗床業者協会から全米景観賞を受け、アメリカ国内でも、有数の日本庭園であることが認められている。
しかしその後、日本庭園を維持していくための資金不足におちいり、庭園は荒廃してしまった。
2007年夏から始まった改修工事では、日本庭園としての美しさを取り戻すだけではなく、結婚式などの会場としても使えるように、レイアウトの変更も行われた。
ジェームズ・アーバイン日本庭園は、東端の小高くなっている滝から水が流れ出し、二手に分かれた流れが西側で、ふたたびひとつの流れに合さる、というレイアウトになっている。この二手に分かれる場所に配置された島の部分に、結婚式などができるスペースが作られ、また、このスペースの上に配置することができる移動式舞台も用意されている。
水の流れの上には、3つの橋が架けられ、見学者に庭園内を散策してみたい、気持ちにさせている。今回の改修工事の監修をしたのは造園専門家として有名なロサンゼルス在住の上杉武夫博士で、上杉博士はジェームズ・アーバイン日本庭園が1980年に完成したときの造園設計者でもある。
上杉博士は今回の改修にあたり、万葉集から大きなヒントを得ている。滝から二手に分かれるまでの水流はアメリカでの日本人一世の経済的・社会的な苦労を表現し、二手に分かれる水流は戦争によって日米が引き裂かれた体験をもつ二世を象徴、二つの水流がふたたび合さってひとつの流れになることは三世世代を表している。
改修工事費は、カリフォルニア州公園リクリエーション局からの補助金と個人からの寄付金でまかなわれている。
◎京都在住の日本舞踊家、西川千麗さんの日本舞踊レクチャーがカル・アーツ大で(1,6ページ)
京都在住の日本舞踊家、西川千麗さんが10月6日にカリフォルニア大学バークレー校、10月8日にサンフランシスコ・アジア美術館、10月10日にポートランド大学を回って、10月13日正午にカリフォルニア・アーツ(芸術)大学(略称=カルアーツ)で、45分間のビデオを中心とした日本舞踊レクチャーを行う。
千麗さんは、名古屋の日本舞踊家元・西川鯉三郎師匠の弟子で、日本舞踊をベースにした創作舞踊を得意としている。最新作は、19世紀のフランス人女性彫刻家カミーユ・クローデルをテーマとした「カミーユ・クローデル」でこれまで、ヨーロッパで上演している。
今回は、ビデオを使った日本舞踊の解説のみで、千麗さんは日本語で話し、英語通訳がつく。日米文化会館の主催講演会で、申し込み電話は、日米文化会館(213) 628-2725内線133番へ。
◎江戸凧保存会の土岐幹男さんがロサンゼルスの小学校を回り日本の凧を紹介(2,7ページ)
千葉県長生郡長生村に工房をかまえ、江戸凧の保存と、凧に普及活動をしている土岐幹男(とき・みきお)さんが9月29日から10月2日にかけて、今年で8年目になるロサンゼルスでの小学校訪問を行い、日本の凧をアメリカの子供たちに紹介した。
この学校訪問は、日立製作所のアメリカ代表事務所がスポンサーになっている「日立・日本の凧ワークショップ」プログラムの一環で、今回は、12の小学校と1つの中学で、計約900人の生徒に日本の凧を実際に作ってもらい、校庭で凧揚げをした。学校訪問の手配は、南カリフォルニア日米協会が行った。
写真(1ページ)は土岐さんが9月30日に訪れたロサンゼルス小学校3年生の生徒たち。ロサンゼルス小学校をはじめ、土岐さんが訪問する公立小学校では、予算の制約で美術や音楽の教育がいっさい行われていない。土岐さんの凧ワークショップは、ロサンゼルス小では2009-2010年度の初めての美術の時間になった。
ワークショップは、各学校とも2時間で、子供たちは、土岐さんが日本から持ってきたロケット型に切ってある和紙にマジックで絵を書いて、竹ひごを後ろに貼り付けて凧を完成させた。
土岐さんは、東京の生まれで、デザイン専門学校を卒業後、江戸角凧と呼ばれる伝統凧に出会い凧の制作と普及に専念するようになった。土岐さんの作った凧は、ワシントンDCのスミソニアン博物館をはじめ、東京・中央区日本橋の「凧の博物館」(日本の凧の会)、「たばこと塩の博物館」(東京都渋谷区神南)、石川県内灘町の歴史民俗資料館「風と砂の館」の「凧コーナー」に展示されている。 www.mikiotoki.com
◎全米規模に広がった「寿司マスター」コンテストに、会場は満員(2ページ)
今年で3年目になるカリフォルニア・ライス・コミッション主催による「寿司マスター」コンテストは、キリン・ビールがスポンサーになったため、予選地域がフロリダ州とワシントンDC地区に広がった。9月20日にロサンゼルスのアラタニ日米劇場で行われた全米ファイナル・コンテストには、サクラメント地区、サンフランシスコ地区、ロサンゼルス地区の勝者の中から選ばれたカリフォルニア州代表のチェフと東部2カ所の代表が、昨年の優勝者に挑戦した。
約800人収容のアラタニ劇場は、有料チケット(一般60ドル、VIP125ドル)購入の見学者でいっぱいになった。結果は、昨年の優勝者、サンフランシスコのサンラク・レストランの中村トモハルさんが2009年「寿司マスター」に選ばれた。
競技は「盛り込み」と「シグニチャー・ロール」の2皿で、腕を競いあった。アメリカで使われている寿司米は、大半がカリフォルニア州内で生産されたものが使われている。カリフォルニア・ライス・コミッションは、カリフォルニア州内のコメ生産業者によるコメ販売を促進する団体で、州政府の認可を得ている。
◎アンディー松田の寿司学校コラム:世界に広がる寿司シェフのコンテスト(2,7ページ)
9月20日の「寿司マスター」コンテストは成功に終わり、今後も、こうしたコンテストは発展すると思う。ワシントンDC地区での「寿司マスター」地域予選は、主催者のカリフォルニア・ライス・コミッションが直接、現地で日本文化イベントをやっている団体に連絡を取り実現しているが、ワシントンDC地域には、全日本寿司連盟と関係を持っている寿司シェフのグループもあり、今度、このグループが参加すれば、ワシントン地区予選は、もっと盛り上がると思う。
また、ニューヨーク市マンハッタン地区には「五絆(ごはん)ソサエティー」という日本食をアメリカ人チェフに広めるという目的の非営利団体もできている。www.gohansociety.org
次回の大きな寿司チェフ・コンテストは、11月14日にロンドンで行われる「寿司アワード2009」だ。日本食と日本酒の普及を目的にしている「イート・ジャパン」の主催で「セブン・寿司サムライ」(7人の寿司チェフ)が挑戦する。このイベントはBBC放送のフード番組として放送されることにも、なっている。「セブン寿司サムライ」の中の一人は、アメリカ西海岸からも参加する。
わたしの夢は、アメリカの「寿司マスター」、イギリスの「寿司アワード」、そして全日本寿司連盟の代表があつまり「寿司オリンピック」を開催することである。
◎日本語教師会が設立25周年を記念、11月1日に定例ワークショップ(2ページ)
南カリフォルニア地区の大学、高校、各種学校で日本語を教える教師が集まるTJSCは、今年で設立25周年を迎える。25周年記念を兼ねた、定例ワークショップは11月1日(日)にロサンゼルスの日米文化会館で行われる。テーマは「21世紀に必要なスキル」で、講師はカリフォルニア大学サンディエゴ校のとうさく・やすひこ教授とカリフォルニア州立大学ロングビーチ校の片岡裕子(かたおか・ひろこ)教授。
参加費は、昼食代込みで、会員は30ドル、非会員は50ドル。ワークショップの定員は90名で、予約が必要。当日になっての参加は受け付けない。
TJSCは、25年前、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校のプサワット・ようこ博士とロサンゼルス校のやすはら・えり博士によって設立された。当初のメンバーは30人だった。現在は約150人の会員に増えている。
◎米文化会館の「活動写真シリーズ:日本映画の黄金時代」12月20日(3,6ページ)
ロサンゼルスの日米文化会館が国際交流基金からフィルムの提供を受けて定期的に行っている「活動写真シリーズ」は12月20日(日)アラタニ日米劇場で、午前11時から「妻のこころ」(成瀬巳喜男監督、1956年)、後2時から「プーサン」(市川崑監督、1953年)、後4時から「青い山脈」(今井正監督、1949年)を上映する。また、この3作に出演しているロサンゼルス在住の女優、杉葉子さんが舞台あいさつをする。
◎鳥獣戯画は12世紀のアニメ、日米文化会館の小阪博一さんが指導、10月25日(3,6 ページ)
ロサンゼルスの日米文化会館で行われている「オン・ベランダ・シリーズ」では10月25日(日曜日)午後1時から、同会館のアート・ディレクターの小阪博一さんがまんがの元祖と言われている「鳥獣戯画」の描き方を教える。
「鳥獣戯画」は12世紀に描かれた作品で、巻物になっており、巻物を広げていくと、物語が展開するようになっており、まさに12世紀のアニメと言える。
「オン・べランダ・シリーズ」は日米文化会館の日本庭園が見渡せるガーデン・ルームで毎回行われている。
◎カリフォルニア州立大学ロングビーチ校のEBM日本庭園での菊祭り、10月31日、11月1日(3ページ)
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校内のアール・バーン・ミラー日本庭園で毎年行われる菊祭りは、今年は10月31日と11月1日の週末に行われる。オレンジ・カウンティー菊協会メンバーが菊を展示し、また即売会も行われる。入場料は7ドル。
◎ディスカンソー・ガーデンの日本庭園フェスティバルは11月7、8日(3ページ)
ロサンゼルス・カウンティーが運営しているディスカンソー・ガーデンでの恒例「日本庭園フェスティバル」は11月7、8日の週末に行われる。草月流ロサンゼルス支部の北島蓉幸さんによるいけばな展が「民家」で行われる。太鼓演奏やお茶の提供など、日本文化が披露される。
◎日本舞踊・花柳若奈師匠の喜寿を祝うダンス・リサイタル、11月22日(3ページ)
日本舞踊の花柳若奈師匠が喜寿を祝うダンス・リサイタルを、11月22日(日)午後3時からトーレンスのアームストロング劇場で行う。入場券は30ドル。リサイタルは約2時間30分で、演目は「長唄・老松」(花柳若奈ほか)「清元・玉や」(花柳若青羅)「大和楽・鐘」(花柳若奈々)「常磐津・山姥」(花柳若奈)「清元・助六」(花柳若奈)。「写真で語る若奈の歴史」スライド・ショーも行われる。入場券の申し込みは (310) 842-3779 花柳若奈ダンス・スタジオまで。
◎東京国立博物館の「皇室の名宝-日本美の華」展示、10月6日から11月29日(4ページ)
平成天皇の即位20年を記念して東京国立博物館では10月6日から「皇室の名宝-日本美の華」展示が行われる。普段は皇室内に所蔵され、一般には公開されていない美術品が公開される。11月3日までの1期では、横山大観、上村松園などの現代と、伊藤若冲、狩野永徳などの近代の作家の作品が展示される。
江戸時代中期に活躍した伊藤若冲の作品「動植綵絵」(どうしょくさいえ)30幅が一堂に展示される。
11月11日から29日までの2期では、正倉院宝物が展示される。(報告は、東京在住の板津木綿子=いたつ・ゆうこ=さん)
◎サンディエゴ美術館で2010年11月から浮世絵展(4,6ページ)
サンディエゴ美術館で、約400点の浮世絵が所蔵されていることが分かり、この展示会が2010年11月から2011年5月まで行われることになった。
◎「鉄腕アトム」の作者・手塚治虫について、サンフランシスコ在住のフレッド・ショットさんが講演(4,5ページ)
「鉄腕アトム」の米国アニメ版「アストロ・ボーイ」が10月23日からアメリカで公開される。カルチュラル・ニュース10月号では、7月14日にロサンゼルスで行われたアニメ・漫画専門家のフレッド・ショットさんの講演録を掲載し、「鉄腕アトム」のできた背景を読者にお伝えする。
◎軍事ジャーナリスト神浦元彰のニュースの裏側 「普天間飛行場の新基地建設はキャンセルか」(6ページ)
日米両政府が06年に合意した米海兵隊・普天間飛行場の移設がキャンセルされる可能性が高くなった。市街地の中心にある普天間飛行場は、航空機が墜落した際、大惨事が起きることが予測された。そこで日米政府が合意したのが米軍キャンプ・シュワブ基地沿岸に新基地を建設する移設案だった。
しかし今年8月末の衆議院選では、新基地建設を推進する4人の自民党候補(小選挙区)はすべて落選し、新基地反対を訴えた4人の野党候補が当選した。昨年6月の沖縄県議会選挙でも、与野党が逆転する結果となり、新基地反対を訴える議員が議会の過半数を越える結果となった。
これを受けて翌月の7月、沖縄県議会では基地建設反対決議が行われている。基地建設に必要な環境評価調査(アセスメント)も、地元の反対で中断したまま、工事着工のめどさえついていない。
ここにきて大きなニュースが飛び込んできた。それは今年4月上旬に、嘉手納基地の米空軍F15戦闘機(50機)の削減を米政府が日本政府に打診してきたという。同時に米空軍・三沢基地のF16戦闘機約40機をすべて撤収させる計画も示されていた。今までは、三沢と嘉手納の米空軍戦闘機部隊は、北朝鮮の崩壊を見届けて撤退するものと思っていた。しかしアメリカは、もはや北朝鮮の軍事的脅威に備える必要性がなくなったと判断したと思われる。
となると、普天間飛行場の移設問題は、F15の撤退(一部)で余裕ができた嘉手納基地に収容するほうが、軍事基地としての効率性がはるかに高い。それに北朝鮮の軍事的な脅威が消滅したのに、約1挑円の建設費を投入して、新基地を建設する必然性が問われることになる。中国に対峙する基地としては、沖縄はあまりに中国に近すぎるからだ。
以上のような事情から、キャンプ・シュワブ沿岸に新基地建設はキャンセルされたと思われる。
鳩山新政権で外相になった岡田氏は、「昨年までの民主党マニフェストでは、普天間飛行場の移転先は「県外か国外」と書いているが、今年の衆院選のマニフェストでは県外という言葉は入っていない」と話す。
長く沖縄県民を悩ませた普天間飛行場移設問題は、嘉手納に移転することで、ひとまず終止符が打たれる見方が強まった。
◎ロサンゼルスのコレクターの寄付を受けてデンバー美術館に竹細工専用のギャラリーがオープン(8ページ)
デンバー美術館は9月26日に、アジア美術の展示会場の中に、東アジアの竹細工だけを展示する専用ギャラリーをオープンした。このギャラリーは寄付者の名前を取ってウォルター&モナ・ラッツ・ギャラリーと名付けられた。
ウォルター・ラッツさんは、日本が敗戦を宣言した直後に日本に上陸した米軍兵士だった。1947年5月にトルーマン大統領が米兵と日本人女性との結婚を認める命令を出すが、ウォルターさんと神奈川県湘南出身のモナさんとの結婚は、この大統領命令が適用された最初のグループだった。
ウォルターさんは、その後、軍属として日本に滞在しながら竹細工の収集を続け、集めた作品は、倉庫を借りなければ収まらないほど、膨大な量になっていた。
竹細工をデンバー美術館に貸し出したことが縁になり、ラッツさん夫妻を記念したギャラリーができることになった。ウォルターさんは2003年に92歳で亡くなっているが、モナさんは、現在もロサンゼルスに健在。ウォルター夫妻は1978年からロサンゼルスに住んでいる。
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カルチュラル・ニュース2009年9月号の日本語要約と解説
http://cn4japan.exblog.jp/11215047/
2009-09-25T15:25:08+09:00
2009-09-25T15:25:08+09:00
2009-09-25T15:25:08+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
国際交流基金とロサンゼルスの日米文化会館は、10月15日(木)午後2時と午後8時の2回、リトル東京のアラタニ日米劇場で松竹所属の中村京蔵と中村又之助の2人の歌舞伎役者による「歌舞伎の解説と実演」を行う。演目は中村京蔵による「鷺娘」(さぎむすめ)と、中村又之助による「石橋」(しゃっきょう)。
国際交流基金は、日本の芸術家を海外に派遣し、日本の優れた舞台芸術を世界に紹介する仕事を行っている。今回は、海外からの要望に答えて、10月にロサンゼルスを皮切りに、サンフランシスコ、シアトル、ポートランド、デンバーで「歌舞伎の解説と実演」を行う。
松竹からは2人の歌舞伎役者のほか、長唄の芳村伊千四郎(よしむら・いちしろう)と芳村伊四之介(よしむら・いしのすけ)、三味線の杵屋正園(きねや・しょうえん)と杵屋六治郎(きねや・ろくじろう)、笛の田中傳太郎(たなか・でんたろう)、鼓の望月太州(もちづき・たしゅう)と望月太喜十朗(もちづき・たきじゅうろう)が派遣される。このほか、舞台スタッフ5名が同行する。
解説は、中村京蔵が担当し、歌舞伎の歴史、衣装の着付け、メイクの仕方など、歌舞伎舞台の裏側が紹介される。
10月15日のアラタニ劇場での公演の入場料は、一般が25ドル、日米文化会館会員が20ドル。
中村京蔵は、女方と立役(男の役)の両方をこなす。屋号は京屋。東京都出身で法政大学文学部日本文学部を卒業し、国立劇場歌舞伎養成所の研修生になった。1982年の研修終了後、9月に四代目中村雀右衛門の門下となり、中村京蔵を名乗る。1999年5月に歌舞伎座賞。2002年3月と2008年7月に国立劇場奨励賞。2007年5月に第十三回日本俳優協会賞。2007年12月に「中村京蔵舞踊の夕べー海人二題」の成果によって芸術祭新人賞(舞踊部門)を受けている。現在、新国立劇場演劇研修所の講師と千葉大学教育学部の非常勤講師を務めている。
中村又之助は、立役の歌舞伎役者。屋号は播磨屋。1986年に国立劇場第八期歌舞伎俳優研修を終了し、翌年、中村又五郎に入門し、中村又之助を名のる。1999年6月、歌舞伎座「夏祭浪花鑑」(なつまつり・なにわかがみ)の町人で名題昇進。2004年に、第十回日本俳優協会奨励賞を受けている。
演目「鷺娘」(さぎ・むすめ)は1762年に江戸・市村座で演じられた「柳雛諸鳥囀」(やなぎにひな・しょちょうのさえずり)という四変化舞踊のひとつ。初演以後、埋もれていたが、1886年に東京・新富座で九世市川団十郎が復活上演して以来、女方舞踊の代表作品になった。
しんしんと雪降る水辺に、柳が立っている。その傍らには、蛇の目傘をさした白無垢すがたの娘が立っている。実は、若い娘と見えたのは、白鷺の精である。やがて、鷺の精は、美しい町娘の姿に身を変じ、その恋心をさまざまに見せていく。しかし、とげられね恋の妄執がよみがえる。恋に迷い、鷺の姿になった娘は、地獄の責め苦にさいなまれる。その苦しさに、幾度なく羽をはばたかせるが、いつしか苦しみのあまり、倒れ伏して、身もだえする。
演目「石橋」(しゃっきょう)は、能の「石橋」を元にした舞踊。獅子物ともいう。石橋とは文殊菩薩(もんじゅ・ぼさつ)が住むと伝えられる中国の清涼山(せいりょうざん)にある石の橋のこと。歌舞伎舞踊では、前後二段の構成で、前段が人間の姿で踊り、後段に獅子の姿になるパターンとなっている。石橋物が歌舞伎舞踊に取り入れられた江戸時代の中期には「執着獅子」(しゅうじゃく・じし)のように女方の踊りで女の獅子にもなった。明治近くになると「連獅子」(れんじし)や「鏡獅子」(かがみじし)のように男の獅子になった。
獅子は、古代から儀式や宗教行事にともなう芸能に登場する空想上の聖獣。清涼山にある石橋で獅子が咲き乱れる牡丹にたわむれて、極楽浄土のさまを見せる光景をあらわす。アメリカ公演では、立役(男役)の例として演じられる。
10月15日のロサンゼルス公演は、南カリフォルニア日米協会の創立100周年記念の事業のひとつにも、なっている。
ロサンゼルスの後は、10月17日午後2時からサンフランシスコ州立大学マッケナ劇場、サンフランシスコ州立大学の主催、10月19日午後7時からシアトル、アイルズリー・ノードストローム・リサイタルホール、シアトル桜祭委員会の主催、10月21日午後7時から、ポートランド、ドロレス・ウィニングスタッド劇場、ポートランド州立大学の主催、10月24日午後7時からデンバー、ジューン・スウエイナー・ゲイツ・コンサートホールで、コロラド日米協会の主催で、行われる。
◎アメリカ人が集めたこけし200点が博物館で展示中(P1,5)
テキサス州ダラスに住むイツカ・スターンさんとアンソニー・スターンさん夫妻が13年間、日本で収集したこけし200点が、7月11日からロサンゼルスの全米日系人博物館で展示されている。「こけし-民芸から芸術玩具まで」展示の一環で、10月4日まで。
スターン夫妻は、ダラスの自宅に、こけし1400点をコレクションしている。スターン夫妻は、石油会社に勤めるアンソニーさんの仕事で1996年に東京に住み始め、イツカさんがこけしに興味を持ち始めた。今でも東京港区にも住居をもち、ダラスと東京を行き来する暮らしをしている。
毎年、宮城県鳴子の全国こけし祭りに行き、職人から、こけしの歴史を聞いている。宮城県のほかに、こけしの産地、秋田、福島、山形にもでかけている。
全国的に有名なこけしの産地は10カ所。1ページのこけしは、山形県の蔵王高湯こけし。5ページのこけしは、左から、宮城県の鳴子こけし、宮城県の遠刈田(とがった)こけし、福島県の土湯(つちゆ)こけし、青森県の津軽こけし、宮城県白石市の弥治郎(やじろ)こけし。このほかに、作並(さくなみ)、肘折(ひじおり)、木地山(きじやま)、南部(なんぶ)がある。
全米日系人博物館の「こけし」展は、スターンさんの収集した伝統こけしの展示と、ロサンゼルス玩具・人形・娯楽博物館(Los Angeles Toy, Doll & Amusements Museum)の企画によるアメリカで作られた創作こけしの展示で構成されている。
◎仏教を日本で教えるアメリカ人学者、カール・ベッカー京都大学教授 (P1,7)
京都大学こころの未来研究センター教授のカール・ベッカー博士が8月22日、ロサンゼルスの西本願寺別院で、末期患者と高齢化に対する看護のあり方について講演を行い、日本仏教には死への準備と遺族が哀しみを乗り越えるノウハウが豊富にあることを説明した。
また、日本仏教が教える死と向かい合う方法は、最近では、欧米の医療研究者も、末期患者の苦しみを和らげる効果があることを認めている、と報告した。
この講演会は、龍谷大学創立370周年記念事業として、龍谷大学と龍谷大学校友会、そして同校友会南カリフォルニア支部が共催した。ベッカー博士は、巧みに日本語と英語を切り替えて、同じ内容を、説明した。この講演会には約220人が参加した。日本語を話す参加者と英語を話す参加者ともに、ベッカー博士の講演に感銘を受けていた。
ベッカー博士は、中西部の生まれで、ベトナム戦争でベトナム人僧侶が焼身自殺をする映像を見たことが、仏教への興味のきっかけになり、1970年代初めにハワイ大学に入学、仏教を学び始めた。
1974年にハワイで「皇太子明仁親王奨学金」を受け、京都大学大学院に留学した。その後、インドでの研究を経て、1981年にハワイ大学イースト・ウエスト・センターで博士号を得た。そして、日本の大学で教え始め、国立大阪大学、国立つくば大学の講師を経て、1992年にアメリカ人としては初めて国家公務員に採用され、京都大学の助教授になった。2003年には大学院の教授に昇格した。
日本の国立大学では明治以来、多くのアメリカ人学者を雇用しているが、いずれも、短期契約で、この習慣は、第二次大戦後も続いていた。1980年代に法改正され、外国人が国立大学の教員になることができるようになったが、ベッカー博士が前例となる前は、外国籍で国立大学の教員になっていたのは、すべて、在日韓国人か在日中国人だった。
ベッカー博士は、臨死体験や高齢者介護について多くの論文、書籍を書いているが、その中で、日本仏教の高僧が、しばしば臨死体験を記録していることに触れている。
今年7月の天皇のハワイ訪問に際しては、ベッカー博士は、天皇から功労賞を受けている。
今回のベッカー博士のロサンゼルス講演は、元浄土宗北米総監の河合悟先生の尽力で実現した。河合先生は、1973年にハワイ大学で鎌倉仏教のセミナーを担当したことでベッカー博士に会い、同じ年にベッカー博士を京都に連れて行っている。
◎太鼓コンフレンス2009年の討論会:著作権問題に参加者の関心が集まる (P2,6)
報告者=ウイサ・ウエムラ(サンノゼ太鼓)
第7回北米太鼓コンフレンスが8月7日から9日まで、ロサンゼルス日米文化会館で開かれた。約500人の太鼓プレーヤーと太鼓音楽の愛好家が集まった。全米とカナダから参加した太鼓グループの数は、およそ100だった。
太鼓は、日本に数百年続く打楽器だが、現在、北米でもっとも流行している太鼓は長胴太鼓といい、佐渡に拠点をおく太鼓グループ「鼓童」(こどう)が広めた演奏スタイル。太鼓だけの演奏は、組太鼓といい、1950年代に長野県で、小口大八(おぐち・だいはち)が廃れていた伝統太鼓奏法を復活させ「御諏訪太鼓」(おすわ・たいこ)として広めたもので、歴史は比較的新しい。
現在、日本には数千の太鼓グループがあると言われ、北米の太鼓グループの数は約300を超えている。
北米太鼓コンフレンスは、1997年にロサンゼルスの日米文化会館が始めたのがきっかけで、2年おきに開かれている。2003年はサクラメント、2007年はシアトルで開催されている。
今回の太鼓コンフレンスで話し合われたテーマのひとつに、著作権の問題があった。組太鼓奏法に限らず、誕生してまだ年数が新しい芸術では、著作権がよく問題となるものだ。経験の浅い太鼓グループや、周辺に仲間がなく孤立した状態の太鼓グループは、すでによく知られている演目を演奏することがよくある。
インターネットやビデオで、太鼓演奏スタイルを見て覚えたという太鼓グループの場合、演奏許可を得ているのか、どうかという、問題が常に起きる。
アメリカの太鼓グループの間では、まだ、プロ活動をするときの約束ごとが、明確に確立されていない。太鼓演目の作曲者たちの中には、ほかのグループが演奏することを喜ぶひとが多く、著作権料を要求しないことが多いが、しかし、だからと言って、それらの楽曲には著作権が及ばない、というわけではない。
太鼓演目には、伝統的な演奏法が使われることも、多いが、しかし、その場合でも、現代の演奏家が理解できるように、新たな解釈を入れたり、伝統を基に、新たに作り直した楽曲が多い。
最近は、太鼓演奏の教則本ビデオが多く販売されるようになった。こうした教則本ビデオを購入して、新しい楽曲やスタイルを覚える場合は、著作権の問題が起こらないから、教則本ビデオの購入はもっとも安全なやり方である。
しかし、どのような方法で楽曲やスタイルを覚えたにしろ、演奏活動やビデオ・CDの発売の時は、楽曲の作者名をいつも公表するように心がけるべきである。
◎寿司マスターの最終コンテストが9月20日にロサンゼルスで(P3)
カリフォルニア・ライス・コミッション(カリフォルニア州コメ促進協議会)が主催する、2009年全米寿司マスターの最終コンテストは、カリフォルニア州、フロリダ州、そして東部代表の3人の3人の挑戦者が、昨年のチャンピョンに挑戦する。
このコンテストは、9月20日(日)午後2時30分から6時まで、リトル東京のアラタニ日米劇場で行われる。コンテストと同時に、アラタニ劇場では、同劇場を運営する日米文化会館によるフード・サケ・フェスティバルも行われる。コンテストとフェスティバルを合わせた入場券はひとり60ドル。VIPパッケージは125ドル。
◎「千の風になって」の秋川雅史がロサンゼルスで公演、10月4、5日(P3)
日本語を教えるアメリカ人教師に奨学金を提供しているロサンゼルスのオーロラ基金が、10月4、5日に、リトル東京のアラタニ・日米劇場で秋川雅史コンサートを行う。4日の日曜日が午後6時から、5日の月曜日が午後7時30分からの開演。チケットは、100、75、55、35ドル。
オーロラ基金は、日本語を教える現役のアメリカ人教師か、あるいは、教師を希望するアメリカ人学生を日本に派遣する奨学金を提供している。10月の秋川コンサートは、奨学金の資金集めが目的で、今回で11年目になる。
◎伊勢神宮の式年遷宮(しきねん・せんぐう)を解説、9月29日のニベイ財団の日本勉強会(P3)
ウエスト・ロサンゼルスのニベイ財団が毎月行っている日本勉強会は、9月は建築家の高瀬隼彦氏が「伊勢神宮の式年遷宮」について英語で解説する。伊勢神宮は、紀元前4世紀からあると言われている。ヨーロッパの古代建築が、すべて廃墟に化してしまったことと対象的に、現在まで、伊勢神宮の建築が残っているのは「式年遷宮」と呼ばれる、20年おきの神社の建て替えという伝統が確立されていることが理由。
神社を建築する大工の技術が継承されるように20年の周期で、まったく同じデザインの神社を隣に作り、古い神社に使われていた建築資材はリサイクルされるというエコロジー発想が日本に根付いている。
参加費は10ドルで、講演会の前に夕食が提供される。
◎第84回国風盆栽展ツアー、2010年2月にベン沖さんが引率(P3)
盆栽指導員として世界的に活躍しているロサンゼルスのベン沖さんが引率する第84回国風盆栽展ツアーが2010年2月8日から18日まで、行われる。国風盆栽展は、毎年、東京上野の東京都美術館で行われる日本でもっとも、権威のある盆栽展。
沖さんは、毎年、国風展の開催に合わせて、日本へ行く盆栽ツアーを引率している。日程は、国風展のほかに、大宮盆栽村、東京・江戸川区の春花園Bonsai美術館、岡山の後楽園、愛媛県新居浜市の高砂庵などを見て回る。
参加費はひとり3995ドル。主催はハンティングトン・ビーチの国際トラベル(714-840-0457, kokusaikai@gmail.com )
◎UCLAフォーラー博物館でお茶をテーマの展示が始まる(P4)
UCLAフォーラー博物館で「歴史にひたる:お茶の芸術」展が8月16日から始まっている。展示は11月29日まで。「液体の宝石:東洋から西洋に伝わったお茶の歴史」の著者ビートリス・ホーヘエガーさんによる企画。コーヒー販売の「コーヒー・ビーン・アンド・ティー・リーフ」社がスポンサー。
お茶は中国で発達し、17世紀はじめに、中国製や日本製の茶器と共にヨーロッパに持ち込まれた。17世紀半ばには、お茶、コーヒー、チョコレートが嗜好品としてヨーロッパに定着する。
ヨーロッパに持ち込まれた17世紀、18世紀の中国や日本の陶器や、ヨーロッパで発達した茶器などが展示されている。展示はお茶を通した西洋と東洋の関係がテーマになっているが、西洋と関係なく日本独自に発展した「日本の茶道」のセクションも設けられている。
展示の中には日本の茶室も再現されており、茶器一式はロングビーチに住む茶道愛好家ジム・ケックさんとスティーブ馬場さんが提供している。(茶室の写真はスティーブ馬場さんの撮影)
関連イベントは、10月18日が韓国式茶道の実演、11月14日が表千家による実演、11月22日がオキシデンタル大学のモーガン・ペテルク教授による講演「サムライの茶」。
フォーラー博物館の入場は無料だが、UCLA内での駐車場は10ドルかかる。www.fowler.ucla.edu
クラーク日本美術研究センターの秋の展示「武具や鎧に見るサムライの美学」(P4,5,7)
中部カリフォルニア・ハンフォードにあるクラーク日本美術研究センターの秋に展示は、9月1日から来年1月30日まで「武具や鎧に見るサムライの美学」。カリフォルニア州内から集められた約60点の武具や鎧が展示される。入場料は、通常より1ドル増しの6ドル。土曜日の午後1時からはギャラリー内で解説が行われる。www.ccjac.org
◎現代アート:甲府の団野雅子(だんの・まさこ)さんの作品をLAアートコア・ブリューリー・アネックスで展示(P4,5,6)
山梨県甲府市在住の現代アート作家、団野雅子さんの作品がLAアートコア・ブリューリー・姉クスで8月26日から9月18日まで展示されている。開館時間は木曜日から日曜日、正午から午後4時まで。
作品は掛け軸仕立てになっている。和紙の上に日本画の手法で抽象画が描かれている。
◎アンディー松田の寿司職人養成学校:祭り寿司の人気(P5)
切り口に豚や猫の絵が現れる「祭り寿司」が人種や年齢を超えて、アメリカで人気があることが分かってきた。「祭り寿司」の作り方は、江戸前寿司の職人の間でも「飾り巻き」として同じスキルが伝えられているが、最近になるまで、このスキルをもつ職人は少なかった。
私たちの寿司職人養成学校では今年2月から2カ月おきに「祭り寿司」の1日クラスを開いてるが、8月のクラスでは、さまざまな人種と年齢のアメリカ人受講者が14人参加し「祭り寿司」作りに熱中した。
わたしは、これまで、多くの人に寿司を教えてきたが「祭り寿司」ほど一般の人を熱中させる寿司は見たことがなかった。
次回の「祭り寿司」クラスは10月10日午後2時から4時まで。受講料は一人45ドル。また1回2時間の個人寿司レッスンを受けることができる200ドルのギフト券の発売を始めた。友人や家族に贈って、寿司の作り方を習ってほしい。
◎日本の現代文学 「1Q84」の大人気で、村上春樹のイスラエル訪問への批判が静まる(P6)
東京大学の特任講師ピーター・ロビンソン(日本滞在は7年)
2月にイスラエルを訪問しエルサレム文学賞を受賞した作家、村上春樹の行動に、パレスティナ人側とその支持者からは激しく非難され、又同時に、イスラエルを批判したスピーチには、賞賛が寄せられ、村上人気は激しくアップダウンしていたが、5月29日に発売された新しい小説「1Q84」の驚異的な売れ行きで、村上人気はひとまず、盛り返してきたことがはっきりしてきた。
◎「源氏物語と日本人」のテーマで四国大学(徳島市)の世羅博昭教授がロサンゼルスで講演、9月20日(P7)
四国大学の世羅教授は2006年から、毎年夏、ロサンゼルスを訪れて「源氏物語」輪読会を指導しているが、今年は9月18日から27日までロサンゼルスに滞在する。
9月20日(日)午後2時から、リトル東京の日米文化会館の会議室で、パサデナ・セミナー主催で「源氏物語と日本人」のテーマで講演を行う。(英語通訳はなし)参加費は10ドル。
今年で4回目になる「源氏物語」輪読会は第三部にあたる「宇治十帖」を取り上げる。会場は、コリアタウンの協同システム日本語学園。9月21、22日、午前10時から午後5時まで。参加費は、2日分で60ドル。申し込みはカルチュラル・ニュースまで。
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カルチュラル・ニュース・クラブへの参加のお願い (東 繁春から)
最近、アメリカでも、毎日の新聞購読をする人の数が急に減っています。カルチュラル・ニュースのアメリカ国内の購読者も、今年になって更新する人が急に少なくなってきました。コミュニケーションの方法がインターネットが中心になり、新聞は補足的な存在になっているようです。
カルチュラル・ニュースでは、7月から毎日送信のインターネット・ニュースの発信を始めました。
www.culturalnews.com のウエッブサイトでも、日本文化のニュースを提供しています。インターネット・ニュース、ウエッブサイト、そして月刊新聞の3つのメディアを続けていくために、「カルチュラル・ニュース・クラブ」を作りました。グループ会員(レギュラー年間100ドル、ラージ年間200ドル)と個人会員(年間25ドル)があります。詳しくは東しげはるまで、電話 (213) 819-4100、Eメール, higashi@culturalnews.com へ。
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カルチュラル・ニュース2009年8月の日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/10778909/
2009-08-04T19:07:47+09:00
2009-08-04T19:07:46+09:00
2009-08-04T19:07:46+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
国際交流基金の海外派遣プログラムで、歌舞伎の中村京蔵と中村又之助の二人が、10月15日からロサンゼルスを皮切りに、サンフランシスコ、シアトル、ポートランド、デンバーの米国西部を回る。
演目は、中村京蔵の独演による「鷺娘」と、2人による「石橋」(しゃっきょう)もの。プログラムは「レクチャー・アンド・デモンストレーション」と呼ばれる形式で、歌舞伎の実演と、歌舞伎についての講演を京蔵が行なう。
中村京蔵は、法政大学を卒業後、国立劇場歌舞伎俳優養成所に入った(第6期生)という勉強家。現在、新国立劇場研修所の講師や、千葉大学教育学部の非常勤講師も務めている。これまで、国際交流基金の主催による「レクチャー・アンド・デモンストレーション」を数カ国で行なっている。
中村京蔵は、2005年には、重要無形文化財保持者に認定されている。今回の米国公演は、松竹株式会社が興行主催者になっている。歌舞伎俳優2人のほかに、地方(音楽伴奏)7人、裏方5人が派遣される。
ロサンゼルス公演は、10月15日(木曜日)午後2時と8時の2回。入場券は一般は25ドル。中村京蔵によるレクチャーは、カリフォルニア大学アーバイン校で世界民族音楽を教えているロバート・ガルフィアス教授が日英通訳を担当する。
中村京蔵、中村又之助による米国西部巡回の歌舞伎レクチャー・アンド・デモンストレーションは、国際交流基金ロサンゼルス事務所が、窓口になっている。問合せは culture@jflalc.org へ。
(カルチュラル・ニュース8月号、1、7ページ)
◎北米沖縄県人会の100周年記念行事で、沖縄からのミュージカル劇団の公演や、全米の沖縄県出身者が集まりアイデンティティーを討論
北米沖縄県人会(創立時の名称は、南加沖縄県人会、英語名は Okinawa Association of America, Inc.)が創立100年を迎える。100周年記念のテーマ“いちぬいちまでいん“(世代から世代へ)が作られ、今年は一年を通したすべての行事に、使われている。
沖縄県からの代表団や北米各地の沖縄県出身者の団体が集まる祝賀行事は8月27日から30日の4日間にガーデナ、レドンド・ビーチ、リトル東京で行なわれる。祝賀に先立って、8月22日には、ガーデナの沖縄県人会館で「先亡者追悼慰霊祭」が行なわれる。
▽8月27日は、午前11時から沖縄県人会館での「オープンハウス」がある。午後7時にはホリデーイン・トーレンスで「前夜祭」が行なわれる。
▽8月28日は、会場がガーデナ仏教会(西本願寺派の寺院)になる。午前10時から北米の沖縄県人会30団体の代表が集まる会議が行なわれる。「ウチナー・アイデンティティー・シリーズ」はこの日から始まり、午後1時から「次世代代表者会議」、午後3時から「古琉球文学によるウチナー・アイデンティティー」の講演が沖縄県立芸術大学の波照間永吉(はてるま・えいきち)教授によって行なわれる。波照間教授は「沖縄古語大辞典」(角川書店)の編纂などの実績がある。
▽8月28日午後7時からはレドンド・ビーチ・パフォーミング・アーツ・センター(1500席)で、沖縄からのミュージカル「翔べ!尚巴志」(ロサンゼルスのタイトルは=キング・ショウハシ)が上演される。音楽と舞踊を通して、子供に沖縄文化を伝える活動をしている平田大一(ひらた・だいいち)さんが、沖縄から約50人の中高生を連れてくる。また、沖縄で活躍しているプロの俳優や、ハワイからの舞踊家も参加する。
ロサンゼルスからは、琉球国祭太鼓ロサンゼルス支部員20人、一般の子供15人が参加する。
このミュージカルには、沖縄の伝統舞踊「組踊」(くみおどり)を現代に復活させるという意味で「現代版組踊」というサブタイトルが付けられている。原作は大盛永意、演出は平田大一。
尚巴志王は、14世紀の実在の人物で、沖縄を初めて統一し、琉球王朝を作りあげた。首里城は尚巴志王によって建てられた。中国をはじめ、東南アジアとの交易を始め、琉球の繁栄の基礎を作ったと言われている。入場料は、前売り30ドル、当日券は40ドル。
▽8月29日は午前11時から、トーレンス・マリオット・ホテルで「百周年記念祝賀式典」が行なわれる。琉球民謡と舞踊が披露される。
▽8月30日は「ウチナー・アイデンティティー・シリーズ」がリトル東京で行なわれる。午前10時から全米日系人博物館で「南カリフォルニアにおける沖縄県人の歴史」がサンフランシスコ州立大学のベン・コバシガワ教授とウエスリー・ウエンテン教授によって講演される。午前11時からは同じ場所で、「世代を超えた討論会」が行なわれる。発表者には、南カリフォルニアで沖縄文化を広める活動をしている人舞踊家や沖縄をテーマの新聞発行者が参加する。
▽8月30日の午後2時からは「沖縄文化祭」と銘打って、日米文化会館プラザで、沖縄の民謡、舞踊が披露される。一般公開で、無料。
▽100周年記念行事についての問合せは www.oaamensore.org/100 電話 (310)532-1929
(カルチュラル・ニュース8月号、1、3、6、7ページ)
◎俳優・映画監督のクリント・イーストウッドがロサンゼルス総領事公邸で旭日中綬章
2006年制作の映画「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」が日米の相互理解に貢献したとしてこの2本の映画の制作・監督を務めたクリント・イーストウッドに、春の叙勲で旭日中綬章が送られることが発表されていたが、勲章の伝達式が7月22日、ロサンゼルス総領事館の公邸で、伊原純一・総領事によって行なわれた。
イーストウッドの人気を配慮して、伝達式の取材は、共同通信社と東京キー局テレビのロサンゼルス特派員だけが呼ばれた。
(カルチュラル・ニュース8月号、1、4ページ)
◎第69回二世ウィークが、リトル東京で、8月15日から23日に
ロサンゼルス日系人社会の恒例行事「二世ウィーク」が8月15日から23日まで、リトル東京で行なわれる。今年のテーマは、南カリフォルニア日米協会や北米沖縄県人会などが100周年記念を迎えていることから「お祝いの年」。
実行委員長(主催の二世ウィーク・ファンデーションのプレジデント)には、ロサンゼルス市警察の幹部職員で、副本部長(デプティー・チーフ)の肩書きを持ち、ロス市警ウエストサイド地域を統括しているテリー・原さん。昨年8月に実行委員長になって以来、頻繁にリトル東京に来ている。
▽今年の目球は「七夕飾り」と「子供ねぶた」。「七夕飾り」は、宮城県人会長の米澤義人さんの発案で仙台市の名物になっている「七夕飾り」をリトル東京で再現しようというもの。仙台市に比べると小ぶりの長さ6フィート(1メートル80センチ)程度の吹流しを250個作る。7月末現在で、すでに200個が作られることが決まっている。
また、仙台市内で作られた長さ12フォートの吹流し10個が、仙台から運ばれ、リトル東京で飾られる。「七夕飾り」は、南カリフォルニア県人会協議会(41団体加盟)が加盟団体に制作を呼びかけ、二世ウィーク・ファンデーションが屋外や街頭での飾り付けの交渉を担当している。飾りの作りの手配と講習はリトル東京安全協会(交番)が担当している。
「七夕飾り」のメイン会場はゲフィン現代美術館の前で、8月14日から17日まで飾られる。屋台や舞台を出した「七夕フェスティバル」は8月15、16日に行われる。開催時間は、午後1時から午後9時まで。
▽「子供ねぶた」は、2007年の二世ウィーク・パレードでの「青森ねぶた」の興奮を再現しようと「ねぶた実行委員会」(岡本雅夫・奈良佳緒里・共同委員長)が結成され、ロサンゼルス地元で小型版の「子供ねぶた」6基が作られ、青森から中型(幅11X高さ10X長さ9フィート)、テーマ「三内丸山・縄文鼓動」1基が参加する。
二世ウィーク・パレードは、8月16日午後5時30分から、リトル東京で行なわれる。実行委員会では「ねぶた」の踊り子ハネトを募集している。問合せは www.nebuta-la.orgへ。
▽8月16日夕方の二世ウィーク・パレードには、ロサンゼルスに姉妹都市名古屋から、河村たかし名古屋市長のひきいる訪問団が大名コスチュームで参加する。
▽日米文化会館での展示・イベントでは、8月15、16日に、裏千家淡交会ロサンゼルス協会による「茶道デモンストレーション」が午前11時から午後4時まで、5階のカルチャー・ルームで行なわれる。見学は無料で、お茶を飲むのは4ドルのチケットが必要。
▽二世ウィークの最後の週になる8月22、23日は、日米文化会館では、茜会による染色展、盆栽愛好家会としては、米国でもっともベテランが集まっている南風会の展示がある。午前10時から午後5時まで。
▽日本人留学生によるジャパン・スチューデント・ネットワークによる「マツリ」は、ことしは8月22日に日米文化会館プラザで行なわれる。翌23日は、同プラザでは、ロサンゼルスの太鼓グループが集まって「太鼓ギャザリング」コンサートが行なわれる。
(カルチュラル・ニュース8月号、1、2、4ページ)
◎臨死体験の専門家、京都大学教授のアメリカ人学者の講演会が8月22日
京都大学大学院のこころの未来研究センターと人間・環境学研究科の教授を兼務するカール・ベッカー博士の講演会が、8月22日午後1時30分から、リトル東京・西本願寺ロサンゼルス別院で「生と死における仏教」と題して行なわれる。日本語と英語の両方で話しをする。龍谷大学創立370年記念行事の一環で、龍谷大学のロサンゼルス校友会などが主催。
ベッカー教授は、1951年に米国で生まれ、ハワイ大学で仏教研究を始めた。1974年にホノルルで「皇太子明仁親王奨学金」を受け、日本へ留学した。その後、京都大学、インドで研究を続け、1981年にハワイ大学イースト・ウエスト・センターで「東西の比較哲学」の研究で博士号を得た。
1983年から日本の大学で教え始め、大阪大学、天理大学、筑波大学を経て、1992年に京都大学に移っている。日本人のターミナル・ケア、医療倫理や環境倫理を含む生命倫理が現在の研究課題。文部科学省のプロジェクトにも参加し、マスコミにも登場している。和文著書は「死の体験」「生と死のケアを考える」「いのちと日本人」など多数。
申込は中村さん(310) 450-9823 中垣さん (626) 429-7606 へ。参加費は無料だが、会場の定員と駐車場の確保のための予約が必要。
(カルチュラル・ニュース8月号、2ページ、8ぺージに広告を掲載)
◎「千の風になって」の秋川雅史コンサートが10月4日と5日に
「千の風になって」で日本中を魅了した声楽家・秋川雅史のロサンゼルス初のコンサートが、10月4日と5日、ロサンゼルスのアラタニ日米劇場で行なわれる。アメリカ人の日本語学習を支援するオーロラ・ファンデーション(基金)の主催。
オーロラ基金は1998年に発足、日本語奨学基金を集めるために、さだ・まさし、香山雄三、加藤登紀子など、有名歌手を呼んだコンサートを毎年やっている。今年は、ニューヨークで初公演の計画がある秋山雅史に、ロサンゼルスに来てもらうことになった。
公演時間は、4日(日)が午後6時から、5日(月)が午後7時30分から。チケットは、100ドル、75ドル、55ドル、35ドル。チケット購入は www.auroraevent.org. 電話の問合せは (323) 882-6545.
(カルチュラル・ニュース8月号、3ページ)
◎スシ・マスターの全米大会が9月20日にロサンゼルスで
スシに使われる米を生産している業者で作るカリフォルニア・ライス・コミッション(州政府の認可団体)は、スシを広めるためのPRの一環で、スシ職人の腕を競う「スシ・マスター」大会を開いているが、今年の全米大会は、9月20日に、ロサンゼルスのアラタニ日米劇場で行なわれる。午後2時30分から6時までで、フロリダ州マイアミ・ビーチと首都ワシントン、そしてサンディエゴで行なわれたカリフォルニアのそれぞれの地区予選の優勝者が、昨年度のチャンピオンに挑戦する。
スシ・マスター・コンテストの観戦と、その後のフード酒フェスティバルの入場券は60ドル。申込はロサンゼルスの日米文化会館へ。www.jaccc.org
(カルチュラル・ニュース8月号、3ページ)
◎クラーク・センターの秋の展示は「サムライ展」、9月1日から1月30日まで
中部カリフォルニアのハンフォードで、常に水準の高い日本美術の展示をしているクラーク・センターの秋の展示は、サムライの武器がテーマ。鎧、兜、刀など約60点が展示される。作品はカリフォルニア州内のコレクターから提供される。クラーク・センターは8月中は、全館が休館になる。
(カルチュラル・ニュース8月号、4ページ)
◎大阪の森田圭吾さんがギャラリー・ラセンで個展、8月8日から15日
1949年大阪生まれで、現在も大阪で歯科医、口腔外科医をしながら着物をキャンバスとして使い絵画を描いている森田圭吾さんの個展が、リトル東京・京都グランド・ホテル内にある「ギャラリー・ラセン」で8月8日から15日まで開かれる。
森田さんは、フランスの「ル・サロン」に2度入選。ルーブル美術館ではトリコロール平和賞、ロシアではロシア芸術家アカデミー賞を受けている。展覧会の期間中、森田さんもロサンゼルスに滞在する。オープニング・レセプションは、8月8日午後5時から8時まで。電話 (213) 617-1220 Eメールは furari@earthlink.net
(カルチュラル・ニュース8月号、4ページの広告)
◎20年ぶりの日本美術専門のアンティーク(骨董)市が8月16日に
ロサンゼルスでは、20年ぶりという、日本美術品だけを展示即売する「アート・アンティーク・ショー」が、カルチュラル・ニュース社の主催で、8月16日、午前10時から午後5時まで、リトル東京・京都グランド・ホテル内の催し物会場で開かれる。入場料はひとり2ドル。
箪笥などの古道具や、浮世絵、日本画など。現代作家による陶器や、染色の作品の即売も行なわれる。
チケットの購入はホームページから www.culturalnews.com/antique
出展ブースにまだ、空きがあるので、出展希望者は 東繁春 (213) 819-4100 Eメール higashi@culturalnews.com へ。
◎東京・目白の永青文庫美術館の細川家伝来の武家の美術品がサンフランシスコの美術館で展示、9月20日まで
サンフランシスコのアジア美術館では、東京・目白の永青文庫美術館から、細川家伝来の武家の美術品を借り受け、6月12日から9月20日まで「サムライ社会の支配者」展を開催中。鎧、兜、漆器、日本画、衣裳など約160点が展示されている。
8月3日には、約100点の入れ替えを行なう。細川家は、初代を室町時代にまで、さかのぼることができ、ヨーロッパの貴族に勝る歴史を持っている。1950年に16代当主が、細川家の文化財の散逸を防ぐために、「永青文庫」を設立、1973年に美術館に登録されている。
「サムライ社会の支配者」展は、通常の入場料12ドルのほかに、特別券5ドルが必要。
(カルチュラル・ニュース8月号、5ページ)
◎ロサンゼルスのスシ職人養成学校の経営者アンディー松田さんが、基礎衛生知識DVDを監修
ロサンゼルスでスシ職人学校「スシ・チェフ・インスティチュート」(SCI)を経営するアンディー松田さんが、日本食材の輸出促進の業界団体(JRO)の委託を受けて監修した18分のDVD「魚調理の衛生基礎知識」が完成した。5000枚がロサンゼルスで製造され、今後、調理師の集まる大規模業界コンベンションなどで、無料配布される。
アメリカをはじめ、世界各地で、日本食レストランがはやっているが、大半は、日本食調理の経験にないひとがやっている。包丁をつねに、きれいにしておく、まな板も絶えず拭くといった調理場での基礎知識も知られていないことに、危機感を持っている松田さんは、これまで、衛生基礎知識の普及の必要性を言い続けてきた。
農林水産省の委託を受けたJROは、海外での日本食普及活動のために必要なプロジェクトを探していたところ、松田さんの提案に着目、約1年間をかけて、DVDの製作まで、こぎつけた。
このDVDは、SCIでもとり扱っているが、希望者は送料の負担が必要。SCIの電話は (213) 617-6825。
(カルチュラル・ニュース8月号、6ページ
◎ロサンゼルスで日本文化を普及するためのカルチュラル・ニュース・クラブで会員募集中
カルチュラル・ニュースは、日本文化をロサンゼルスで知ってもらうために、月刊英字新聞の発行を続けているが、このたび、Eメールによる、毎日の日本文化情報の発信をはじめ、新たに「カルチュラル・ニュース・クラブ」を設立し、賛同者、応援者を募っている。
クラブの年会費は、個人が25ドル、団体が200ドル。個人会員には、月刊カルチュラル・ニュースが無料で郵送されるほか、毎日メール、美術館、講演会などの日本文化イベント情報が優先的に送られる。
団体の場合は、200ドルの年会費で、カルチュラル・ニュースが毎月100部、加盟団体に送付される。
詳しくは www.culturalnews.com/club または電話での問合せは (213) 819-4100 東 繁春まで
(カルチュラル・ニュース8月号、7ページ)
◎軍事アナリスト(分析家)神浦元彰の「ニュースが伝えない日本」
外務省が「核密約はない」と主張し続ける訳
「日本は核兵器を搭載した米軍艦船の寄港や領海通過を黙認する。――という日米の密約があった」。そのように語ったのは村田良平・元外務次官だ。しかし日本政府は今まで一貫して密約を否定し続けている。
この密約の存在は、すでに米側の公文書公開で詳細に知られている。またラロック提督証言(74年)やライシャワー元駐日大使の発言(81年)でも明らかにされている。しかし今回の村田氏の証言でも、河村官房長官は「密約は存在しない」と繰り返し述べた。一方の当事者である米側が、公文書を公開して密約は事実と証明しているのに、なぜ日本政府は否定を続けるのか。
すでに米ソ冷戦は終わり、海外任務の米軍艦船は核兵器搭載をしていない。今、密約を認めても日米同盟に問題は起こらないという意見が多数である。それでも日本政府が認めない理由は、日本の核兵器政策である非核三原則「持たず、作らず、持ち込ませず」が空洞化するのを避けるためだ。
もはや日本の国是同様になった非核三原則が虚言だったとして、その効力を失えば、北朝鮮の核実験実施という現実に直面した日本で、核武装(米軍の核持ち込みを含む)への期待が強まることを防ぐためだ。すなわち日本政府は、非核三原則を維持するために、あえて密約を否定して、その空洞化阻止を図るしかないのだ。すでに日本の保守系メディアでは、米軍の核持ち込みを認め、確かな核の傘を求める論調が出始めている。
神浦元彰さんのホームページ (日本語)www.kamiura.com
原文は日本語です。英訳は、東京在住の翻訳家、作家のアラン・グリースンが担当しました。
(カルチュラル・ニュース8月号、2、6ページ)
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カルチュラル・ニュース2009年7月号の日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/10778900/
2009-07-30T19:04:00+09:00
2009-08-04T19:06:04+09:00
2009-08-04T19:06:04+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
南カリフォルニア宮城県人会の米澤義人さんの発案で、今年の二世ウィーク祭りは、リトル東京に「七夕」が飾り付けられることになった。
仙台市の名物の「七夕」飾りをロサンゼルスに持ってきたいと考えた米澤さんは、日系団体に呼びかけたところ、毎年8月に二世ウィーク祭りを主催する二世ウィーク・ファンデーション、南カリフォルニア県人会協議会、リトル東京防犯協会の3団体がスポンサーになることを引き受け、昨年から準備が進められてきた。
県人協議会では、加盟の41県人会が、それぞれ七夕を作り、リトル東京に持ち寄ることを決めた。リトル東京防犯協会は、事務所がある「リトル東京交番」を作業場として提供、また、防犯協会の会長を務め、リトル東京で和菓子店「風月堂」を経営するブライアン鬼頭さんは、吹流しに使う和紙を購入するため、自費で仙台まででかけている。
仙台で飾られている七夕は、長さが4メール以上もあるが、リトル東京に飾り付けられる七夕は長さ1メートル80センチと小ぶりになる。吹流しに使う和紙や、吹流しの頭の芯になるザルなど七夕を作るためのキットを1組25ドルで販売したところ、7月19日現在で、約200の七夕が作られることになった。
リトル東京での七夕の飾りつけは8月14日から17日までで、主に、ゲフィン現代美術館館前の鉄骨が組まれている広場に吊るされる。8月13日までに、追加の50の七夕を集める目標。
七夕作りについての問合せは (213) 613-1911交番までか、ホームページ www.jhills.com を検索すること。
◎二世ウィークで、カルチュラル・ニュースが主催の「アートと古美術展」(P1)
二世ウィーク期間中の8月16日(日)午前10時から午後5時まで、京都グランド・ホテルの催し物会場で「カルチュラル・ニュース主催アートと古美術展」を行なう。入場料は一人2ドル。ホームページ www.culturalnews.com/antiqueから購入ができる。
日本画、浮世絵などの古美術や、日本の古い箪笥や家具、新作の陶芸品、染色作品、精巧に作られた鎧兜などが展示即売される。出展の問合せは(213) 819-4100東まで
◎日本美術の研究者を育てる中部カリフォルニアのビル・クラーク氏(P1,2,7)
中部カリフォルニアのハンフォードで、クラーク日本美術・文化研究センターを運営しているビル・クラーク氏は、2009年春の叙勲で旭日中綬章を受けた。クラーク・センターは約1500点の日本の一級美術品を所蔵し、世界的に見ても、一級の日本美術館になっているが、クラーク氏の功績は、自ら集めた日本美術を惜しみなく公開し、日本美術愛好家を一人でも増やそうと努力している点である。
毎年、1年間にわたって、博士課程レベルの日本美術研究者をクラーク・センターに招聘するインターンシップ・プログラムは6月末現在で、14人を受け入れている。このプログラムを終了した研究者のうち、5人は世界各地の一流美術館で勤務している。
クラーク・センターでは、若手研究者たちは、自分の手で一級品の日本美術に接することができるという他の美術館ではなかなかできないことを、体験している。
1年間のインター期間中、3カ月ごとに、展示が入れ替えられるが、インターン生は展示の学芸員補として展示企画に参加することができる。今年の展示は、竹工芸の「ニュー・バンブー」そして8月1日までの「ジャパニーズ・ビューティー」(美人画)、9月からはサムライをテーマに武具の展示が予定されている。
また、数カ月の短期のインターンシップを受け入れる「ドラッカー・フェロー」というプログラムも、経営学の神様と呼ばれた故ピーター・ドラッカーの夫人の寄付で作られている。
◎2年おきに開催される「太鼓コンフレンス」の目玉「太鼓ジャム09」は8月8、9日に公演(P2,6)
ロサンゼルス日米文化会館が主催する2年おきの「北米太鼓コンフレンス」は、今年はロサンゼルスに戻って8月7-9日までリトル東京を中心に行なわれる。このコンフレンスの目玉になっている「太鼓ジャム09」は、8月8日(土)午後8時から、と8月9日(日)午後3時からアラタニ日米劇場で行なわれる。
出演はラスベガスから雷太鼓、オレゴン州からポートランド太鼓、ロサンゼルスからキシン太鼓とオンアンサンブルの4グループ。チケットは27-35ドル。
◎パサデナのマコト太鼓の10周年記念コンサート、8月22日(P2,6)
パサデナの秀明アート・カウンシルが主宰するマコト太鼓が、創立10年記念コンサートを、8月22日午後7時から、サンゲーブル市内のミッション・プレイハウスで行なう。
和太鼓演奏グループとして世界的に有名な「鬼太鼓座」(おんでこざ)でトレーニングを受けて滋賀県の秀明太鼓の設立メンバーだった中村浩二さんが、現在、マコト太鼓のリーダーを務めている。
10周年コンサートでは、北米太鼓の草分け的存在のサンフランシスコ太鼓道場の田中誠一さん、そして中村さんといっしょに制作した音楽CD「クレストン」でグラミー賞を受けているポール・ウインターが演奏する。入場料は25ドルと20ドル。問合せは (626)584-8841。
◎禅太鼓(ぜんでこ)の太鼓ワークショップ、8月11-15日(P2)
リトル東京の禅宗寺が主宰する禅太鼓のワークショップが8月11日から15日までの5日間、禅宗寺で行なわれる。8歳から15歳が対象で、禅太鼓のメンバー募集も兼ねている。
午後3時から5時30分の昼のクラスと、午後7時から9時30分の夜のクラスが行なわれ、受講料は100ドル。特別講師に、鬼太鼓座で10年間修業し、フロリダのディズニーワールド・エプコット・センターで7年間、太鼓演奏をしてきた立石鈴太郎が参加する。問合せは(626)286-2814世木ひろこさんまで。
◎第69回二世ウィークの日程、8月15-16、22-23日(P3)
第1週目=8月15日(土)-16日(日)
ストリート・フェアー、土曜日午前10時から午後7時、日曜日午前10時から午後4時30分
日米文化会館文化展示(午前10時から午後5時まで)いけばな(南加いけばな教授会)陶器(カリフォルニア・ジャパニーズ・セラミック・クラブ)墨絵(ロングビーチ墨絵クラブ、河合墨絵)木目込み人形(縁会)茶道(裏千家)
名古屋ディー・フェスティバル(日米文化会館プラザ、午前10時から午後4時まで)名古屋-ロサンゼルス姉妹都市50年を記念して行なわれる。
8月15日(土)日米文化会館プラザでのイベント(無料)12時から武道
8月15日(土)午後7時から二世ウィーク・クイーン・コロネーション・ボール、アラタニ日米劇場にて
8月16日(日)午後5時30分から午後8時30分、パレード
第2週目=8月22日(土)-23日(日)
日米文化会館文化展示、午前10時から午後5時まで。盆栽(南風会)染色(茜会)書道(日米合同書道)木目込み人形(ヒロフミ会)墨絵(河合墨絵)刺し子
8月22日(土)日米文化会館プラザ
餃子早食いコンテスト、リュービック・キューブ・チャンピオンシップ
ネクスト・ジェネレーション・リミックス・コンテスト(午後6時から10時)
8月23日(日)日米文化会館プラザ、午前11時30分から午後4時まで、太鼓ギャザリング(無料)
8月23日(日)午後4時、音頭、閉会式
◎スシマスター全米大会が9月20日、ロサンゼルスで開催(P3,6)
州政府が認定した米生産者の団体「カリフォルニア・ライス・コミッション」が主催するスシマスター選手権のカリフォルニア地区大会が6月25日にサンディエゴのマリオット・ホテル・デルマーで行なわれ、サンフランシスコ・サウサリトのスシ・ラン・レストランのヒュン・ミン・シュさんが決勝に残った。
これまで、ワシントンDC,マイアミで地区予選が行なわれている。全米大会は、9月20日にロサンゼルスで行われる。
◎北米沖縄県人会の100周年記念で、8月28日に、琉球国を建国した「尚巴志王」をテーマにしたミュージカル劇を上演(P3,6)
北米沖縄県人会は100周年を迎え、8月に記念行事を集中して行なうが、その目玉になるミュージカル劇「尚巴志王」(しょうはし・おう)を8月28日(金)午後7時からレドンド・ビーチ・パフェーミング・アーツ・センターで行なう。尚巴志王は15世紀の実在の人物で、琉球王国を建国した。
ミュージカル版「尚巴志王」は、沖縄県那覇市の芸術監督を務める平田大一(ひらた・だいいち)さんによる脚本、構成、演出、監修で、沖縄の伝統舞踊「組踊り」(くみおどり)を現代に甦らせるという意味をこめて「現代版組踊絵巻」というタイトルが付けられている。
沖縄から約50人の出演者がロサンゼルスに来る。ロサンゼルスからの出演者も募集している。入場券は30ドル。当日券は40ドル。申込は (310)532-1929 北米沖縄県人会へ。
◎全米日系人博物館でコケシ展、7月11日から10月4日まで(P3)
「コケシ:大衆のおもちゃから芸術的なおもちゃへ」展が、ロサンゼルス全米日系人博物館で、7月11日から10月4日まで、開かれている。伝統的コケシから、アメリカ人芸術家による創作コケシまで、約300点が展示されている。博物館は月、火が休館日。
◎漫画学者フレデリック・ショットさんの講演会、7月14日、ニベイ・ファンデーションで(P3)
5月に米国に漫画を紹介した功績で旭日小授章を受けているサンフランシスコのフレデリック・ショットさんが、7月14日午後6時30分からのニベイ・フェンデーションの日本勉強会で講演をする。
英語による講演で、テーマは「手塚治虫と鉄腕アトム、漫画アニメ革命」。参加費は10ドルで夕食が付いている。
◎沖縄県人会のピクニック、7月19日(P3)
北米沖縄県人会がエルモンテのホィッティア・ナローズ、リクレーション・パークで、7月19日(日)午前11時から午後4時まで、ピクニックを行なう。ステージ公演は、琉球国祭り太鼓、南カリフォルニア大学カザン太鼓、沖縄の民謡、舞踊など。弁当の予約を受け付けている。
◎日本で人気の阿修羅像展(P4)
奈良・興福寺に伝わる国宝「阿修羅像」の展覧会が東京国立博物館で行なわれ6月7日の最終日までの61日間の会期中94万人の入場者があった。
興福寺には、7世紀に作られた阿修羅像とともに、八部衆像と、十大弟子像の合計14体が保存されている。今回は、興福寺創建1300年を記念し、博物館公開されることになり、このうち9体が公開された。
国宝「阿修羅像」展は、7月14日からは九州国立博物館で公開され、9月27日まで。9体は10月17日には、奈良・興福寺に戻されて公開される。
◎スシ職人になるために鹿児島からロサンゼルスにやってきた日本人女性(P5)
アンディー松田のスシ学校コラム
日本にいては女性には、スシ職人になるチャンスはないと、鹿児島県出水(いずみ)市の本蔵皆子(もとぐら・みなこ)さんは、ロサンゼルスのスシ・シェフ・インスツチュートで、2カ月間の修業に励んでいる。
日本でスシ職人の世界は、まだまだ、閉ざされた社会。まず、女性では見習いもできないし、また男性で修業に入っても、自分の店を持てるには10年はかかる。
スシのレシピーは、職人から職人に伝えられるもので、外部のひとにとっては、まったく知るチャンスがない。
私たちのスシ学校では、2カ月でスシ作りに必要な基本を教えます。また、このコースを終了すると約30種類の魚の調理方法を学ぶことができます。
私が、この学校を作ったのは、過去10年の間に、アメリカでは日本食ブームが起こり、職人が必要とされているにもかかわらず、一般のアメリカ人にとっては、日本食を学ぶ場所がなかったからです。私たちの学校で、日本食の調理を覚えた卒業生は、有名レストランに就職しています。本蔵さんは、出水市で7年間、居酒屋を経営した経験があり、英語も積極的に覚えようとしている意欲のあるひとです。卒業したあとは、アメリカで調理の修業をしたい、と希望しています。
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カルチュラル・ニュース2009年6月号の日本語要約と解説
http://cn4japan.exblog.jp/10428063/
2009-06-14T13:31:21+09:00
2009-06-14T13:31:23+09:00
2009-06-14T13:31:23+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
滝田洋二郎監督インタビュー(配給会社から提供されたインタビュー記事を掲載。写真は5月に滝田監督の共同記者会見がロサンゼルスで行なわれたときに、カルチュラル・ニュースが撮影)
質問項目
この映画を作ろうというアイディアはどうやって沸いてきたのですか?
滝田監督
プロデューサーから納棺師の映画を作りたいという依頼を受けました。『納棺師日記』という本を読んで、この仕事のことは知っていましたが、実際にどのようなことをするのかは分かりませんでした。しかし、脚本を読んだときに、たいへん身近な話題であることに気が付きました。死をテーマにすることは、たいていの人はいやがりますが、わたしはそのテーマに人をひきつける魅力を見出しました。こうゆう感性は映画監督なら誰にでも、あるものだと思います。
質問項目
この映画を作らなければならいような個人的な理由があったのでしょうか?
滝田監督
死についての私の経験は限られたものだったので、このテーマを与えられたときは、興味を持ちました。葬式には参列したことはありますが、このような納棺をするという作業があることには、まったく気がつきませんでした。わたしが子供だったころ、葬式は自宅でやるもので、死が身近にありました。映画を作るための資料集めをしていて、わたしは、突然、人間はいつも死と隣合わせにいることを理解しました。葬式のとき、家族や親戚は死を受け入れています。
質問事項
今、この映画をどうしても作らなければならないと思った理由は?
滝田監督
死は人間すべてが経験しなければならないものですが、自分の死について考えることは誰しもいやなことです。この映画で他人の死を見ながら、自分に置き換えて、観客が自分の死について考えてくれことを期待しています。
質問事項 (以下は回答は略します)
映画作りには啓発するものが必要でしょうか、それとも、良いスタッフに恵まれていれば作れるものでしょうか?
この映画の特徴は何でしょうか?
この映画を作り終わったあとで、監督自身が変わったことは何でしょうか?
この映画のシーンの中で、監督自身が一番好きな場面は何ですか?
納棺という仕事は、人が死んだときに当然必要なことですが、これまで、知られていませんでした。この仕事について、どのように調べたのですか?
脚本を、コミカルな作品が得意な小山薫堂に依頼されていることに興味を持ちました。小山さんの書かれた脚本どおりを使われたのですか、それとも書き直しがあったのですか?
チェロ演奏がこの映画の中で、重要な役割を果たしていますが、作曲家の久石譲さんにはどのような指示をされたのですか?
日本でもアメリカでも仕事を失う人が増えています。これまで慣れた仕事をあきらめて、経験のない仕事をやらざるを得ない主人公の立場は、共感をよびます。俳優の本木雅弘さんはうまく、この仕事をこなしました。監督は俳優にどのような演技指導をされたのですか?
◎南カリフォルニアの日米協会が100周年記念行事を実施中(P1)
16人のアメリカ人と日本人によってロサンゼルスに日米協会が設立され、今日の会員数2000人を越える南カリフォルニア日米協会に発展したのが100年前。日米協会は2009年に行なわれる日本間係イベントの冠スポンサーになり、100周年を宣伝している。
日米協会が100周年記念後援行事と銘打っているものは、ゲッティー美術館で行なわれた江戸時代の漆工芸品展(ヨーロッパへ輸出された作品の展示、3月3日から5月25日まで)日本食材の日本からの輸出を促進するために酒フェスティバル(3月5)ドジャーズ球場での100人による着物観戦と着物を着た試球式(4月16日)全米日系人博物館での冨田伸明キモノ展(4月17日)。
100周年記念行事のメインイベントは、6月15日にユニバーサル・スタジオ内の劇場を借り切って行なう100周年記念晩餐会で、ワシントンの藤崎一郎・駐米大使が出席する。
◎春の叙勲で、UCLA名誉教授が旭日中綬章を受ける(P1)
UCLA日本研究センターの初代所長で、UCLAで歴史を教えていたフレッド・ノートヘルファー名誉教授(70歳)が春の叙勲で「旭日中綬章」を受け、その伝達式が5月12日にロサンゼルス総領事公邸で伊原純一総領事によって行なわれた。
ノートヘルファー名誉教授は1939年に東京で生まれている。父親は宣教師だった。第二次世界大戦中も日本で過ごしている。東京のアメリカン・スクールを卒業後、ハーバード大学に進み、後に駐日大使となるエドワード・ライシャワー氏から影響を受けている。
◎カリフォルニアの元実業家が日本美術を広めた功績で、旭日中綬章を受ける(P2)
中部カリフォルニアの農業地帯ハンファードに住む元実業家のウィラード(ビル)クラーク氏(78歳)が、日本美術を広めた功績で旭日中綬章を受け、その伝達式が5月22日に長嶺安政サンフランシスコ総領事によって公邸で行なわれた。
伝達式にはクラーク氏の運営する美術研究センターの支援者、職員そして、クラーク氏の家族など約100人が参加した。クラーク氏は職員やセンター運営理事会メンバーのひとりひとりを紹介し、同氏の叙勲がこれら関係者のお陰であるとさいさつした。
クラーク日本美術研究センターには一級品の日本画や日本美術品が約1500点集められており、収蔵品は年3回の展示で公開されている。ギャラリーには年間約5000人の入場者がある。
インターン・プログラムでは、毎年2人の日本美術の若手学者ヨーロッパや日本から呼び寄せて1年間、同センターに滞在させている。現在は12代目のインターンが東京から、13代目のインターンがドイツから来ている。
また高名な経営学者、故ピーター・ドラッカーを冠にした奨学金も出しており、2008年にはこの奨学金で三笠宮妃彬子(あきこ)さまが3カ月、クラーク・センターに滞在されている。5月22日には、彬子さまからのお祝いの花束が長嶺文子(あやこ)総領事夫人によってクラーク氏に伝達された。
◎軍事アナリスト神浦元彰の日本レポート:マスコミが報じないニュース「新型インフルエンザの空港検疫に自衛隊が初めて出動」(P2)
翻訳は東京在住、アラン・グリーソン
メキシコで発生した新型インフルエンザが世界各地に広まっている。日本は島国のため、昔から「災いは海の彼方からやってくる」という国民性が強い。だから主要な空港や港湾では世界で最も厳しい検疫体制が敷かれている。
その厳戒の成田空港に(5月に)新型インフルエンザ対策で自衛隊が初めて投入された。これは成田空港の検疫官が不足し、厚生労働省の要請で自衛隊の衛生部隊を派遣した。内訳は医官10名と看護官20名。すべて感染症や疫学専門の隊員である。さらに中部空港、関西空港にも、同じように自衛隊の衛生科隊員が検疫支援に向かった。
しかし、なぜ自衛隊の衛生部隊が空港に派遣されるのが初めてなのか。実は自衛隊に防疫能力があることをタブー視された時代があったからだ。日中戦争の時、日本は関東軍防疫給水本部として中国に派遣した731部隊は、チフスやペストの研究と称して、中国人を使った人体実験を繰り返し、実際の戦闘でも細菌を使った過去があった。
そのため自衛隊の衛生部隊は、けが人を救助し、病気を治す医療活動を重視し、細菌戦や化学戦への対処能力があることを積極的に公表することはなかった。しかし化学戦対処能力は地下鉄サリン事件(95年3月)によってタブー視されることはなくなった。そして今回、新型インフルエンザ対策で出動したことが、自衛隊関係者は細菌戦対処能力もタブー視することがなくなったと考えている。731部隊の亡霊もようやく消えようとしている。
◎第7回北米タイコ・コンフェレンスが8月7-9日にロサンゼルスで開催(P3,5,7)
2年ごとに開かれている北米タイコ・コンファレンスが、今年はロサンゼルスで開かれる。今コンフェレンスは登録者のみしか参加できないが、一般公開のコンサート「太鼓ジャム09年」の入場券の発売が始まっている。
「太鼓ジャム09年」の開催は8月8日土曜日の午後8時と9日日曜日の午後3時の2回。出場グループは、ラスベガス雷太鼓、ウエスト・コビナのキシン太鼓、プロの演奏活動をしているポートランド太鼓と、やはりプロ活動のロサンゼルスのオン・アンサンブル。
チケットはオーケストラ席が35ドル、バルコニー席が32ドル。
◎太鼓関連記事3本(P3)
シャスタ山ドラムフェスティバル、8月1日=北部カリフォルニアのシャスタ山を会場に行なわれる太鼓コンサートで、今年で5年目。約1000人の参加が見込まれる。入場料は25ドル、20ドル、15ドル。
マコト太鼓10周年記念コンサート、8月22日=パサデナの秀明アート・カウンセルが主宰するマコト太鼓の10周年記念コンサートがサンガブリエル・ミッション・プレイハウスで行なわれる。出演はマコト太鼓の中村浩二(グラミー賞受賞者)、サンフランシスコ太鼓道場の創立者田中誠一氏など。
輪島きりこ太鼓保存会アメリカ支部=6月11日にウエスト・ロサンゼルスのニベイ財団で太鼓クラスを行なう。その後、8週間の連続の太鼓クラスを予定。石川県の能登半島に伝わる伝統太鼓。
◎オレンジ・カウンティー仏教会の盆フェスティバル、7月18、19日(P3)
オレンジ・カウンティー仏教会は浄土真宗本願寺派の寺院だが、盆フェスティバルの1週間前の説教は、7月12日で、日本語部のゲストは高野山米国別院(真言宗)の旭清澄総監。
◎ロサンゼルスの日米文化会館のイベント(P3)
6月26日は野外上映で、無料のアニメ映画上映会=鉄腕アトム、鉄人28号、ボルトロン。午後7時30分からプラザで。
6月28日=日米文化会館の第29回アニバーサリー・ディナー・表彰式。会場は日米文化会館。
◎イベント紹介(P3)
裏千家淡交会ロサンゼルス協会の募金茶会=6月27日(土)パサデナ仏教会内の茶室で。ひとり45ドル。申込は6月3日まで。
ニベイ財団の日本スタディー・クラブ講演会=6月23日(火)はカリフォルニア州立ポモナ工科大学名誉教授の上杉武夫先生による「日本の庭の美しさ」。午後6時30分からディナー。講演は午後7時30分から。参加費は10ドル。
ガーデナ・バレー日本文化センターのカーニバル=6月27、28日。入場は無料。フード、ゲーム、エンターテイナメント。
◎ロサンゼルス・カウンティー美術館(LACMA)の新展示(P4)
LACMA日本館学芸員、ホリス・グッダル=当美術館の日本部門では年に、3、4回の展示作品の入れ替えを行なっている。展示物が小さい場合、作品が代わっても、見過ごしてしまうこともよくあるので、あらためて、現在、LACMA日本館で展示中の作品を紹介しておく。
最上階(3階)の2つの展示ケースでは平戸焼(三河内焼とも言う)の見事な陶器が展示されている。平戸藩が朝鮮から連れてきた陶工によって17世紀初めに始まった平戸焼は時の将軍家への献上品やヨーロッパへの交易品として優れた芸術性を維持してきた。19世紀になり、平戸藩御用窯から民間の陶芸業者に担い手が代わっても、優れた陶芸の伝統は守りつがれている。
寄贈品の徳利の陳列では、日本全国で作られた徳利を見ることができる。備前焼と丹波焼を並べて展示してあるので、この2つの産地の違いを比較してみることができる。備前焼は上薬を使わない焼き方で、粘土そのものの色や感触が作品を作り上げる。
プラザ階(2階)ロビー展示では、現代陶芸作品を見ることができる。新進作家の作品と並んで、人間国宝・松井康成の「練上」手法による作品がある。このほか、漆器作家の北村タツオ、鈴木睦美、山村慎哉らの精巧な作品が展示されている。
イースト・ウイングの階下には、アメリカで初めての神道で使う面の展示が行なわれている。面は桃山時代(14世紀から)江戸時代(19世紀)までが集められている。
◎ロサンゼルス・カウンティー美術館(LACMA)日本館の常設展示について(P4)
LACMA日本館は、日本国外では唯一の独立した日本美術専門の建物である。開設から20年の間に収拾された所蔵品の展示が行なわれている。
◎日本で陶芸に出会ったアメリカ人作家による茶碗、ぐい呑の展示会(P4)
ロサンゼルスのジュリー・バギッシュさんは30年前、夫の仕事で金沢に滞在中に陶芸に出会った。ロサンゼルスでは裏千家に入門して25年、茶道を学ぶことで、茶碗作りにも理解が深くなっている。茶碗とぐい呑の作品展が6月15日から27日まで、ティワンガのマックグロータリー・アート・センターで開催される。(メイヤー・マッカーサー記事)
◎パサデナのパシフィック・アジア美術館の日本ギャラリー(P5)
同美術館に寄贈されている日本美術品の展示が日本ギャラリーで行なわれている。写真は大正・昭和の日本画家・伊東深水(1898-1972)の「紅」(パート)2008年に寄贈されている。
◎スシ学校経営者アンディー松田のコラム(P5)
2カ月のスシ学校のコースを卒業したあとでも、卒業生にはレストラン経営についてのアドバイスを無料で提供している。
◎サンディエゴ日本庭園内での茶道クラスで5000人目の参加者を記録(P5)
裏千家チュラビスタ教室を主宰するスタット片山アヤコ・宗リョウさんは、サンディエゴ市内バルボア公園にあるフレンドシップ日本庭園内で2001年9月から茶道クラスを毎月第1水曜日に開いているが、この5月5日には5000人目の参加者を記録した。
サンディエゴ・フレンドシップ日本庭園には、茶室がないため、スタットさんは、毎回茶室を作るための道具を運んでいる。茶菓子は、スタットさんの知り合いで、たまたま京都に行く用事があるひとが、毎回、買って来てくれる。
5月5日の茶道クラスでは「日米和親条約=締結から155周年」をテーマに、茶碗はペリー提督の浦賀来航150周年記念の図柄が使われた。
茶杓(ちゃしゃく)は「戯風」の銘を持った、サンディエゴの石井ヨシノリさんの手作り。掛軸はキリスト教徒の社会変革者・賀川豊彦が1941年7月31日に書いたものが使われた。賀川はこのとき、日米の戦争を回避するためのルーズベルト大統領との交渉を日本政府に依頼されていたのだが、交渉が不調に終わり、米国を出発する際に、失意の心情を書き留めたもので、後に表装され掛軸となった。この掛軸は20年前にスタットさんが日本の知人から寄贈された。
◎合気道センター・オブ・ロサンゼルスの設立者、古屋顕正先生の急逝から2年目にあたり、古屋先生の歩みをふり返る(居合道の指導者、ゲーリー・マイヤーによるエッセー)シリーズ2回目(P6)
◎合気道によって不良少年から立ち直った日系アメリカ人(P6)
合気道センター・オブ・ロサンゼルスの合気道の指導者デビット・イトーによる古屋先生との出会いについてのエッセー
◎広告:カルチュラル・ニュース主催:アート&アンティーク・ショー(骨董市)(P7)
8月16日(日)午前10時から午後5時まで、リトル東京の京都グランド・ホテル内で日本美術品、骨董品の展示即売会を行なう。入場券は2ドル。出展者を募集中
◎広告:カルチュラル・ニュース主催:バス・ツアー、クラーク日本美術研究センター行き(P8)
7月18日(土)午前8時30分、リトル東京を出発、9時、ウエストウッド経由、クラーク・センターの夏の展示「美人画展」の見学、参加費=バス代55ドル、ギャラリー入場料8ドル。申込はカルチュラル・ニュースへ。
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エッセー
新聞業界の不振が長く続き、その原因は若者の活字離れ、インターネットによる無料情報の氾濫と言われている。しかし、この説明は、まるで、破綻している米GM社が、車が売れないのは、消費者が悪いと言っているのと同じではないか。
新聞が売れなくなっている第一原因は、新聞に商品価値=情報価値がなくなっていることである。日本人の日常生活における海外から、とりわけ米国からの影響は年々大きくなっている。米国での政治・経済・文化の動きが日本国内に直結している時代である。
朝日新聞はロサンゼルスには百人、ニューヨークとワシントンには、それぞれ二百人の記者を常駐させるべきだ。そうしなければ、朝日新聞は、今の日本の読者が求めるニュースを提供できない。
この数は、全国の朝日新聞記者二千人の四分の一に当たる。新聞社もそれくらいの大リストラが必要な時代に来ている。日本の製造業は八十年代から、生産設備を海外に移転する大リストラをしたために、世界的競争に勝ち残っている。
それに比べると日本の新聞社は、過去三十年間、ほとんど変革をしていない。
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カルチュラル・ニュース2009年5月日本語要約
http://cn4japan.exblog.jp/10399284/
2009-05-20T16:30:00+09:00
2009-06-09T16:32:21+09:00
2009-06-09T16:32:21+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
展示の説明=世界的に知られている浮世絵は、江戸で作られ大衆向けに販売された絵で、描かれている内容は平面的で、ステレオタイプの構図が多い。江戸時代、京都で描かれた日本画は、富裕層のパトロンの注文で制作されており、内容は、魅惑、退廃、好色、怪奇と、人間のもつあらゆる様相や感情が対象になっている。
クラーク・センター夏の展示では、これまで、海外ではほとんど紹介されていない、こうした京都で制作された江戸時代後期の日本画30点が、並べられる。作家では、祇園井特(ぎおん・せいとく、1781-1829)と三畠上龍(1830年代)の作品が中心に、なっている。このほか、柴田是真(しばた・ぜしん、1870-1891)河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい・1831-1889)月岡芳年(1839-1892)が描いた幽霊の絵も展示される。
三畠上龍(みはた・じょうりゅう)作の「娘と子供図」(1ページの日本画)=絹本著色、双幅、19世紀半ばの制作=三畠上龍は天保期(1830-44)ころ、京都で活躍した肉筆美人画の絵師として知られている。荒く勢いのある奔走な描線を特徴とする独特の個性を持つ絵師で、一人立ちの美人を描いた掛軸作品を多く残している。
この図は異色の題材で、立美人図に、円窓から目を広げ見て外に向かっている少年の図が取り合わせられた双幅である。桜樹の前で風に吹かれる裾を気にしながら立つ娘の姿は、典型的な上龍らしい画風を示しており、大胆でやや煩雑な衣裳線や彩色にその強い個性を見ることができるであろう。
一方梅樹の側の円窓からのぞく少年は、指で目を広げて血走る眼球をあらわにし、歯をむき出して口を大きく開けた様子がたいへん奇異であり、他の上龍作品どころか浮世絵の題材全般にも思い当たらない内容でもあるので、何か特殊な注文によって制作されたものと想像される。
クラーク・センター=この展示「日本的な美」の企画は、同センターのアシスタント学芸員の田中圭子さんによる。田中さんは、ロンドン大学で修士号を得たのち、立命館大学で博士号を取得している。日本画のほかに、人形やおもちゃについても研究している。
カルチュラル・ニュース・バス・ツアー=7月18日(土):午前8時30分、リトル東京・京都グランド・ホテル前を出発:午前9時、ウエストウッド経由:12時-3時、クラーク・センター:午後6時30分、ウエストウッド:午後7時、リトル東京。バス代=55ドル、入館料(ギャラリー内解説費を含む)=8ドル。申込は info@culturalnews.com、(213) 819-4100 へ。定員25人、先着順。
◎バウアー・ミュージアムの「サムライの宝物展」=戦(いくさ)の時代と平穏な暮らしの時代に見る日本美術(東洋美術専門家・メーヤー・マッカーサーの記事、P1,P4)
バウアー・ミュージアムで始まっている「東京国立博物館の所蔵品:侍の宝物展」は、国宝や重要文化財を含む81点が展示されている。展示期間は6月14日まで。
展示されている国宝は、鎌倉時代中期(13世紀)の備前の刀工・助真(すけざね)が作った刀。江戸時代に紀州徳川家に納められ、伝えられてきた。鞘は19世紀に作られており、徳川家の家紋が彫りこまれている。
戦(いくさ)の時代に使われた道具の展示では、刀のほか、鎧、陣羽織が出展されている。戦のなかった江戸時代に武士が使っていた道具として、武士階級の間で発達した茶器や能装束などが出展されている。
カルチュラル・ニュース見学会=5月31日(日)午後1時から、日本美術コレクターのプライス悦子さんといっしょに「サムライの宝物展」を見学します。参加費は9ドル(入館料を含む)。申し込みは info@culturalnews.comまたは電話 (213)819-4100へ。人数に限りがあります。先着順。プライス悦子さんは夫のジョー・プライス氏と供に「プライス・コレクション」と呼ばれる国立博物館所蔵レベルの日本画を300点以上、収集しています。バウアー・ミュージアムの「サムライ」展にも、プライス・コレクションから「義経物語」の大型屏風が貸し出されています。
◎バウアー・ミュージアムの「サムライの宝物展」のオープニング・イベントに江戸千家の副家元・川上紹雪氏が講演 (P1,4,7)
◎カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の日本人学生による「スナゴケ」の耐久性を調べるプロジェクト(P2)
◎ロサンゼルスの日米文化会館で、ガーデン・ボランティアを募集する(P2)
◎映画「おくりびと」(英語名:ディパーチャーズ=旅立ち)が全米で。5月29日から一般公開へ(P3)
◎南カリフォルニアの浄土真宗の盆踊り日程の一覧(P3)
◎沖縄県人会芸能部の恒例発表会「うたやびら・うどやびら=歌いましょう・踊りましょう」が5月24日、トーレンスのアームストロング劇場で(P3)
◎文化財漆修復家、山下好彦氏の講演会がゲティー・センターで、5月23日(P3)
ロンドンのビクトリア&アルバート・ミュージアムに所属される17世紀初頭に京都で製作された漆塗りの衣裳箱は、所有者の名前から「マゼラン・チェスト」と呼ばれている。装飾は「源氏物語」をモチーフにした豪華な作り。しかし、マゼランチェストは損傷が著しいことから幾度となく修復の必要が言われてきた。数年前、ゲティー財団、東芝文化財団、国際交流基金の援助で修復がロンドンで行なわれて、マゼランチェストは、2008年に日本で里帰り展示が行なわれ、5月24日までゲティー・センターで展示されている。
5月23日午後4時からゲティー・センター・レクチャーホールで、この修復を担当した文化財漆修復家、山下好彦氏の講演会が行なわれる。入場は無料だ、予約が必要。電話 (310) 440-7300へ。
◎ニベイ・ファンデーションの5月のジャパン・スタディー・クラブは小倉祇園太鼓について講演と実演、5月19日に(P3)
◎3月にロングビーチで行なわれた「海外の日本庭園についての国際会議」の要約と参加者からの感想文(P5)
◎合気道センター・オブ・ロサンゼルスの設立者、古屋顕正先生の急逝から2年目にあたり、古屋先生の歩みをふり返る(居合道の師範、ゲーリー・マイヤーによるエッセー)(P6)
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わたしは「アメリカ系日本人」
http://cn4japan.exblog.jp/10399320/
2009-05-16T16:36:00+09:00
2009-06-09T16:37:45+09:00
2009-06-09T16:37:45+09:00
culturalnews
エッセー
ことばは「関係」をあらわすものである。わたしを生んで育ててくれた男女は、わたしや、わたしの妹・弟にとっては「父・母」という存在である。わたしには子供がいないのだが、妹夫婦、弟夫婦に子供ができると、親族間では、この男女のことを「おじいさん・おばあさん」と呼ぶようになる。
こんな、当たり前のことを、あえて書いてみたのは、移民問題を考えるときに、当たり前のように使っている「日系〇〇人」という用語について、考え直してみることが必要と、思うからだ。
わたしはアメリカに住んでいるので「日系アメリカ人」を例に使う。実は、「日系アメリカ人」は英語「ジャパニーズ・アメリカン」の翻訳である。そして「ジャパニーズ・アメリカン」という用語は、1960年年代までは、アメリカに存在しなかった。1950年代の米国移民法の改正で、日本人移民の帰化が認められるようになるまでは、日本人はアメリカ人(市民)になることができなかった。アメリカ生まれの二世たちは、生まれながらにしてアメリカ市民ではあるが、日米開戦が始まった1941年には、まだ、10代が多く、一人前扱いされていなかった。日米戦争が終わった直後の1950年代のアメリカでは、日本は「悪」の代名詞で、日本人のアイデンティティーを主張できるような寛容さはアメリカにはなかった。
1970年代、カリフォルニア大学バークレー校から始まった学生運動の中で、アジア人のアイデンティティー主張が起こり、「エイジアン・アメリカン」(アジア系アメリカ人)という用語が作られた。「ジャパニーズ・アメリカン」という用語はその派生である。
一部の過激派学生の政治用語として使われ始めた「アジア系アメリカ人」「日系アメリカ人」が、アメリカ社会に定着したのは、なぜか。それは、1970年代のアメリカ資本主義は、多民族マーケットを必要としていたからだ。資本主義は常にマーケットを拡大させていかなければならない。アメリカの白人資本主義マーケットは、1960年代で、飽和状態に陥っていた。そこで、目をつけたのが、黒人やアジア人移民の多民族マーケットである。奴隷から解放されて3代目になる黒人、農業労働者だった一世たちの3代目も、1960年代には、大学教育を受け、資産を作り、アメリカ市民になる要件を備えるようになっていたのだ。
だから、アメリカ社会は積極的に、アジア系移民、日本人移民の子孫たちを受け入れる体制に入る。そこで、「アジア系アメリカ人」「日系アメリカ人」という用語が定着する。
1970年代アメリカの社会状況と、現在、そしてこれからの日本の社会状況の共通点は、従来は視野に入ることもなかった、多民族と積極的な関係を築いていかなけらばならない点である。
1970年代のアメリカのやり方を見習うと、ブラジルから来て日本で働いている人たちは、「ブラジル系日本人」と呼ぶのが妥当である。また、彼らは二重の意味で「ブラジル系日本人」である。日本からブラジルに渡った一世は、日本文化を生涯もちながら、ブラジル国籍を取得して生涯を終えたという意味で「ブラジル系日本人」なのだ。
わたしは、ロサンゼルスに暮らして30年近くになるが、日本を離れた場所で長く暮らせば、暮らすほど、わたしの日本人としてのアイデンティティーは強くなって行く。これは、世界に共通する現象だ。多民族社会の中で、頭角を現す人は、アメリカ社会に同化したタイプではなく、自国の文化を強く持っている人のほうが多い。日本人移民で見れば、アメリカ社会への同化が進んだ二世世代よりも、日本文化丸出しの一世のほうに、大事業家が多い。
ことばによって社会は作り出される。「日系〇〇人」という用語を使い続ける限り、外国人と日本人の境界はなくならない。日本が今後、多民族社会をめざすのであれば、まず「〇〇系日本人」の用語を定着させることが必要と思う。ロサンゼルスの日本人の間で、「在日韓国人」のことを「コリアン・ジャパニーズ」(韓国系日本人)と呼ぶ人も現れている。この方向は、すでに始まっているのかも、しれない。
「〇〇系日本人」の用語は、日本国内の文化・歴史を考え直すきっかけも与えてくれる。わたしは、ロサンゼルスでは、沖縄県人会の文化行事をよく取材するが、沖縄と日本は、まったく違う文化であることを、毎回強く感じる。沖縄語にある「ウチナンチュー」と「ヤマトンチュー」は、まさに「沖縄系日本人」と「ヤマト系日本人」である。 (了)
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カルチュラル・ニュース2009年4月号の日本語要約と解説
http://cn4japan.exblog.jp/10092198/
2009-04-21T12:36:49+09:00
2009-04-21T12:38:24+09:00
2009-04-21T12:38:24+09:00
culturalnews
月別の日本語要約
国立東京博物館所蔵81点が展示される「サムライのアート=武士の宝物展」が、4月19日から6月14日まで、オレンジ・カウンティー、サンタアナ市のバウアー博物館で開催される。
国宝や重要文化財を含む刀、鎧、茶器、屏風、絵巻物、能装束が展示される。江戸時代に作られたものが中心。展示は2部構成で、「サムライの衣裳」コーナーでは刀、鎧などが展示される。「サムライの文化」コーナーでは能衣裳、茶道具、婚礼装束、嫁入道具、装飾品、日用品、家具などが展示される。
また、オレンジ・カウンティに住む世界的に有名は日本画コレクターのプライス(ジョー、悦子)夫妻からは「義経物語」屏風が貸し出され展示される。
この展示は、日本航空、カレン・マックガリー、ウイリアム・ギリスピー財団、東芝国際財団の協力・援助によって実現した。
◎サムライ展:江戸千家副家元がオープニング式に参加(1ページから5ページへ)
江戸千家の川上紹雪(かわかみ・じょうせつ)副家元が東京から駆けつけ、4月19日に行われるバウアー博物館のサムライ展のオープニング式に参加する。
4月19日オープニング・プログラム
10:00AM 太鼓センター・ロサンゼルスの太鼓演奏で、川上・江戸千家・副家元を迎え、オープニング。粟屋会による琴演奏。
10:30AM – 11:30AM 川上副家元の講演「茶道について」
11:30AM – 1:00PM 粟屋会による琴演奏。日本食フード・サンプリング
12:00PM – 1:00PM 芥川婦身さんによる着物ショー
1:00PM – 1:30PM フグ・ビレッジによるサムライ・アクション・ショー
1:30PM – 2:30PM オキシデンタル大学モーガン・ピツルカ教授による講演「徳川家康の政治と武家文化」
2:30PM - 3:30PM 江戸千家によるお茶のお手前
3:30PM – 4:30PM 若柳久女師匠の日本舞踊と比嘉ベンさんの沖縄舞踊
4月25日(土)1:30PM 講演 「刀のたましい」30年以上の経験を持つアメリカ人の刀職人、フィル・ハーツフィルド親子を招いての対話
5月3日(日)1:30PM 講演「武士のあだ討ちと徳川幕府の秩序」ポモナ大学のサミエル・ヤマシタ教授
5月14日(木)6:30PM 「きき酒」お話と試飲 日本美術の専門家メーヤー・マッカーサーが解説
5月16日(土)1:30PM 講演「日本の城とその所蔵品」スクリプト大学のブルース・コーツ教授によるサムライの美意識と建築の解説
5月30日(土)1:30PM 講演と実演「茶道とサムライ」ソーチ・ノモト氏による講演とお茶のお手前
5月31日(日)1:30PM 講演「日本刀と兜」スクリプト大学のブルース・コーツ教授の解説
6月14日(日)1:30PM 京都の着物スタイリスト冨田伸明さんによる着物の話と着物ショー
◎京都で着物デザインと着付けサービス会社を経営する冨田伸明さんが、4市1県から文化親善使節を引き連れ、ロサンゼルスとサンフランシスコで着物PR(1ページから2ページ)
テレビ、映画、舞台で使われる着物の着付けから着物デザイン・着物作りまで、着物に関する全般のサービスを提供している(株)京香織(冨田伸明社長)は、4月14日から21日まで、4市1県の文化親善使節約50人をロサンゼルスとサンフランシスコに派遣し、着物のよさをアメリカ人に紹介するイベントを行なう。
自ら着付けや着物デザインを行なう富田伸明社長は、2006年から頻繁にアメリカ西海岸をを訪れ、これまで、サンフランシスコ、パロアルト、マウンテン・ビュー、ラスベガス、ロサンゼルスで着物紹介イベントを開催している。サンフランシスコのアジア美術館とパロアルト市役所には、冨田社長によるデザイン帯が寄贈されている。
今回は、兵庫県豊岡市、富山県氷見市、秋田県横手市、佐賀県嬉野市、そして三重県内から文化親善使節を募集し、4月16日のプロ野球ドジャーズ球場での着物を着ての観戦、翌17日のロサンゼルスにある全米日系人博物館での着物ショー、そして4月19日にはサンフランシスコの桜祭りパレードに着物を着て参加する。
京香織は、NHK紅白歌合戦をはじめ、有名テレビ番組、映画、舞台など、これまでに、延べ2000件の着物提供をしてきた。17日のロサンゼルスでの着物ショーでは、地方の特色を生かしたリンゴ染め(青森・横手市)鳩麦茶染め(富山・氷見市)温泉染め(佐賀県嬉野市)で作った帯や着物によるファッション・ショーを行なう。
16日の野球観戦では、南カリフォルニア日米協会100周年を記念して、冨田社長のデザインによる羽織を、冨田社長自身が着て、試球式に登板する。
◎山野美容学校による着物ショー(1ページから5ページ)
東京の山野美容学校による「山野愛子生誕100周年記念きものショー」が3月22日、アナハイム・ヒルトンで行なわれ、約200人が参加した。
平安時代の十二単(じゅうに・ひとえ)から婚礼衣裳、振袖など、山野美容学校の学生がモデルになり、あでやかな着物を披露した。山野美容学校の校長を務めるジェーン愛子・山野さんが、着付けを行なった。
◎京セラ創業者・稲盛和夫氏の「京都賞」の受賞者がサンディエゴに集まりシンポジウムを開催(2ページ)
京都に本社を置き、稲盛和夫氏が創業した「京セラ」は年間売上高が1兆3000億円にも上る超一流企業。京セラは1971年にサンディエゴに製造工場を開いているが、これは、日本企業によるカリフォルニア州内での工場開設第1号でもあった。
稲盛和夫氏は1984年に200億円の資財を投じて、世界的レベルで研究者、学者、芸術家を表彰する「京都賞」を設立、毎年11月10日に京都で3人の受賞者の発表を行なっている。この京都での受賞式に出席したサンディエゴ大学のアリス・ヘイズ学長の発案で、2002年から京都賞受賞者を招いた「京都賞シンポジウム」がサンディエゴで行なわれている。
8回目となる今年のサンディエゴでの「京都賞シンポジウム」は3月19日と20日、サンディエゴ大学のほか、計3カ所の大学を会場に行われ、延べ2500人が参加した。講演者は2008年京都賞受賞者のコンピューター科学者リチャード・カープ博士(カリフォルニア大学バークレー校教授)分子生物学者アンソニー・ポーソン博士(トロントのマウント・サイナイ病院サミュエル・ルネンフェルド研究所)哲学者チャールズ・テイラー博士(モントリオールのマギル大学名誉教授)の3人だった。
サンディエゴ「京都賞シンポジウム」の前夜祭を兼ねて、大学に進学する6人の高校生に1人1万ドルを贈る「京都賞奨学金」のための募金晩餐会がシンポジウム前夜に開かれている。今年は3月18日にサンディエゴに隣接するリゾート地ラホイヤにあるヒルトン・トーレパイン・ホテルで行なわれ、1人300ドルの参加費で、約500人が参加した。
2004年に始まった募金晩餐会は、サンディエゴの実業家・故トム・ファット氏と不動産業のマリン・バーンハム氏の発案によるもの。今年の募金晩餐会委員長は通信機器大手クワルコム創業者のアーウィン・ジャコブ博士と地元実業家のコンラッド・プリビー氏が務め、委員会にはサンディエゴ・ナショナル銀行社長のロバート・ホースマン氏、ユニオン・バンク(東京三菱ファイナンシャル・グループ)社長の田中マサアキ氏、ナショナル・ユニバーシティー学長のダナ・ギブソン博士が参加していた。
奨学金は、京都賞の受賞対象となった研究分野に進む、サンディエゴとメキシコ側ティワナの高校生に贈られる。「京都賞シンポジウム」の会場になったのは、サンディエゴ大学、サンディエゴ州立大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校の3校。
写真は、募金晩餐会で(左から)クワルコム創業者のジャコブ博士、京都賞受賞者のカープ博士、稲盛氏、そして京セラの梅村カズオ氏(写真提供は、京都賞シンポジウム)
◎日本写真家協会による「戦後60年の日本の子供」写真展、4月25日から5月24日まで、日米文化会館ドイザキ・ギャラリーにて(3ページ)
◎作曲家・武満徹(1930-1996)をテーマに、コンサートやシンポジウムを開催、4月25-26日(3ページから7ページ)
質の高い芸術の普及をめざしているパサデナの「シューメイ(秀明)アーツ・カウンシル・オブ・アメリカ」は、設立10周年記念イベントとして「静寂に対峙する:武満徹の世界」と題したフェスティバルを4月25、26日(土、日)に、同団体が所有するシュウメイ・ホールで開催する。
シューメイ・アーツ・カウンシルは滋賀県信楽にあるミホ・ミュージアムの設立理念に啓発されて発足している。
この武満イベントは、4月24日(金)午後7時からパサデナのパシフィック・アジア美術館で行なわれる講演会「書における日本の文人」で始まる。日本での生活が長く、日本の伝統文化に詳しいアレックス・カーが講演する。また、アレックス・カーの書の展覧会は、3月13日から5月10日まで、シューメイ・ホール・ギャラリーで開催される。
「静寂に対峙する:武満徹の世界」は、日本人の自然観から生まれた独自の感性である「間」とそれに触発され、独自の世界を築き上げた日本を代表する作曲家、武満徹の音楽を通して「間」の根底にある日本文化の精神性を探ることが目的。シンポジウム、伝統芸能のコラボレーション、ドキュメンタリー映画の上映、武満作品のコンサートが行なわれる。
4月25日(土)午後1時からのシンポジューム「武満:自然と間の概念」では、日本文化と自然観に基づく日本独自の感性である「間」とその「間」によってもたらされる恩恵について武満の音楽を踏まえながら4人の日本通のアメリカ人が話し合う。パネリストは、ピーター・グリーリ(ボストン日本協会・会長、文化勲章受章者) アレックス・カー(作家、書道家、日本研究家、庵プロジェクト会長) ジェフ・ヴォン・ダー・シュミッド(サウスウエスト・チェンバー・ミュージック 音楽監督兼指揮者=グラミー賞受賞者) シャロン・フランケモント(ライフサイエンス財団教育部長, 直感力研究家、カウンセラー)。司会は、マーティン・パーリッチ(作家、プロデューサー、ラジオ番組ホスト)で、武満の音楽を、上野・ギャレット淳子がピアノ演奏する。
4月25日(土)午後4時からの伝統芸能のコラボレーション「間:音と静寂」では、日本文化を代表する芸能、芸術、東洋と西洋の楽器を融合させて、幽玄と自然を兼ね合わせた武満の世界を作り出す。サウスウエスト・チェンバー・ミュージックによる武満のピアノ曲「雨の樹素描」と、遺作「エアー」の演奏が行なわれる。武満の姪にあたる、作曲家・吉良春乃(きら・はるの)が作曲した「ムーンライト・ベール」「ブリース・フォー・ザ・ムーン」の演奏に合わせて、日本舞踊・坂東流の坂東秀十美の踊りがある。グラミー賞受賞・和太鼓奏者・中村浩二の作曲による「静謐(せいひつ)-武満を想う」の初演が中村自身の和太鼓と横笛演奏によって行なわれる。松山夕貴子の即興琴演奏で玉置雅律(たまき・まさのり=武者小路千家)のお茶のお手前とアレックス・カーによる屏風一双への揮毫が行なわれる。会場には、小池澄男の写真が展示される。「間:音と静寂」は、武満の甥、設楽幸嗣(したら・こうじ)が制作し、ドン・ライデル (フィルム・プロデューサー、シューメイ・アーツ・カウンシル理事)が演出する。
4月26日(日)午後1時からのドキュメンタリー映画「ミュージック・フォー・ムービー:武満徹」は、武満本人や、武満が音楽を担当した映画の監督たちが登場し、映画作りや作曲について語る。上映前にはこの映画のプロデューサーのひとりピーター・グリーリの説明と、設楽幸嗣の「叔父武満を語る」がある。
4月26日(日)午後3時からは、サウスウエスト・チェンバー・ミュージックによる、武満作品のコンサートが行なわれる。二日間とも入場は無料。問い合わせは、電話(626)584-8841まで。
◎沖縄県人会芸能部による舞踊ショー「うやたびら、うどゃびら」、5月24日、トーレンスのアームストロング劇場で(3ページ)
◎ジャパン・フィルム・フェスティバル(3ページ)
日本の映画を紹介する映画祭、4月10日から16日がサンタモニカのレムリー・モニカ・フォープレックスで、4月17日から19日が、ロサンゼルスのダウンタウン・インデペンデント劇場で、4月25-26日がアーバインのスタープレックス・シネマで。
オープニング・フィルム= アニメ「スカイ・クロラ」 押井守監督作作品(2008年制作) 4月10日午後8時上映
クロージング・フィルム= 「休暇」 門井肇監督作品(2008年制作) 4月19日午後6時上映
米国初公開=「252生存者あり」 水田伸生監督作品(2008年制作) 4月12日8:30PM、19日午後3時、26日午後5時上映
緒方拳追悼作品・米国初公開= 「長い散歩」(2006年制作) 4月13日午後4時、14日午後6時30分、17日午後7時上映
緒方拳追悼作品= 「復讐するは我にあり」 今村昌平監督作品(1979年制作) 4月14日午後3時30分、17日9時45分上映
米国初公開= 「バッテリー」 滝田洋二郎監督作品 (2007年制作) 4月12日午後3時、19日正午、26日正午上映
LA初公開「Always続・三丁目の夕日」 山崎貴監督作品(2007年制作)4月12日午後5時30分、18日正午、25日2時30分上映
LA初公開=「ICHI」 曽利文彦監督作品 (2008年制作)4月11日上映
LA初公開=「エヴァンゲリヨン新劇場版:序」 庵野秀明監督作品 (2007年制作) 4月11日上映
LA初公開=「蟲師」 大友克洋監督作品 (2007年制作) 4月11日午後4時10分上映
LA初公開=「人のセックスを笑うな」 井口奈巳監督作品 (2005年制作) 4月13日午後6時45分、14日午後9時30分、15日午後6時30分上映
「叫」 黒沢清監督作品 (2005年制作)4月10日午後5時30分、13日午後9時45分、18日午後7時45分上映
「ベアテの贈りもの」 藤原智子監督作品 (2005年制作) 4月12日午後1時、18日午後2時45分、25日午後6時上映
「選挙」 想田和弘監督作品 (2007年制作) 4月11日午後1時上映
米国初公開=「土徳 - 焼け跡地に生かされて」 青原さとし監督作品 (2003年制作) 4月15日午後3時30分上映
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 吉田大八監督作品 (2007年制作) 4月13日午後1時15分、15日午後9時30分、18日午後5時15分上映
「ヨコハマ・メリー」 中村高寛監督作品 (2005年制作) 4月10日午後1時、15日午後1時15分上映
「サクラから始まる短編集」 古新舜監督作品 (2005、07、09年制作) 4月16日午後6時30分、17日午後4時30分上映
「はんなり」 曽原美三友紀監督作品 (2006年制作) 4月25日午後3時30分上映
「宮武東洋が覗いた時代」 すずき・じゅんいち監督作品 (2009年制作) 4月26日午前10時上映
「死線を越えて- 賀川豊彦物語」 山田典吾監督作品 (1988年制作)4月25日午前10時、午後1時上映
◎高松市の彫刻コンテストで海外からの参加者を募集(4ページ)
石の産地・香川県牟礼町・庵治町で1988年から行なわれてきた「石のさとフェスティバル”石の彫刻コンクール展“」は、牟礼町と庵治町が隣接の高松市と合併したことで、高松市の主催となり、名称を「瀬戸の都・高松”石彫トリエンナーレ2009」に変更した。
従来どうり、海外からの参加者を募集している。出展応募者の書類審査期間は6月6日から15日の間で、最終審査の合格者は、10月に牟礼町・庵治町に招かれ、現地で石の彫刻の制作作業を行なう。問合せは高松市国際文化振興課まで。
◎中部カリフォルニアのクラーク・センターのスプリング・フェスティバルは5月16日(4ページ)
今年は、盆栽コンテストがメイン。全米から17作品を募集して品評会を行なう。一等の賞品は2500ドル。
◎クラーク・センターで俳画のレクチャー(4ページ)
5月10日午後2時からバージニア州リッチモンド大学のステフェン・アディス教授による俳画についてのレクチャーがある。
◎軍事分析家・神浦元彰のレポート「小沢秘書逮捕の政治スキャンダルで普天間基地移転が再始動か」(6ページ)
翻訳はアラン・グリーソン(在東京)
小沢一郎・民主党代表の政治資金を管理する公設第一秘書が逮捕された。遅くとも、この秋までに予定されている総選挙では、メディアの世論調査で、自民党は大敗して民主党が大勝すると推測されていた。
それなのに東京地検特捜部は、次期首相候補に最も近い民主党代表の金庫番を、政治資金の収支報告書虚偽記載で逮捕した。従来なら、修正申告で済む問題だと言われている。
なぜ東京地検特捜部は国策捜査と非難されることを覚悟で、この時期に、どのような理由で大ナタを振り下ろしたのか。ここで鮮明に思い浮かぶのは、民主党が政権を取れば普天間基地(沖縄県)を同県の米軍キャンプ・シュワブ沿岸に移転案を、すべてリセットしてゼロから検討を始めると表明したことである。(産経新聞 1月6日付け)米海兵隊がキャンプ・シュワブ沿岸に、普天間基地の代替え基地を作ることは、すでに日米政府が何度も合意し、確認文書を取り交わした経緯があった。
昨年12月19日、次期駐日米大使に内定していたジョセフ・ナイ氏が来日し、都内のホテルで民主党の菅直人民主党代表代行と鳩山邦夫幹事長と会い、ナイ氏は「日米地位協定や普天間飛行場の移転見直しに動いたら反米と受け止める」とクギを刺したという。
この会談の席には、普天間基地移転問題を米側代表でまとめたキャンベル元国防副次官補がいたという情報もある。しかし民主党幹部の二人から責任ある言葉は出なかった。
2月、クリントン国務長官が初訪日した際にも、小沢代表と普天間基地移転問題を話し合った。小沢代表はキャンプ・シュワブ基地沿岸に代替基地建設の確約はしなかった。名護市の地元住民、沖縄県、地元産業界、政治家や官僚など、普天間代替基地をめぐる移転問題は複雑な政治利権が絡み合い、動きが取れない状態だからだった。
そんな時、小沢代表の「在日米軍のプレゼンスは第7艦隊で十分」という発言が飛び出した。これをアメリカ側はキャンプ・シュワブ沿岸基地建設が、また反古にされたと判断した可能性はある。
小沢秘書が逮捕された直後の3月7日、突然、麻生首相は沖縄を訪問した。課題の普天間基地やキャンプ・シュワブ沿岸を視察することなく、形式的に県知事と会談し、「米軍基地問題に全力で取り組む」とだけメッシージを残して帰京した。小沢秘書逮捕の裏に、大きな政治力学が作用し、これで普天間移転問題が再び現実問題に復帰したことは間違いない。
◎ロサンゼルスの沖縄県人会の100周年記念事業が8月に行なわれる(6ページ)
今年で、100周年を迎えるロサンゼルスの沖縄県人会は「いちぬー・いちまでん=いついつまでも、世代から世代への橋渡し」をテーマに作り、100周年をもりあげている。
8月に行なわれる100周年記念事業は、8月28日(金)ガーデナ仏教会を会場に借りて行なう討論会でオープンする。午前9時から。
8月28日午後7時からは、レドンド・ビーチ・パフォーミング・センターでミュージカル「キング・ショー・ハシ」が沖縄来る劇団によって公演される。沖縄に実在したショー・ハシ王を描いている。
100周年記念晩餐会は8月29日(土)トーレンス・マリオット・ホテルで行なわれる。約800人の参加者を予定している。沖縄県人会芸能部による民謡・踊りが披露される。
8月30日は、午前10時からリトル東京の日米文化会館プラザで、無料公開の沖縄文化紹介イベントを行なう。]]>
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