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英字新聞カルチュラル・ニュースの日本語要約


by culturalnews

カルチュラル・ニュース 2007年3月号 日本語要約

粟屋(あわや)陽子師匠の粟屋会筝曲演奏会、日本の古典音楽と西洋メロディーを奏でて30年(1、7ページ)

 ガーデナで粟屋会を主宰している生田流宮城社の粟屋陽子師匠が、第16回「粟屋会筝曲演奏会」を5月6日午後2時から、トーレンスのエルカミノ大学マーシー講堂で行う。
 「粟屋会筝曲演奏会」では、琴の古典音楽と、西洋楽器やアジアの楽器を取り入れた楽曲を毎回紹介している。また、コーラスで、日本の流行歌を歌うなど、観客を楽しませる選曲もおこなっている。

 今回の演奏会では、中国の二弦や琵琶、太鼓、ピアノの演奏、ドイツ語による合唱も行われる。
 演奏曲目=「湖の詩」(モリオカ・アキラ作)中国琵琶と琴の合奏。子供合唱団によるドイツ語オペラ「ヘンデルとグレーテル」「ドン・ジョバンニ」と琴の合奏。パトリシア粟屋が、“助教”免許を取得したため、お披露目として「螺鈿」(らでん)を演奏する。
 日本人混声コーラス「コーラル・アーツ・サウス・ベイ」(門間リチャード指揮)が歌う「少年時代」(井上陽水作)「いい日旅立ち」(谷村新司作)「川の流れのように」(美空ひばり歌)と琴の合奏。琴の古典「六段」の演奏に合わせて坂東秀十美師匠の日本舞踊。「六段」には、ロサンゼルス在住の演奏家で、映画音楽も頻繁に演奏してる吉沢政和さんの尺八が参加する。「千と千尋の神隠し」のテーマ音楽を琴で演奏。「春の海」をピアノと琴で合奏。「編曲民謡調」を琴、尺八、中国太鼓で演奏。

 粟屋会は、創立33年を迎える。演奏会は、2年ごとに開催しており、順番では、昨年が第16回を開催する年になっていたが、粟屋師匠が出演する大規模コンサートがあったため、今年に延期された。

「平山郁夫シルクロード展」が、カリフォルニア州中部の農業地帯ハンフォードで行われる、3月27日から5月29日(1、6ページ)
 
 日本画展「平山郁夫のシルクロード-東西文化交流の跡をたどる」が、カリフォルニア州中部の農業地帯ハンフォードにある日本美術専門館「クラーク・センター」で、3月27日から5月29日まで、開催される。クラーク・センターは、ハンフォードの実業家ビル・クラーク氏が、自宅敷地内に美術館を作り、奈良時代から現代に至るまで、日本美術を幅広く集めている。

 平山郁夫氏は、日本では、たいへん有名だが、米国では、ほとんど知られていない。平山氏と長年の友好があるクラーク氏が、平山氏の作品を米国に紹介するきっかけを作りたいと、自費で、平山作品46点をカリフォルニアまで運ぶ。作品はシルクロードに沿った風景を描いてもので、日本から始まり、シルクロードを西に向かってイタリアまでの順に並べられる。

 カルチュラル・ニュースでは、「平山郁夫シルクロード展」を見るためのバス・ツアーを4月7日に行う(新聞には14日と記載されていますが、7日に変更しました)ロサンゼルスからハンフォードまでは、自動車で片道約3時間。

 写真(1ページ上)青色の画面に駱駝と月「イランのパースセポリス」平山郁夫2007年製作
 写真(1ページ下)オレンジ色の画面「シリアのパルミラ遺跡に昇る太陽」平山郁夫2007年制作
ロサンゼルス仏教連盟による恒例の「花祭り」(釈尊誕生祭)、4月7、8日(2ページ)

 恒例のロサンゼルス仏教連盟による「花祭り」イベントが、4月7、8日にリトル東京で行われる。4月7日(土)午後7時から、リトル東京の西本願寺会館で、琴演奏者のジュン・クラモトが「感謝」をテーマにしたコンサートを行う。入場料は15ドル。翌、8日(日)午前11時から、リトル東京の西本願寺で釈尊の誕生を祝う「花祭り」行事が行われる。

 4月8日(日)午後1時からは、西本願寺でパネルディスカッションが行われる。今年は、「誕生の意味―世界の各宗教の見方」のテーマで、仏教、キリスト教、イスラム教、金光教の専門家が招待されている。討論は英語で行われる。

毎週日曜日の仏教テレビ番組、午後6時半から放送(2ページ)

 仏教伝道協会が、日曜日午後6時半からKXLA(44チャンネル)で放送している「仏教徒の生き方」では、3月第1、2週は、仏教著作家フランツ・メトカルフ博士のインタビューを紹介する。メトカルフ博士は、日常生活の中で仏教をどのように取り入れるかを説明する。

 3月第3、4週は、現在、カリフォルニア大学バークレー校のダンカン・ウイリアムズ教授のインタビューを放送する。

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モントレーパーク市主催の「桜祭り」が第10回を迎える、4月21-22日(3ページ)

 モントレーパーク市の市役所隣のバーンズ公園で、毎年行われている「桜祭り」が今年で、10年目を迎える。4月21日(土)と22日(日)に開催する。相撲、太鼓、日本舞踊など日本伝統文化とアジア系アメリカ人の芸能が披露される。食べ物ブースも多く出展される。入場は無料。

「US相撲オープン」がロサンゼルス・スポーツ・アリーナで、4月7日(3ページ)

 世界各地のアマチュア相撲選手が競う、US相撲オープンが、4月7日午前10時から、ロサンゼルス・スポーツ・アリーナで行われる。イベントは、午後4時まで。入場料は、大人25ドル、子供(2-18歳)15ドル。VIP席は45ドルから。

トーレンス姉妹都市協会の「文化祭」、4月21-22日(3ページ)

 トーレンス姉妹都市協会が交換学生派遣費用などの資金を作るために行っている、恒例の「文化祭」が、4月21日(土)、22日(日)に、トーレンス市役所隣のケン・ミラー・リクレーション・センターで行われる。生花、盆栽、木目込み人形、雛祭人形などの展示や、コーラス、日本舞踊が披露される。

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カリフォルニア大学ロングビーチ校の日本庭園で園芸講習会、4月1日(4ページ)

 カリフォルニア大学ロングビーチ校内にあるアール・バーンズ・ミラー日本庭園で、4月1日、鯉、盆栽、生花、欄の講習会が行われる。午前9時から午前11時半までは、生花と盆栽の講習会、午後1時から午後3時半までは欄、鯉、鯉の池の講習会が行われる。費用は、各講習会ごとに50ドル(軽食付き)。

翡翠、絹、陶器-アジア美術の素材展、3月9日から5月27日(4ページ)

 パサデナのパシフィック・アジア美術館で、3月9日から5月27日まで、「翡翠、絹、陶器 -アジア美術の素材展」を開催している。写真は、日本の漆塗りの文庫箱(明治時代の制作)

ゲッティー美術研究所が、戦後日本の前衛芸術の資料を展示、3月6日から6月3日(5ページ)

 ゲティー財団の運営するゲッティー美術研究所が、1950年代から70年代にかけて、日本でくり広げられた前衛芸術運動の資料を収集、その一部が、同研究所の画廊で展示されている。

 日本では、戦後、前衛芸術のグループとして、ワークショップ/実験工房、具体派、グループ音楽、フラクサス、ネオ・ダダ、ハイ・レッド・センター、ビボ、プロボーク、コンセプト・アート、美共闘などが、活躍した時期があった。

 この展示は、「芸術、反芸術、非芸術―戦後日本(1950年代から70年代)の美術実験」のテーマが付けられ、同名のカタログも出版されている。紹介されているアーティストには、赤瀬川源平、小野ヨーコ、コスギ・ユタカ、タナカ・アツコ、マツザワ・ユタカなど。

 写真は、横尾忠雄作によるポスター(左)と本の表装。

東京アート・ディレクター・クラブ(東京ADC)の作品展が、日米文化会館ドイザキ・ギャラリーで、3月17日から7月29日まで(5ページ)

第一線の商業デザインを作り出しているデザイナーの団体「東京アート・ディレクター・クラブ」(東京ADC)の作品展

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シルクロードをテーマに40年描き続けている平山郁夫氏/3月27日からカリフォルニア州ハンフォードのクラーク・センターで開催される「平山郁夫シルクロード展」に寄せた、平山郁夫氏自身のメッセージ(6ページ)

 今回、クラーク・センターによる「平山郁夫シルクロード展」の開催は、わたしにとって、たいへん名誉なことです。今年は、わたしが、絵を描き始めて60年目にあたります。わたしのシルクロードへの旅は、過去40年にわたって、約130回行ってきました。

 わたしが、シルクロードに関心を持っているのは、次の2つの理由からです。インドから中国に仏教を伝えた三蔵法師(600-664)の足跡をたどり、三蔵法師の偉業を体験すること、そして、日本文化のルーツを発見することです。

 シルクロードを通って、実に多くのものが日本に紹介されて来ました。日本文化の中には、中国ばかりではなく、ユーラシア文化の影響を受けているものもあるのです。文化が成熟するには、長い時間がかかります。しかし、戦争は、一瞬にして、ひとびとが作り上げてきた文化を消し去ってしまいます。このため、戦争のない世界を作らなければなりませんし、文化遺産を保存する努力が必要なのです。

カリフォルニア州中部ハンフォードでの「春祭り」4月22日(6ページ)

 ハンフォードのクラーク・センターで、日本文化紹介をテーマにした「春祭り」が4月22日に行われる。今年の見所は、ロサンゼルス在住の英語落語家ビル・クラウリーの落語と、ロサンゼルス在住の染物作家茜よしこさんによる絞り染め講習会。このほか、日本舞踊、太鼓演奏、折り紙、剣道、大工の実演、盆栽展示などがある。午前10時から午後5時まで。入場料は、大人7ドル、子供(12歳以下)は無料。

広告:「日本を学ぶクラブ」主催のレクチャー日程/3月13日=落語、ビル・クラウリー、3月27日=相撲、アンドリュー・フラウンド、4月10日=日本舞踊、坂東秀十美、4月24日=日本美術の主要テーマ、UCLAドナルド・マッカラム教授、5月8日=和歌、UCLAマイケル・マラ教授

日本食レストランの認証制度の問題点(アンディー松田のコラム)、7ページ

 日本食が世界に広がり、日本食とはかけ離れた料理が「日本食」と呼ばれ始めていることに対して、日本政府は、世界中の日本食レストランをランク付けする認証制度を始めようとしている。これは、フランス料理の格付けを手本にしたものだ。フランス料理には、世界中にフランス料理を学べる学校が存在するから、世界中のレストランの格付けが可能になる。しかし、日本食の場合は、世界で、外国人が日本食を学ぶことができる学校は、ほとんどない。

 外国人に日本食を学ぶ機会を与えず、日本食にランク付けをするのは、日本人のおごりである。わたしの提案は、日本の調理師免許を、世界中のチェフが受けられるようにすることだ。世界中で、日本食を教え、日本の基準に合格したチェフに、日本の調理師免許を出すことだ。

 もし、こうした対策なくして、日本食認証制度を強行すると、アメリカで50年かけて築きあげてきた日本食の人気は、たちまちにして、消えてしまうであろう。

日本のアイディア:ボックスで新ライフを(8ページ)

 2004年、東京のある建築家が「マジック・ボックス」の名称で、庭や屋上、ビーチや山の中など、どこにでも簡単に設置できる箱型の空間を設計した。縦、横、高さそれぞれ10フィートのボックスは、ゲスト・ハウスや茶室、自宅事務所に最適。工期は、通常わずか4日間。この箱型空間を販売する「マジック・ボックス社」がロサンゼルスに開業した。

和歌山県御坊商工会議所が和風ユニット「一間」を紹介(8ページ)

 日本の通商産業省の2005年度と2006年度の「ジャパン・ブランド・プロモーション・アンド・サポート・プロジェクト」に指定された、和歌山県御坊商工会議所の和室ユニット「一間」がこのほど、ロサンゼルスで紹介された。
 
 76センチ四方と、85センチ四方の、2タイプの畳ユニットをもとに、自由に日本の間取りを、作り出すことができる。問合せは、ロサンゼルス・ジャパン・アメリカ・テレビの高橋千織さんまで。
by culturalnews | 2007-03-15 11:30