英字新聞カルチュラル・ニュースの日本語要約


by culturalnews
サンタアナ市のバーワー博物館の中国「兵馬俑」(へいばよう)展示(1ページから6ページへ)

5月18日~10月12日

日本の歴史は紀元前3世紀ごろまで、さかのぼることができるが、その理由は、このころ朝鮮から日本への人の移動が起こり、記録が残されているからだ。日本の文化はすべて、朝鮮や中国からもたらされたものだ。日本独自の文字も、中国の文字から発達したものだし、中国から仏教を学ぶことは天皇の願いでもあった。

つまり、中国の歴史を学ぶことは、日本の歴史を理解する上で、必要なことなのだ。現在、サンタアナ市のバーワー博物館で開催中の「兵馬俑」展は、中国の歴史を学ぶだけではなく、日本文化の源流を探るという見方をすることもできる。

兵馬俑は、秦の始皇帝(紀元前259年から紀元前210年)の陵墓の周辺に埋葬された兵士や馬をかたどった等身大の陶器の像で、今回の展示は、これまでアメリカで行なわれた最大規模の展示になっている。展示品は約100点にもおよび、その中には、皇帝の軍隊にいた約20体の等身大の兵士像が含まれている。そして、この兵士像の衣装や表情がすべて異なっているのは、驚くべきことだ。

「兵馬俑」展は、バーワー博物館と、ヒューストン自然博物館、ナショナル・ジオグラフィック博物館による共同企画で、展示総指揮はスタンファード大学名誉教授のアルバート・デイエン博士が務めている。展示品は、中国・西安市周辺にある11カ所の保存施設から貸し出された。

「兵馬俑」は1974年に発見された。これまでに、約1000体の等身大の兵士像が発掘されているが、さらに7000体以上の兵士像が埋まっていると推測されている。秦の始皇帝の陵墓の建設には38年かかったという記録が残されている。皇帝に即位してすぐに工事が始められたのだ。陵墓自体は、大きな構造物であるために、歴史的に知られていたが、「兵馬俑」については、記録が残っておらず、忘れられた存在だった。

発掘から推測されることは、「兵馬俑」を作るために約1000人が集められ、87の組に分かれて仕事をした。行程は、流れ作業で行なわれているが、兵士像の表情や衣装、ポーズは、すべて異なるものが作られている。職業も、兵士、召使、音楽師、軽業師などさまざまな職種が作られた。動物も作られており、皇帝の日常生活が陵墓の中で、再現できることを目的としていたようだ。

バーワー博物館の展示は、秦の始皇帝の陵墓の内部のふんいきが感じられるようにデザインされている。見学者が最初に入る第一ギャラリーは、数体の兵馬俑が、見学者を待ち構えるような構図に配置されている。そしてギャラリーを巡回して行くにつれて、考古学者が兵馬俑を発掘した過程が体験できるように構成されている。

入場料は、平日が大人25ドル、学生・高齢者(62歳以上)19ドル、週末は大人27ドル、学生・
高齢者21ドル。毎週金曜日の午後4時、5時、6時、7時がそれぞれ先着100人までが無料になっている。

アメリカ弓道セミナーを7月16-19日にカリフォルニア大学アーバイン校で開催(1ページから6ページへ)

弓道は日本で数百年の歴史があるが、全国的に統一した教授法が作られ始めたのは1930年代のことだ。1949年に全日本弓道連盟が組織され、弓道のスタンダードが確率した。アメリカでは、アメリカ弓道連盟が組織され1992年から毎年、アメリカ弓道セミナーが開かれている。

このセミナーは、これまで、サウス・キャロライナ州、インディアナ州、北部カリフォルニアで行なわれてきたが、今年のセミナーは、南カリフォルニアで弓道が行われるようになって100年になるのを記念して、カリフォルニア大学アーバイン校のベレン・イベント・センターで7月16日から19日まで行われる。アメリカ、カナダ、そしてアルゼンチンから百人以上が参加する。

全日本弓道連盟は、4人の範士八段をトレーナーとして派遣する。範士八段の弓道家は日本でも100人以下で、最高レベルのトレーナーだ。アメリカ弓道セミナーは、7月16日から18日は午前9時から午後5時まで開かれ、一般も練習を見学できる。7月19日は、弓道技量の認定試験が午前9時から行なわれ、これも見学できる。

皇太子のロサンゼルス訪問 (1ページから2ページへ)

皇太子は、ブラジル日本人移民100周年記念行事に参加した後の帰国の途中、6月25、26日にロサンゼルスに立ち寄られた。2日間の滞在中、唯一の公式行儀として、リトル東京の全米日系人博物館を見学された。

6月26日、午前11時、全米日系人博物館の海部優子副館長の案内で、皇太子は、常設展示の第二次世界大戦中の日系人の強制収用、と20世紀初頭の日本人移民の展示「コモン・グラウンド」を見学された。その後、ロサンゼルスの日系社会のリーダー30人を謁見された。

「美の標準」日本民藝館の仕事(2ページから6ページへ)

「美」とはなにか、という問いに、民藝運動の創設者、柳宗悦は、過剰な装飾を取り除き、直感的に美しいと思えるもの、という説明をしている。東京・駒場にある日本民藝館は、1936年に柳宗悦(1889-1961)によって設立された。

日用品の中の「美」を評価する民藝運動は、柳の元に、陶芸家の濱田庄司、河井寛次郎らが集まり発展した。英国人陶芸家バーナード・リーチは濱田庄司の弟子で、民藝運動の創立メンバーのひとりでもあり、英文書籍で民藝を紹介している。

所蔵品は、柳、濱田、リーチの陶器、棟方志功の版画などの有名作家の作品と、江戸時代から20世紀初頭にかけての無名の職人たちが作った陶器、絵画、染色などが集められている。日本民藝館は、こうした民藝品を収蔵・展示するための初めての試みで、その展示は見学者を間違いなく魅了する。

6月17日から8月31日までは特別展「陶匠・濱田庄司―没後30年記念」を開催中。月曜日が休館日、入場料は1000円。 (東京大学特任講師・板津木綿子(いたつ・ゆうこ)さんからのレポート)

サクラクレパスが大相撲ロサンゼルス巡業の優勝トロフィーを提供(2ページ)

6月7、8日に行われた大相撲ロサンゼルス巡業の表彰式で、大阪に本社を置くサクラクレパスの西村貞一社長が、朝青龍に優勝トロフィーのサクラ・カップを贈呈した。サクラクレパスでは、相撲からヒントを得たボールペンとシャープペンの「相撲グリップII」を発売した。また、サクラクレパスは、ロサンゼルス巡業に150人の子供たちを無料招待した。

サクラクレパスは、2007年の大相撲ホノルル巡業でも、優勝トロフィー「サクラ・カップ」を提供している。

68回二世週日本祭りは、8月16日から24日に開催(3ページ)

恒例のリトル東京で行なわれる「二世週日本祭り」は今年で68回を迎える。オープニング・セレモニーは7月13日に行われ、メインイベントは、8月16、17日と8月23、24日に行われる。

2008年クイーン選考コンテストは、8月16日にディナーが京都グランド・ホテルで、その後のシーはアラタニ日米劇場で行なわれる。チケットは、ディナーとショーがひとり160ドル、ショーだけがひとり75ドル(バルコニーは65ドル)。8月16日には、相撲大会も日米文化会館プラザで行なわれる。

8月17日のグランド・パレードは午後5時に出発する。今年のグランド・マーシャルはフレッド・ホシヤマ、名誉グランド・マーシャルはダニエル・イノウエ連邦上院議員。

8月23、24日の日米文化会館の展示では第1級の盆栽を育てている南風会の展示などが行なわれる。入場料は、無料。8月23日には餃子早食いコンテストが行われる。8月24日は、日米文化会館プラザで午後4時まで、太鼓ギャザリングが行われて、その後、ファースト・ストリートで最後の締めくくりイベント音頭が行なわれる。音頭では見物人も踊りに参加できる。

二世ウィーク期間中は、リトル東京の各所で、生演奏が行なわれるので、日本の音楽を聴くことができる。二世ウィーク事務局の電話番号は(213)687-7193.

北京オリンピックを祝い、ロングビーチの日本庭園で折り紙フェスティバル
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カリフォルニア州立大学ロングビーチ校内の日本庭園で7月13日、正午から午後4時まで、折り紙フェスティバルが行われる。今年は北京オリンピックが行なわれることから、折り紙フェスティバルも中国文化と折り紙の関係をテーマに取り上げる。紙はもともと中国で発明されたもので、折り紙の起源も、中国まで、さかのぼることができる。記録によれば、紀元105年に中国の宮廷で、鶴、亀、龍など好運、長寿を表す折り紙が作られている。

7月13日には、約40人の折り紙のエクスパートが日本庭園に集まる。また同時に切り紙細工も披露される。

有名太鼓演奏者ケニー・エンドウがオレンジ・カウンティ仏教会の青年太鼓グループと共演(3ページ)

オレンジ・カウンティ仏教会は青少年グループ活動の募金活動のために、8月3日午後4時から同教会の多目的ホールで有名太鼓演奏者ケニー・エンドウのコンサートを行う。チケットは大人30ドル、子供(16歳以下)は10ドル。同教会の青年太鼓グループ大恩太鼓もステージにでる。

太鼓奏者・林田ひろゆきのロサンゼルス・デビュー・コンサート(3ページ)

東京で活躍している太鼓奏者の林田ひろゆきとジパングが9月16日午後8時と9時30分の2回、ロサンゼルスのジャズベーカリーで、ロサンゼルス・デビュー・コンサートを行う。ジパングは男5人と女2人の構成。チケットは30ドル。また、ガーデナのマルカイで開催のヘルス・フェスタにも出演する。日程は、後日発表される。

林田は長崎県出身で、1984年から8年間、太鼓演奏団として世界で活躍している鼓童(こどう)のメンバーだった。その後、イトウ・タキオ太鼓バンド、東京打撃団を経て、独立した。

ロサンゼルスの盆フェスティバル(3ページ)

7月5、6日 サンフェルナンドバレー本願寺
7月12、13日 西本願寺ロサンゼルス別院
7月12、13日 禅宗寺(曹洞宗)
7月12、13日 パサデナ仏教会
7月19、20日 オレンジ・カウンティー仏教会
7月19、20日 ベニス本願寺
8月2、3日 ガーデナ仏教会
8月2日   サンディエゴ仏教会

ロサンゼルス東京会が設立10年を記念して写真コンテスト(3ページ)
設立10周年記念式を10月26日にリトル東京の京都グランド・ホテル(旧ニューオータニ・ホテル)で行なうが、同時に「東京」テーマにした写真コンテストを開催中。写真の大きさは8x10インチ、あるいは8X12インチ。モノクロ、カラーいずれも可。締め切りは9月30日。問合せはstakase@earthlink.netへ。

江戸時代の日本画「プライス・コレクション」展示会がロサンゼルス・カウンティ美術館で進行中(4ページ)

江戸時代中期の日本画約100点を集めた「プライス・コレクション」が6月22日から9月14日まで開催されている。ロサンゼルスの有名日本画コレクター、プライス・ジョー、悦子夫妻が集めた伊藤若冲の作品が中心。そのほか、丸山応挙、琳派の大型屏風も展示されている。江戸時代は夜間の照明はなく絵画は日中の明かりで見るものであったことから、大型屏風の展示コーナーでは、日照の変化を再現するために照明が暗くなったり明るくなったりする工夫がされている。

日米文化会館で日本の民藝展(4ページ)

日本文化を愛した故ムリエール・ポリア博士が残した日本の民藝品が、リトル東京の日米文化会館に寄贈され、その展示会が7月12日から8月3日まで、開かれている。

いけばなと現代美術合作展が全米日系博物館で開催中(4ページ)

イサム野口、アンディー・ホール、ロバート・マップルスロープなどの現代美術家の作品の展示と池坊、草月流、小原流のいけばなの展示。いけばなは毎週、入れ替えが行なわれ、毎月1回、各流派のデモンストレーションが行なわれる。6月22日は池坊、7月20日は草月、8月24日は小原の各流派のデモが行われる。博物館の入場料は、8ドル。

「中国の影響:日本絵画の変遷」をテーマの展覧会をクラーク・センターで開催中(5ページ)

中国は日本の文人(ぶんじん)にとっていつもお手本の国であった。日本画も中国の絵画を手本に書かれていることが多いが、17世紀半ばから中国との交易が途絶えると、日本の文人のライフスタイル、行動、絵画に日本独自の特徴が目立つようになってきている。

日本人がいかに多くの影響を中国から受けて来たか、これまで、知られていなかった中国の道教をベースにした読み物(版画本)の原本などが展示されている。8月2日まで。

ロングビーチ市から高校生が四日市市の環境問題サミットへ参加する
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ロングビーチ=四日市市姉妹都市委員会は、三重県四日市市が行なう、第1回中学生環境サミットに、学生8人、付き添い大人2人を派遣する。派遣費用は四日市が負担する。中学生環境サミットは、四日市市の友好都市、中国・天津市からも中学生を招待する。ロングビーチの代表は8月11日に出発し、20日に帰国する。
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# by culturalnews | 2008-07-30 15:35 | 月別の日本語要約
●江戸時代の中流階級に好まれた日本画を集めたプライス・コレクション(1ページと4ページ)

「若冲と江戸絵画」展のタイトルで、2006年から2007年にかけて、東京国立博物館、京都国立近代美術館、九州国立博物館、愛知県美術館を巡回したオレンジ・カウンティの日本美術収集家プライス夫妻の日本画コレクション約100点が、6月22日から、ロサンゼルス・カウンティー美術館で公開される。この展示会についてロサンゼルスの日本絵画専門家のメイヤー・マッカーサーが解説する。

ロサンゼルス・カウンティー美術館での展示会が近づくにつれて、ジョー・プライスと悦子プライスの喜びはだんだん大きなものになっている。プライス夫妻の江戸絵画展の日本での公開は、入場者数の記録を作った。日本でのこの江戸絵画展では、多くの日本人の若者が会場に来たのだ。展示をみた若者は口コミやブログで江戸絵画展のすばらしさを広めたのだ。

東京国立博物館では2006年夏、6週間の展覧会期間中に31万9000人の入場者を記録した。これは、2006年に世界の主要美術館で行なわれた展示の入場者数として最高だった。日本の他の3カ所の美術館での展示でも入場者数は多く、今年4月まで行なわれたワシントン・スミソニアン美術館での展示でも、多くのひとに感動を与えた。

6月22日からロサンゼルス・カウンティー美術館で始まる展示会が、プライス・コレクションの最後の展示となり、最終的に、これまで巡回した美術館の入場者の合計は100万人を越えることが予想されている。ロサンゼルスでの展示のタイトルは「想像力の時代:プライス・コレクションによる日本画(1615-1868)」で、江戸時代のもっとも有名な画家たちの日本画を描いた掛け軸や屏風画など約100点が一堂に公開される。

プライス・コレクションの中心となっているのが伊藤若冲(1716-1800)の作品。江戸時代の日本では見ることができなかった象や虎などの動物や鳥を色彩豊かに、想像力を使って描き上げている。また、その次に有名な作品としては、琳派の画家として有名な酒井抱一(さかい・ほういつ)(1761-1828)による「十二カ月花鳥図」が展示される。同じく琳派の画家、鈴木其一(すずき・きいつ)(1796-1858)の「貝図」も展示される。

若冲、抱一、其一をはじめプライス・コレクションの作品は、たいへん高度な技法と、想像力を使った絵柄の共通点があり、時代を超えて、また世界のどの国のひとにでも、訴える力を持っている。さらに付け加えるならば、このコレクションのほとんどの画家たちは富裕町人層のために絵を描いており、天皇の住む御所や侍の住む屋敷に収める目的で、描かれてはないということだ。つまり、絵の依頼主は、江戸時代の都市に住む中産階級で、支配階級ではなかったということだ。そのことが、プライス・コレクションの作品が、現代の日米で、年齢層を超えて幅広いひとに受け入れられる理由になっている。

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《現代アート作家の中込靖成さんから次のような指摘を受けました》伊藤若冲の代表作は「動植綵絵」(どうしょくさいえ、動植物を描いた彩色画の意)30幅は、鶏、鳳凰、草花、魚介類などが、さまざまな色彩と形態のアラベスクを織り成す、華麗な作品である。綿密な写生に基づきながら、その画面にはどこか近代のシュルレアリスムにも似通う幻想的な雰囲気が漂う。「動植綵絵」は、若冲が相国寺に寄進したものであるが、のち皇室御物となり、現在は宮内庁が管理している。(Wikipediaより)相国寺は足利将軍家や伏見宮家ゆかりの禅寺です。だがら天皇家や侍の為ではないというのは少し違うと思います。代表作が宮内庁御物で長い間一般公開されなかった事が人々に知られなかった事の一つの原因とも言われています。若冲は相国寺の庇護を受けて画業を続けたひとでもありました。寄進した時点での対象は相国寺ですが前記の通り将軍家や宮家と深い関係にありました。
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日本では、プライス・コレクションの入場者の2/3は若い世代だった。「若い人達が、わたしのコレクションを見に来てくれたことで、いい作品であれば、年代に関係なく見てもらえることがわかりました」とジョー・プライスは言っている。日本での巡回期間中は、ジョー・プライスは毎日ブログを書いて、日本中のひとと意見交換をしていた。

プライス夫妻は、絵画は万人が楽しむものでなければならない、という信念を強く持っている。悦子プライスは「日本での展覧会の成功は、コレクター自身が、一般のひとのために、作品を選んだことにあり、学者が絵を選定し、学者に見せることを第一目的にしなかった」からであると説明している。美術館の展示でありがちな、アカデミックなふんいきで一般の入場者に権威を押し付けることがなかったからだ、とも言っている。

また、日本画の鑑賞の仕方にも、プライス夫妻はこだわりをもっている。「一日の光線の変化によって日本画の見え方も変わってくる」とジョー・プライスは説明している。日本画は自然光の中で、もっとも美しく見えるように描かれており、それを再現するため、東京国立博物館での展示では、ガラス・ケースを取り払い、照明も一日の変換に合わせて光量が変化するような設営にした。「こうして、本来の日本画を見る環境を作りだしたことで、見るひとに感動を与え、若い人は、絵の前で立ち止まり、涙を浮かべていた。彼らは、こうして身近に日本画を見る経験がなく、このことを経験させてくれた私たちに感謝していた」と悦子プライスは語っている。

ロサンゼルス・カウンティー美術館でのプライス・コレクションの展示も、東京と同じような環境が作られる。ロサンゼルス・カウンティ美術館での展示は、一般ギャラリーと日本パビリオンの両方で開催される。(通常の日本画の展示は日本ビリオンでだけ開催)この日本パビリオンは、建設のときプライス夫妻が多額の寄付をしており、設計は有名なブルース・ゴフ(故人)によるものだ。また、この日本パビリオンは、アメリカの大手美術館では、唯一の独立した日本画専用の建築物である。この日本パビリオンでは、障子に似せた窓を通して光線がギャラリーに入り込むように設計されている。日本パビリオンは、1988年のオープンで、ちょうど20年目にあたる年に、これまでで、もっとも大規模なプライス・コレクションの展示を行なうことになる。100点を越えるプライス・コレクションを、ロサンゼルスのひとが見ることができるチャンスは、これが最初で最後である。

プライス・コレクションの有名な作品は、www.shinenkan.com でみることができる。ロサンゼルス・カウンティー美術館に展示やイベントに関しては www.lacma.org でみることができる。

●日本の宗教団体が、教祖の作った仏像展覧会をアメリカで巡回(1ページと7ページ)

「昭和の仏師」と呼ばれる伊藤真乗を教祖にもつ、宗教教団・真如苑は、その教祖・伊藤真乗の作った仏像・彫像・写真などの作品を一堂に展示する「生誕100周年記念・伊藤真乗のビジョンと芸術」展をことし2月からニューヨーク、4月からシカゴで開催し、5月にはロサンゼルス・ウエストウッドのアートフォーラムでの展示を始めた。最終日は6月29日。休館日はなしで、平日は午前9時から午後9時まで、日曜日は午前11時から午後5時まで。入場は無料。

この展示は、2006年から2007年にかけて日本で「伊藤真乗の目と手」と題して公開され、54日間の期間中に約30万人の入場者があった。

ウエストウッド・アート・フォーラムは、3階建てで、1階には長さ16フィートの巨大な釈迦の涅槃像が展示されている。涅槃像は釈迦が亡くなる直前の姿を現したもので、床に横たわっている姿だ。伊藤真乗は「大般涅槃経」を教義の中心にしており、この涅槃像は1957年に、わずか、3カ月で制作されている。

伊藤真乗は、1906年に山梨県で生まれており、実家は曹洞宗(禅宗)だった。没は1989年。伊藤家には、代々伝えられてきた易学があり、伊藤真乗も、この易学を体得し、広く相談を受けたことから、20代で多くのひとびとが伊藤真乗の周りに集まるようになった。1936年、30歳で、飛行機 
製作所を辞めて、真言宗の門徒集会を結成したことが、真如苑の今日に始まりになっている。

そのご、真言宗醍醐寺派で修行を積み、37歳で、大阿闍梨になる。第二次世界大戦後の1948年に、「まこと教団」を結成、そのご、1951年に「真如苑」に改称している。

伊藤真乗の作った涅槃像は、全国の真如苑の寺院の中に置かれ信仰の対象になっているほか、世界各地の宗教施設や学術施設に寄贈されている。展示には、伊藤真乗の写真や書道も展示されている。また、親交のあった有名人の彫像も展示されている。

ニューヨークの展示は、ギャラリー街として有名なチェルシー地区にある「ミルク・ギャラリー」で行われた。ロサンゼルスでの展示が終わったあとは、8月にはイタリアのミラノ、11月からはフィレンツェを巡回する。

●ヒロシマ-パールバーバー和解の市民集会、6月24日開催(2ページ)

アメリカが広島・長崎への原爆投下の正当性を主張し続け、パールバーバーを日本軍によるだまし討ちのシンボルとして使い続けているかがり、真の日米友好は実現しない、という主張をもつ日本のベテラン・ジャーナリスト松尾文夫氏(75歳)を招いて、6月24日、午後6時30分から、パサデナのアーモリー・センター・フォー・アーツで「ヒロシマ-パールハーバー和解の市民集会」を開く。無料。

松尾氏は、共同通信社の特派員として、1960年代はワシントン、1970年代はベトナム戦争を取材、また、1980年代には、共同通信ワシントン支局長をしていた。共同通信時代の後半は、金融サービス向けの情報サービス「テレレート」の経営陣となっていたが、2002年に共同通信社を定年退職後、ジャーナリスト活動に復帰、2004年『銃を持つ民主主義-アメリカという国のなりたち』を出版、第52回日本エッセイスト・クラブ賞を受けている。2007年10月には英訳版「デモクラシー・ウイズ・ガン」をバークレーのストーン・ブリッジ・プレスから出版した。

松尾氏の著作『銃を持つ民主主義』は、自らの第二次世界大戦中のB29による無差別絨毯爆撃体験から始まり、アメリカの建国精神の中に、武力行使、つまり、銃の使用が正当化される思想が埋め込まれていると、解説している。アメリカ史としても、新しい視点を持ち込んでいる。

『銃を持つ民主主義』のなかで、松尾氏は、イギリス・アメリカ空軍によるドイツの古都ドレスデンの無差別絨毯爆撃を取り上げ、爆撃50周年の記念式典で、イギリス・アメリカとドイツによる和解のセレモニーが行われたことを紹介、日米間の「和解」を提唱している。

6月24日の「和解の市民集会」は、松尾氏が英訳本のPRのため、ロサンゼルスを訪れるのに合わせてカルチュラル・ニュースが企画した。後援は、南カリフォルニア日米協会とアーモリー・センター。市民集会への参加申し込みは、カルチュラル・ニュースへ。

●映画「眉山」のロサンゼルス上映、6月29日開催(2ページ)

日本語奨学基金のオーロラ・ファンデーションの資金集めのための映画「眉山」の上映会が、6月29日午後6時から、リトル東京のアラタニ日米劇場で行われる。午後5時からはオーロラ写真家中垣哲也?さんの「オーロラ・ファンタジー・ショー」も上映される。

「眉山」はオーロラ・ファンデーションの名誉会長を務めるシンガー・ソングライターさだ・まさしの原作。さだ・まさしは、1998年の第1回オーロラ・ベネフィット・コンサートに出演している。

●オレンジ・カウンティー仏教会でケニー遠藤の太鼓コンサート、8月3日開催
(3ページ)

オレンジ・カウンティー仏教会は、同教会内のボーイスカウト、ガールスカウト、ジュニア仏教青年会の資金集めのための「ケニー遠藤太鼓コンサート」を8月3日午後4時から、同仏教会内の多目的会館で行う。チケットは大人30ドル、16歳以下は10ドル。

●「太鼓プロジェクト」の「リズミック・リレーションズ2008」コンサート、7月12、13日(3ページ)

新進の太鼓演奏グループとして活躍中の「太鼓プロジェクト」は、昨年に引き続き、フォード野外劇場で7月12と13日に「リズミック・リレーション2008」コンサートを開く。午後8時開演。チケットは、35ドル、30ドル、学生・子供は12ドル。

太鼓プロジェクトを始め、東本願寺ロサンゼルス別院の凡夫太鼓、きつね太鼓(子供グループ)、UCLAの愉快太鼓が地元から参加するほか、アメリカで太鼓演奏を広げた功労者のサンフランシスコ太鼓道場の田中誠一師匠が特別出演する。

●カリフォルニア州立大学モントレーベイ校で、日本舞踊リサイタル、6月22日(3ページ)

日本舞踊の坂東拡七郎(ロサンゼルス)は、6月22日、午後1時から、カリフォルニア州立大学モントレーベイ校で、初の日本舞踊リサイタルを開く。坂東拡七郎は、外国人として初めて、歌舞伎の弟子入りを許され、昨年まで、坂田藤十郎門下、中村雁京として京都で修行をしていた。

モントレー・リサイタルでは、坂東拡七郎が指導する坂東流モントレー教室の生徒と共に、日本舞踊と歌舞伎の18演目が上演される。チケットは20ドル。

●ディスカンソー・ガーデンの盆栽ショー(3ページ)

ディスカンソー・ガーデンの38回目の盆栽ショーが、6月13日から15日にかけて行われる。南カリフォルニアの盆栽ショーとしては、規模の大きなもののひとつ。午前9時から午後4時30分まで。ガーデンの入場料が必要。

●日本人町のサウンドとボイス・ショー、6月21日(3ページ)

リトル東京のアラタニ日米劇場25周年を記念して、ポピュラー音楽ショー「日本人町のサウンドとボイス」が、6月21日午後7時30分から、同劇場で行われる。チケットは、45ドルと50ドル。

●日本紹介の記事:名古屋をどり、9月6日―15日(4ページ)

日本舞踊は歌舞伎公演のように、1週間以上の定期公演がほとんど行われないが、名古屋の日本舞踊・西川流(西川右近家元)は、日本が戦争に負けた直後から、毎年「名古屋をどり」と題した一般向けの公演を続けており、今年は第61回目を9月6日から15日まで、名古屋市の中心街にある中日劇場で開催する。昼の部は午前11時開演で、舞踊劇「良寛さんのかくれんぼ」夜の部は午後4時開演で「夢舞」。いずれも西川右近家元の演出と作舞。総勢100人以上の踊り手が出演する。チケットは、8400円、5250円、2100円。問合せはカルチュラル・ニュースまで。

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西本願寺ロサンゼルス別院のお盆カーニバル、7月12、13日
洗心仏教会の歓喜会・お盆、6月28日
オレンジ・カウンティ仏教会のお盆カーニバル、7月19、20日
協栄トレジャーの浴衣販売、15ドルから

●四川省大地震は中国を団結させる(6ページ)
軍事ジャーナリスト神浦元彰の世界分析(英訳はアラン・グリーソン)

5月12日に起こった中国四川省の大地震は、(この記事が書かれた5月末で)死者6万8000人、行方不明者1万9000人の被害をもたらしているが、復旧作業が進むにつれて、中国国民の中国政府に対する信頼感が大きくなる、北京オリンピックが開かれるときには、この大地震は、中国国民を団結させる効果をもたらすかも、しれない。

●シェフのまな板(スシ・シェフ学校の経営者アンディー松田のコラム)(6ページ)

夏になるとイベントが各地が行なわれる。サクラメントでは、6月10日にコンベンション・センターで「スシ・マスター」のカリフォルニア1位を決める大会が午後5時30分から8時30分まで開かれる。これまで、サクラメント、サンフランシスコ、ロサンゼルスの3カ所で予選が行なわれ、その優勝者が決勝戦を行なう。私は、今年も審査員として参加する。

ロングビーチに係留されている豪華客船クイーン・メリー号の側の駐車場で、「スシ・アンド・サケ・フェスティバル」が6月14日、午前10時から午後4時まで行なわれる。約5000人の入場が見込まれる。スシ・シェフ学校は、ブースを出して、寿司作りを披露する。

6月26日は、サンフランシスコで行われるサンフランシスコ・マガジン主催第8回ベスト・オブ・ベイ・エリア・パーティーに参加する。場所はコンコース・エギゼビション・センターで、午後6時から11時まで。わたしは柚子レストランのブースで、ウニを使った料理を披露する。

翌6月27日は、サンフランシスコの柚子レストランで、午後3時から5時まで、母と娘のためのスシ・クラスを開く。6月28日は、同じ柚子レストランで、午後2時から5時まで、一般向けのスシ・クラスを開く。

リトル東京の全米日系人博物館では、7月12日午後1時と3時の2回、スシ作りのデモンストレーションを行なう。それぞれ、約1時間の実演。量販店のターゲットによる後援で、この日に博物館の入場料やスシ作り見学は無料となる。

スシ・シェフ学校では、8月4日から8日まで、第1回の酒ソムリエ・クラスを開催する。レストランのソムリエを対象に、酒と日本食の組み合わせについて毎日4時間講義を行なう。

●7ページ サンディエゴのお知らせ。
浮世絵とモダン・アートの組み合わせ、磯村ふじこ個展「イースト・ミーツ・ウエスト」がラメサ・ギャラリーで5月23日にオープン、7月3日まで展示。

海上自衛隊の練習艦隊に太鼓グループ。5月10日にサンディエゴ港湾内の空母ミッドウエー博物館の艦上で、日米合同演奏会があり、海上自衛隊からは、太鼓演奏が披露された。第25回目の海上自衛隊練習艦隊のサンディエゴ寄港で、5月8日から11日まで霧島、鹿島、朝霧の3隻(乗組員合計750人)が参加した。

●全米日系人博物館で、いけばなと現代美術の協同展、6月15日から9月7日まで(8ページ)

「リビング・フラワー:いけばなと現在美術」展がリトル東京の全米日系人博物館で6月15日から9月7日まで行われる。イサム・ノグチ、アンディー・ウォホール、ロバート・メイプルソープなどの現代美術家の作品の展示と池坊、草月流、小原流のいけばなの展示。いけばなは毎週、入れ替えが行なわれ、毎月1回、各流派のデモンストレーションが行なわれる。6月22日は池坊、7月20日は草月、8月24日は小原の各流派のデモが行われる。博物館の入場料は、8ドル。

カルチュラル・ニュースは、ロサンゼルスで体験できる日本文化イベントを英語で知らせる新聞です。日本文化に関心をもつ、アメリカ人に教えてあげてください。日本への理解が深まり、日本へ行ってみたいという気持が強くなると思います。

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# by culturalnews | 2008-06-30 07:26
●カリフォルニアの自然に溶け込む日本の茶室(1ページから5ページに続く)

サンタバーバラ植物園は地元で育った植物だけを集めた植物園であることを売り物にしているが、およそ日本の景色とかけ離れたこのカリフォルニアの自然の中に、茶室が置かれている。

この茶室がサンタバーバラに運ばれてきたのは1949年のこと。日本で作られた後、分解されて実業家ロイス・グレートウッド氏の所有地であるレモン果樹園の中に組み立てられた。この茶室は、日本の実業家からグレートウッド氏への贈り物だった。

1958年に茶室を含む屋敷はエスベンシェイド一族の所有となった。エスベンシェイド家の娘アリスは、子供のころ、この茶室で遊んでいたが、後に成人して日本を旅行し、生け花や茶道に出会い、茶室の価値を理解するようになった。

その後、エスベンシェイド家が、この屋敷を手放すことになり、新しい所有者が茶室を取り壊し、その場所に住宅を建てる計画を持っていたので、サンタバーバラ・(三重県)鳥羽・姉妹都市委員会がエスベンシェイド家と一緒になって、移転先を探し、1998年に現在のサンタバーバラ植物園内に移築された。

茶室の周りは、カリフォルニア原産の植物ばかりで、日本の植物は見当たらないが、庭園デザインは伝統的な日本の庭に基づいている。

この茶室は、裏千家15代・鵬雲斎(ホウウンサイ)家元から、「心看庵」という名前をもらっている。サンタバーバラで長年、生け花を教えていたハーティ・アン・ルックさんを記念して付けられた名前なのである。

現在、この「心看庵」は、裏千家の教師免状を持つ、ソロバング(サンタバーバラの隣)に住む笠井宗京さんと茶道を勉強するひとびとによって管理されている。笠井さんは、これまで、20年以上にわたって、サンタバーバラ近郊で、頼まれれば、どこにでも出かけて、茶道を紹介し続けているひとだ。

笠井さんは、日本で子供の時から裏千家の茶道を習っていたが、2003年から2004年にかけて6ヶ月、京都の裏千家本部で、集中講義を受け、一級師範の免状を受けた。笠井さんの茶道クラスは、ソロバングの自宅とこの「心看庵」の2カ所で行われている。

4月11日には、サンタバーバラ鳥羽・姉妹都市委員会の斡旋で、ロサンゼルス総領事が初めて、「心看庵」を訪れることになった。この日、手塚義雅総領事代行と千鶴夫人がロサンゼルスから訪れ、「心看庵」で、サンタバーバラ市のマーティー・ブルム市長を始め、市議会議員、サンタバーバラ植物園の管理職たちとお茶を楽しんだ。

来客にお茶を運ぶ役を務めたリンダ・マシューズさんは、現在、サンタバーバラ鳥羽・姉妹都市委員会の会長を務めている。やはり姉妹都市委員会の中心的役割を果たしているサンタバーバラ在住の脇田孝子さんといっしょに、4月11日のロサンゼルス総領事訪問の準備をしたひとだ。

マシューズさんさんが、初めて、茶道に出会ったのは7歳のときで、叔母に連れられてサンフランシスコのゴールデン・ゲート公園内のお茶会に行ったときだった。その後、夫の転勤で、福岡に行き、そこで、福岡市が開いていた外国人向けの茶道クラスを取ったことが、茶道に入るきっかけとなった。

その後、マシューズさんの夫の転勤先は、横浜、京都、東京、ワシントン、そしてサンタバーバラと続くが、そのたびに転勤先で茶道の先生を見つけることが、マシューズさんの生活の一部となってしまった。マシューズさんにとって、茶道で作る人間関係は、例え、年齢の若い「コウハイ」との付き合いであっても、いつも人生を豊かにしてくれるものになっている。

「心看庵」では、年4回、サンタバーバラ植物園の「季節のお茶」シリーズとして一般が参加できるクラスを開いている。1回の定員は7人までで、女性は白色のソックス、膝が隠れる長さのスカートを着用しなければならない。首や腕に装飾品を付けていけない。また香水も付けてはいけない。男性もやはり白いソックスで、ズボンを着用すること。ジーパンは不可。

「季節のお茶」シリーズの日程は、サンタバーバラ植物園に問い合わせること。
電話番号: (805) 682-4726 ホームページ www.sbbg.org または www.sbteahouse.org

●50年以上にわたって日本舞踊を海外に紹介する花柳若奈師匠(1ページから6ページに続く)

日本舞踊の花柳若奈師匠は、50年以上にわたって、日本舞踊を海外に紹介している。現在、ロサンゼルスに住む若奈師匠が、初めての海外公演に参加したのは、1953年、わずか20歳の時だった。この海外公演は、第二次世界大戦後、日本から初めての本格的日本舞踊公演で、当時の日本舞踊のトップ舞踊家・吾妻徳穂師匠が率いる「アズマ・カブキ・ダンサーズ・アンド・ミュージッシャンズ」によって行なわれた。この公演旅行では、ニューヨーク、ボストン、フィラデルフィア、ワシントンDC、ロサンゼルス、サンフランシスコを回った。

「アズマ・カブキ・ダンサーズ」第二回の海外公演は、1955年から1956年にかけて、ヨーロッパの13カ国を巡業した。

若奈師匠は、26歳の時、日系二世で、ニューヨーク育ちのエンタテーナー、ジェリー伊藤と東京で結婚式を挙げるが、そのわずか、1カ月後の1959年1月には、ロサンゼルスで、NBCテレビの「ジャパン・スペキュタクル・ショー」に出演した。

1978年には、トロント大学の招聘で、アイルランド人で詩人・劇作家のイェイツ作「鷹の井戸」の振り付けを行い、自らも踊った。このトロント公演は、イェイツが、1916年に初めて、「鷹の井戸」をロンドンで公演したとき、舞台に立ったのが、若奈師匠の義父にあたる伊藤道郎(イトウ・ミチオ)だったことの縁で、実現したものだった。

「鷹の井戸」は、当時、日本に能というパフォーマンスがあることを聞いたイェイツが、自らの創作で書き下ろした「能」脚本だった。伊藤道郎は、当時、アメリカ・ヨーロッパで活躍するモダン・ダンスのパイオニアであり、第一級のダンサーだった。

若奈師匠は、東京の富裕層の環境で育った。8歳の時に、花柳流家元、二代目花柳壽輔から稽古を受けるという幸運に恵まれた。若奈師匠の兄弟は、才能豊かな人材ばかりで、作家の山口瞳は、実兄だった。

東京で、第一級の日本舞踊家として、また、若手を育てる日本舞踊の厳格な指導者として活躍していたが、夫のジェリー伊藤が脳溢血を患い、母国語の英語での言語回復訓練が必要なことから、すでに、2人の子供が住んでいたロサンゼルスに1997年に引越しした。

ロサンゼルスでの若奈師匠は、ロサンゼルス市広域芸術振興基金プログラムの下に、日本舞踊教室を開いている。1年間にわたるこのプログラムは、人種、性別、年齢に関係なく、日本舞踊の基礎を教えるというものだ。

また、カリフォルニア伝統芸術同盟の振興基金を受けた、中級者用の個別指導教室も行っている。UCLAの日本人学生が主催する「日本文化ナイト」やUCアーバイン校でのイベントに参加して日本舞踊を披露するボランティア活動もしている。

このほか、若奈師匠自身の舞踊団体として「ワカナ・ハナヤギ・コンサーバトッリー・オブ・ジャパニーズ・クラシカル・ダンス」を結成し、日本舞踊の上級者を育てている。

ロサンゼルス市広域芸術振興基金による1年間のプログラムの発表会が、6月28日午後1時30分から、リトル東京のメリノール・カトリック・センターで行われる。入場は無料。詳細問い合わせは、(310) 842-3779 へ。

●2008年相撲グランプリには日本大学から選手が参加(2ページ)

●日米文化会館の子供の日イベント、5月18日(2ページ)

●大相撲ロサンゼルス巡業、6月7、8日(3ページ)

●テメキュラ姉妹都市委員会が主催する日本文化紹介「子供祭り」、6月1日(3ページ)

●桂カイシさんの英語落語、5月25日(3ページ)

●日本人グループによるコーラス・フェスティバル、6月15日(3ページ)

●太鼓グループ「タイコプロジェクト」がフォード野外劇場で「リズミック・リレーション88」を公演、7月12、13日(3ページ)

●映画「眉山」、日米劇場で上映、6月29日(3ページ)
●映画「はんなり」サンタモニカのレムリー映画館で上映、6月26日から7月2日(3ページ)

●京都の着物スタイリスト冨田伸明(トミタ・ノブアキ)さんが着物紹介のためのイベントを南カリフォルニアで開催(4ページ)

着物をデザイン・製作し、テレビ番組に提供したり、各地で着物ショーを企画・主催している京都の着物スタイリスト冨田伸明さんが、3月11日から17日にかけて、ラスベガスを含む南カリフォルニアで、日本から豪華衣装を持ちこんで、アメリカ人に日本の着物を紹介するイベントを行なった。国際交流基金ロサンゼルス事務所との共催イベント。

冨田さん(44歳)は、27歳のときに、京都に着物販売の「京香織」を設立した。映画やテレビ番組に衣装を提供するために、着物を自らデザインし、製作まで、手がけるようになった。NHK紅白歌合戦の出演者にも着物を提供していることで、全国的に有名になっている。

南カリフォルニアでは、サンタアナのバーワー博物館、ロサンゼルスの韓国文化センター、リトル東京の日米文化センター、ウエスト・ロサンゼルスのウインドワード高校、そしてUCLAで、着物ショーを行なった。

冨田さんの着物デザインは、伝統技術とモダン感覚が合わさったもので、着物ショーの始まりでは、冨田さんがデザインしたカリフォルニアをテーマにしたサンフランシスコ帯、ハリウッド着物が紹介された。サンフランシスコ帯は、サンフランシスコ名所のゴールデン・ゲート橋やフィッシャーマンズ・ワーフをモチーフに使っている。ハリウッド着物では、8ミリカメラや「ハリウッド」の文字看板が織り込まれている。

また、富山県氷見(ひみ)市から見える立山連峰の壮大な景色を、正確に縮小して織り込んだ、帯も披露された。この帯を作ったのは、氷見市民の立山連峰を敬愛する気持を表現するため、と製作の動機も説明した。

冨田さんは、京都育ちで、高校を卒業して、京都の呉服問屋で修行している。

ロサンゼルス韓国文化センターでの着物ショーでは、韓国の民族衣装のデザイナーの作品と冨田さんの作品が、同じ舞台で披露された。

(この文章は、ペパーダイン大学の客員講師を務めるジョーダン・ヤマジ・スミスが担当した。スミスは、今回の着物ショーで冨田さんの通訳を務めた)

●東京情報 「東京国立博物館」(4ページ)日本美術の最高作品を集めている東京国立博物館は、浮世絵展示をはじめ、奈良・法隆寺の国宝も常設されている。日本美術を鑑賞するにはもってこいの場所である。(この文章は、東京大学特任講師の板津木綿子(ゆうこ)さんが担当しました。)

●広告:協栄トレジャーが浴衣を販売(4ページ)

●三笠宮妃彬子(アキコ)さまがカリフォルニアでご研究(5ページ)

オックスフォード大学に留学中で、日本美術史研究をしている三笠宮妃彬子さま(26歳)は、1月中旬から4月中旬までの3カ月を、カリフォルニア州中部のハンフォードに滞在され、ハンフォードのクラーク・コレクション、ロサンゼルスのプライス・コレクションを研究された。

彬子さまは、大正天皇の曾孫にあたる。祖父君は、大正天皇の四男、三笠宮。父君は寛仁(ともひと)親王で、母君は吉田茂の孫にあたる信子さま。麻生太郎・前外務大臣は信子さまの兄にあたる。

彬子さまは、2004年3月に学習院大学を卒業後、オックスフォード大学に留学され、現在、博士課程で、日本美術のヨーロッパ人コレクターの比較研究をされている。彬子さまが、イギリスで研究をしていらっしゃるのはウィリアム・アンダーソン(1842-1900)で、現在の大英博物館の日本美術の基礎を作ったコレクター。アンダーソンは、1870年代にイギリス軍の医務官として日本に滞在した。

彬子さまがハンフォードで滞在された場所はクラーク・センター日本美術研究所で、
ビル・クラーク、リビー・クラーク夫妻によるクラーク・コレクションを所蔵している。クラーク・センターは、米日基金の援助を得て、ドラッカー・フェロー奨学金を設立、その第一号を彬子さまに贈った。ドラッカー・フェロー奨学金は、近代経営学の創始者として有名なピーター・ドラッカーとドリス夫人の日本美術コレクターとしての功績をたたえるもの。

19世紀のイギリス人コレクターと21世紀のアメリカ人コレクターの比較研究の報告を彬子さまは4月13日に、クラーク・センターで行われ、約70人が聴講した。出席者の中には、サンフランシスコから長嶺安政総領事夫妻、ロサンゼルス総領事館からは文化広報センター長の丸岡克己領事と夫人がいた。

クラーク・センター日本美術研究所は、フレスノの南郊約45マイルにあり、1995年に設立されている。鎌倉時代から明治に至るまで、幅広く日本美術を約3000点収集しており、個人コレクションとしては第一級と評価されており、ヨーロッパ、アメリカ東部、そして日本からも、研究者が頻繁に訪れている。

「蔵」と呼ばれるギャラリー棟は、壁際に「床の間」を想定した高さ約50センチの台が配置され、その上に畳が敷かれている。日本美術は、畳の上に座って鑑賞されていたため、同じ目線を再現する建築デザインになっている。また、クラーク・センターの図書室は、寄贈によって蔵書が増えている。

クラーク・センターの開館日は火曜日から土曜日で、午後1時から5時まで。入場料は一人5ドル。現在の展示は「中国の影響:中国で描かれた絵画から日本画への変容」で、8月2日まで。8月中と9月の前半は、休館になる。連絡先は電話(559) 582-4915 ホームページは www.ccjac.org.

●日米協会が、日本画コレクターのプライス夫妻に「国際市民賞」を贈呈する、6月25日(5ページ)贈呈式は、プライス夫妻のコレクションが展示されるロサンゼルス・カウンティー美術館日本パビリオンにて。日米協会では、このイベントのスポンサーを募集中。

●日本政府の春の叙勲、ロサンゼルスの篤志家・ジョージ荒谷氏らへ(6ページ)米国ケンウッド元社長、ミカサ陶器の創立者で、篤志家のジョージ荒谷氏(90歳)に旭日重章。元サンキスト組合長、日米協会の会長を務めたラッセル・ローウェル・ハンリン氏(75歳)に旭日中授章。元日本語学園協同システム理事長、川口吉則氏(72歳)に旭日双光章。

●広告:ガーデナ・バレー日本文化センターのカーニバル、6月28、29日(6ページ)
●広告:日本の古道具販売「玄海」5月11日からセール(6ページ)

●ロサンゼルス総領事に伊原純一氏が着任、5月27日に歓迎会が開かれる(7ページ)

スシ職人養成学校経営者のアンディー松田のコラム「東京で、世界の日本食会議が行なわれる」(7ページ)

●広告:日本語学園協同システムの授業見学会、5月31日と6月7日に(7ページ)

●パシフィック・アジア美術館での民芸展、6月6日から2008年1月6日まで(8ページ)

●広告:サンタバーバラ植物園で、盆栽展、5月17、18日(8ページ)

●広告:エバ航空、3月30日から、ロサンゼルスー大阪路線を就航(8ページ)

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# by culturalnews | 2008-05-15 05:42 | 月別の日本語要約
●外国人力士が支える日本の大相撲(1、2、4ページ)

現在、番付に載る外国人力士の数は59人。伝統にこだわる相撲ファンからは、外国人力士が多すぎるという批判も起こり、各部屋ごとに外国人力士の数は1人に制限されている。

外国人力士の登場は、1960年代の後半に始まった。このころの外国人力士は、ハワイや太平洋地域出身だった。彼らは日本人力士に比べて、体格が大きく、力が強かった。幕末の日本で、開国を迫った米国ペリー提督の「黒船」をもじって、「相撲界の黒船」と呼ばれたこともあった。

初めて幕内優勝をした外国人力士は、高見山で、1972年のことだった。1980年代後半には小錦が、外人として初めて大関に昇進した。東関親方(元高見山)は、身長6フィート8インチ、体重500ポンドの曙を育て、1993年には、外国人で初めての横綱を誕生させた。

サモア生まれで、ハワイで育った武蔵丸は1999年に、横綱に昇進した。曙は2001年に11場所優勝の記録を残して引退、武蔵丸は2003年に12場所優勝の記録で引退した。アメリカ本土出身者で、初めて幕内に入ったのは、日本人とアメリカ人のハーフで東京で生まれ、ミズリー州セントルイスで育った戦闘竜(せんとうりゅう)だった。

南アメリカ出身者では、90年代にアルゼンチンから星誕期(ほしたんご)、星安出寿(ほしあんです)が活躍している。現在の相撲界には、アメリカ出身の力士はいない。

モンゴル人の日本到来は、1492年に元寇という歴史があった。1990年代のモンゴル人の日本到来は、若いモンゴル相撲力士たちだった。モンゴルの厳しい生活環境の中から生まれた力士たちだ。

モンゴル力士第一号の旭鷲山は、日本に来て、驚いたのは「お金を出して水を買っていること」ことだったという。モンゴル力士たちは、モンゴルでの貧しい生活から抜け出すために懸命な努力をした。

朝青龍は1999年に土俵入りし、2002年に初優勝した。朝青龍は2003年には3場所で優勝、2004年には4場所で優勝、2005年には、相撲界の歴史初めての6場所全部の優勝という記録を作った。

この無敵の朝青龍を破ったのが、白鵬で、2007年の3月と5月場所だった。白鵬はこの後、横綱に昇進した。これまでのところ、朝青龍は天皇賞(各場所の優勝者)を21回、白鵬は6回それぞれ獲得している。日本人力士による天皇賞獲得は、2006年1月の栃東が最後だった。

このほかアジア出身の力士は、モンゴルが、安馬(あま)、朝赤龍(あさせきりゅう)、鶴龍(かくりゅう)、時天空(ときてんくう)、ベテランの旭天鵬(きょくてんほう=日本国籍取得)らがいる。韓国からは春日王がいる。中国やカザキスタン、太平洋のトンガ出身の力士がいる。

ヨーロッパ人で、初めて幕内入りをしたのは、グルジア出身の黒海で2004年のことだった。その後に続いたブルガリア出身の琴欧州は、現在、大関だ。ロシアからは白露山(はくろざん)と露鵬(ろほう)の兄弟、エストニアからは把瑠都(ばると)がいる。

依然、相撲ファンの中には、日本人の力士だけにこだわる人がいるが、外国人力士の登場で相撲がおもしろくなって来たことは確かである。筆者は、もちろん外国人力士の登場には賛成である。

この記事の筆者、ジム・ユキカゼ・ローリーは、ロサンゼルスのアマチュア相撲取りで、南カリフォルニア相撲協会の設立メンバーの一人。「相撲新報」の編集長。ガーデン・グローブの自宅に土俵を持っている。

●白鵬と朝青龍、モンゴル出身者同士の横綱時代(1、4ページ)

白鵬と朝青龍の活躍で、東西の横綱は共にモンゴル出身者という時代になった。これまでの両者の戦いを見ていると、一方の負けが、片方を優勝に導く、というパターンが生まれている。

2008年初場所では、朝青龍が前頭力士に負けたことが、白鵬の優勝につながった。3月大阪場所では、まず、白鵬が東前頭二枚目の安美錦(あみにしき)に負けた。12日目の取り組みは、白鵬が西の大関、千代大海(ちよたいかい)に負け、朝青龍が天皇杯に手が届くかと思えた。しかし、この日、朝青龍は西の関脇、琴奨菊(ことしょうぎく)に負け、翌13日目、朝青龍は西の大関、琴光喜(ことみつき)に負けた。この日、白鵬は勝ったため、両横綱が共に、12勝2敗となった。

3月大阪場所での千秋楽は、横綱同士の対決を迎えた。朝青龍が小手投げで白鵬を負かし、22回目の優勝を手にした。この記録は、かって貴乃花(現在65歳)が作った記録と同じものになった。

●ヒダノ・スーパー太鼓コンサートは大盛況(2ページ)

世界的に太鼓演奏活動をしている日本のヒダノ修一は、太鼓演奏活動20周年記念とアメリカ・デュー・コンサートを兼ねて、2月16日、リトル東京のアラタニ日米劇場で「ヒダノ・スーパー太鼓コンサート」を開いた。コンサートは、ヒダノ自身とロサンゼルス太鼓センターのトム倉井師によって演出され、ロサンゼルスの日米文化会館、国際交流基金、打楽器製造販売のレモ社、シンバル製造販売のジルジャン社が後援した。

コンサート前半は、組太鼓を使い、ヒダノ自身のソロと、ロサンゼルス太鼓センター24人が共演したヒダノ作曲の「ニライカナイの幻想」と「風流」、倉井作曲の「荒波」などを演奏した。

コンサート後半は、ヒダノがパーカッションを担当し、エレキギターにジェニファー・バッテン、ベースにスリランカ出身で現在ロサンゼルスで活躍しているハッサン・ジェフリー、そしてサンバ・パーカッションにチャロ・エドワルド、ドラムにジョンJRロビンソンが参加し、ロック音楽を演奏した。

また、ロサンゼルスの琴奏者、松山ユキコ、マリンバ奏者の高田ナオコが参加して、ヒダノ作曲の「モン・シェリ」を演奏した。津軽三味線のケブン・メッツが参加して「八木節」「秋田荷方節」が演奏された。

筆者は、カリフォルニア大学リバーサイド校の音楽教授、デボラ・ワング。筆者自身がロサンゼルス太鼓センターの設立メンバーで、ヒダノ・スーパー太鼓コンサートで演奏に参加している。

●US相撲連盟の2008年グランプリが4月19日開催(3ページ)

US相撲連盟は、国際アマチュア相撲選手が参加する第1回相撲グランプリを4月19日に、リトル東京の西本願寺で開催する。午後1時試合開始。チケットは50ドル、25ドル、10ドル。相撲グランプリは、6月7、8日に行われる大相撲ロサンゼルス場所を盛り上げるためと、エストニアで行なわれる世界アマチュア相撲世界選手権へUSチームを送り出すための資金集めを目的としている。

相撲グランプリへの参加選手の出身国は、日本、グルジア、モンゴル、ブルガリアの予定。また日本相撲協会から元横綱・武蔵丸、元大関・栃東(玉の井部屋)、元関脇・安芸島(現・千田川親方)が参加する。

武蔵丸は、現役時代、706勝、12場所優勝の記録を持っている。この記録は、歴代記録で第7位。栃東は、相撲界の6ランクすべてで、1回以上の優勝記録を持っている。安芸島は、前頭時代に16回横綱を負かした記録を持ち「金星の王」と呼ばれていた。現役時代は、647勝を上げ、殊勲賞7回、技能賞4回、敢闘賞8回を記録している。

US相撲連盟の連絡先は、電話(323) 251-1167トロイ・コリンズさんまで。ウエッブサイトはwww.sumoGP.com.

●モントレーパークの桜祭りでも、相撲を披露、4月20日開催(3ページ)

恒例のモントレーパーク桜祭りが、4月19日午前11時から午後7時30分まで、4月20日午前11時から午後6時まで、モントレーパーク市のバーンズ公園で行なわれる。

カリフォルニア相撲連盟による相撲が4月20日、午後1時と2時に行なわれる。無料。カリフォルニア相撲連盟は1998年に発足、相撲をアメリカに普及する活動を行なっている。これまで、アマチュア選手を集めた世界大会も開いている。

昨年のモントレーパーク桜祭りでも、アマチュア相撲世界チャンピョンのバヤンバジャブ・ウランバヤールらが、参加した。

●浄土真宗の盆踊り日程、6月、7月、8月の開催(3、7ページ)

南カリフォルニアの盆踊りは、1930年代後半から浄土真宗のお寺の盆行事の一環として行なわれるようになった。ロサンゼルスの浄土真宗本願寺派のひとつ洗心寺のマス小谷師によれば、浄土真宗では、通常言われている祖先の魂が戻って来ることは信じておらず、盆は、祖先を思い出す日と解釈されている。このため、浄土真宗では、盆は、信者が集まって喜びを表す日という意味で「観喜会」(がんぎえ)と呼ばれている。

盆踊りの日程:アリゾナ仏教会、6月15日;ガーデナ仏教会、8月2、3日;ガダループ仏教会、7月20日;ロサンゼルス本派本願寺、7月12、13日;オレンジ・カウンティー仏教会、7月19、20日;オックスナード仏教会、7月12日;パサデナ仏教会、7月12日;サンディエゴ仏教会、8月2日;サンフェルナンド本願寺、7月5、6日;サンルイスオビスポ仏教会、8月2日;洗心寺、6月28日;ベニス本願寺、7月19、20日;ウエスト・ロサンゼルス仏教会、7月26、27日;ウエスト・コビナ東本本願寺、6月28日;ロサンゼルス東本願寺別院、7月26、27日。

●子供の日をテーマにしたリトル東京ファンフェスタ、5月17、18日開催(3ページ)

ロサンゼルスの日米文化会館は、5月17、18日午前10時から午後4時まで、同会館プラザを中心に、子供の日をテーマにしたファンフェスタを行なう。また、5月17日には第2回日系コミュニティー・ディーが同時に行なわれる。太鼓や日本舞踊の演奏や饅頭作りや書道の実演などが行なわれるアジア・パシフィック工芸展も、同時に5月17、18日に開催される。5月18日は、日本文化再発見ワークショップが、文化会館ビルの中で行なわれる。

●相撲番付の解説(4ページ)

この記事は、相撲の初心者のための解説。番付は、日本相撲協会が発表する公式ランキングで1年に6回行なわれる場所ごとに、ランキングが変わる。番付は、まず、力士を東と西に分ける。野球のメジャー・リーグに相当するのが、相撲では幕内だ。この幕内には、トップから順に、横綱、大関、関脇、小結の42人の力士がいる。

幕内の由来は、上位の力士たちは、試合の待ち時間を、幕の中で過ごしたから。年に6回行なわれるトーナメントは場所と呼ばれ、15日間続く。つまり、この内、8回勝てば、勝ち越し、8回負ければ、負け越しになり、勝ち越した力士は、翌場所では昇進し、負け越した力士は、格下げになる可能性がある。

小結は、東西に各16人づついて、1番から16番まで、順位が付けられている。小結は、場所の前半で、自分より強い相手と取り組むことが多く、きついポジション。関脇は、場所の前半では、比較的楽な取り組みができるよう配慮されている。しかし、大関になれるか、どうかを判定されるポジションにいるため、勝つための努力がより要求される。

横綱は1909年に、称号として正式に使われるようになったが、それ以前は、大関が最高位で、横綱は1791年から使われ始めた名誉称号だった。大関、関脇、小結を三役と呼ぶ。関脇から大関になるためには、3場所連続で、32勝以上の成績が必要。ま2場所連続で負け越すと、大関は、関脇に格下げられる。

横綱に昇格するためには、大関は2場所連続して優勝しなければならない。また、相撲の技量だけではなく、横綱としての人格を備えているかどうかの審査も行なわれる。一度、横綱になると、成績が悪くても、大関に格下げになることはないが、しかし、通常は、横綱は引退を選択する。

●大相撲ロサンゼルス場所、6月7日、8日、チケッチ発売中(4ページ)

大相撲ロサンゼルス場所は、6月7日、8日の2日間のわたって、ロサンゼルス・メモリアルスポーツ・アリーナで開催される。開場は、両日とも、午後4時から。チケットは、420ドル、250ドル、140ドル、80ドル、35ドル。

●ハンフォードのクラーク日本美術研究所の春の展示:日本画に見られる中国の影響、4月5日から8月2日まで開催(5ページ)

中部カリフォルニアのハンフォードにあるクラーク・センター日本美術研究所の春の展示のテーマは「日本画に見られる中国の影響」で、4月5日から8月2日まで開催される。

●クラーク日本美術研究所の恒例春祭りは、4月20日開催(5ページ)

クラーク・センター恒例の春祭りは、4月20日午前10時から午後4時まで、行われる。盆栽展示、寿司作り、日本昔話のストーリー・テリングなどが行なわれる。

●江戸時代の日本画を集めたプライス・コレクションがロサンゼルス・カウンティー美術館で展示される、6月22日から9月4日まで開催(5ページ)

オレンジ・カウンティー在住のジョー・プライス氏が集めた、江戸時代の京の絵師、伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう)、円山応挙、長沢芦雪、江戸琳派のほか肉筆浮世絵などの江戸絵画約100点が、6月22日から9月4日まで、ロサンゼルス・カウンティー美術館で展示される。展示タイトルは「想像の時代:プライス・コレクションによる日本美術」。

この展示は、「若冲と江戸絵画」展のタイトルで、2006年~2007年にかけ、東京国立博物館、京都国立近代美術館、九州国立博物館、愛知県美術館を巡回した。2007年11月10日から2008年4月13日までは、ワシントンDCのスミソニアン美術館で展示されていた。

南カリフォルニア日米協会の年次晩餐会で、プライス夫妻を表彰、6月25日開催(5ページ)

南カリフォルニア日米協会の年次晩餐会は、6月25日に、「プライス・コレクションによる日本美術」展が開催されるロサンゼルス・カウンティー美術館で、午後6時から行なわれ、ジョー・プライス氏と悦子夫人が表彰される。今年は、南カリフォルニア日米協会の99周年で、来年は100周年記念が計画されている。

●軍事アナリスト神浦元彰の日本からの視点「中国の軍拡の目的は何か?」(6ページ)

中国が20年間連続して軍事費を毎年2ケタの伸び率で増やしている。北京で開催された3月5日からの全国人民代表者大会(全人代)で、08年度の軍事費は前年比17,6%増の6兆600億円と公表された。昨年には中国の軍事費が日本の防衛費約4兆8千億円を抜いたことが話題になった。

また米国防総省が指摘するように、中国で実際に使われる軍事費は公表された額の2~3倍だという。これは中国が外国から購入する武器などを軍事費とは別に計上し、演習費などを地方政府の予算に組み込んでいるからである。

そのような兆候から、中国はアメリカ軍に対峙できる軍事力を増強し、世界の軍事大国を目指しているという指摘がある。

しかし中国軍はアメリカ軍と競えるほどのハイテク兵器や通信・情報機器を配備することはほど遠い。米中の総合的な軍事力を比較すれば、天文学的な差が歴然とある。

それでもなぜ中国はばく大な軍事費をかけて何を得ようというのか。その謎を解く鍵は“万里の長城”にあると考えた。古代中国の時代から、中国は領土の周辺に巨大な城壁を築くことで、西方や北方から異人の侵攻に備えていた。その城壁国家の象徴が“万里の長城”なのである。

これがアメリカと中国の軍事力の大きな違いである。アメリカの軍事力は“外征軍”である。アメリカ軍の戦争は常に外国で戦うことが宿命であった。しかし中国軍は今も昔も国家の周辺に城壁を築くことが軍事力の目的なのだ。その城壁を崩して、異なった政治勢力、経済システム、伝統文化、交通システムなどを侵入させない軍事力である。

かつて中国軍は人民解放軍と呼ばれた。しかし天安門事件で自国民に銃口を向けて人民解放軍の任務は終わった。新しい中国軍は海洋や領土周辺に城壁を築くことで国民の支持を得ようとしている。

広い中国の領土に軍事力という城壁を築くことはばく大な軍事費を必要とする。しかし外征軍としての戦力は極めて低い。そのような中国流の軍事力の活用方があることを考えなければ、今の中国軍を知ることは出来ない。そこにはアメリカとの軍拡競争に敗れたソ連の二の舞はしないという意味が込められている。

●日米協会が主催する講演会プログラム(6ページ)

4月9日 東京でビジネス・コンサルタントをしているデビー・ハワードさんの「日本の富裕層の嗜好を掴む」
4月16日 カリフォルニア大学サンタバーバラ校の日本文化教授、ジョン・ネイサン氏の著作「東京の気楽な暮らし」をテーマにした講演
5月14日 第二回日米環境問題会議

●日本語教師のワークショップ、4月13日開催(7ページ)

南カリフォルニア日本語教師会は、4月13日(日)午前9時から午後4時まで、シャーマンオークスのノートルダム高校で、春のワークショップを開く。日本語研究者、日本語教師による発表が行なわれる。参加費は会員が10ドル、非会員は30ドル。

●シェフのカッティング・ボード(まな板)アンディー松田のコラム(7ページ)

2年かかってスシ・シェフ・インスツチュート(スシ学校)の教科書になる「スシ・フォー・エブリワン」が完成しました。130ページ、全部カラーです。わたしが、スシ学校で教えている2カ月コースのすべての内容が入っています。一般にも販売をする予定です。

スシ学校で作った日本食紹介ビデオを、ビデオサイトwww.YouTube.comや、イギリスのビデオ・マニュアル・サイトwww.VideoJug.com で見ることができます。検索ワードはAndy Matsudaを使ってください。

4月19、20日は、モントレーパーク桜祭りにスシ・ブースを出します。寿司パックの販売は午前11時からです。また、20日午後2時30分からは、リトル東京の日米劇場で、スシ・マスター・コンテストが行なわれるので、審査員として登場します。

●ジャズの渡辺貞男がオーケストラと演奏、6月7日開催(8ページ)

ジャズの渡辺貞男がバンド「チャーリー・パーカーとストリングス」を率いて、アジア・アメリカ交響楽団と、6月7日、リトル東京のアラタニ日米劇場で公演する。アジア・アメリカ交響楽団の年間プログラムの一環。チケットは、75ドル、35ドル。
カルチュラル・ニュースは、日本文化を世界に広めることを目的に発行しています。
ぜひ、カルチュラル・ニュースを購読してください。すでに購読されている方は、お知り合いに紹介ください。


●カルチュラル・ニュースの10年

2008年は、カルチュラル・ニュースを創刊して、10年になります。文化をテーマにした新聞は経営が難しいと、言われるなかで、ここまで、続けられてきたのは、多くの方のご支援、ご援助があったからです。10年前の創刊は、わたしの個人事業でしたが、2002年から出資金が集まり、カリフォルニア州での株式会社登録を行い、2006年からは寄付金が寄せられるようになりました。

わたしの未熟な経営能力にもかかわらず、10年続いたことに、あらためて感謝の気持をあらわしたいと思います。さて、昨年の決算は、総収入約6万ドルで、赤字が約3000ドルでした。単年度の会計が黒字になるところでまで、もう一歩と思います。

しかし、過去6年間の累積赤字が約8500ドルになりました。この累積赤字を補填するための寄付をお願いしています。これまでも、いく度も、ご援助をお願いしていますが、もう一度の、ご援助をお願いします。

寄付の送金方法については、higashi@culturalnews.com へお問合せください。

また、カルチュラル・ニュースの定期購読、広告のご紹介も、引き続き、よろしくお願いします。

東 繁春 (カルチュラル・ニュース社長(兼)編集長)


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# by culturalnews | 2008-04-19 01:19 | 月別の日本語要約
●必要性が高まる寿司シェフ(職人)作り (ページ1、4、6)

カルチュラル・ニュースでは、過去2年にわたって毎月、スシ・シェフ・インスツチュート(寿司職人学校)の創設者で主任講師のアンディー松田さんのコラムを掲載してきた。この号では、日本食レストラン業界のようすや松田さんの考えを掘り下げて紹介する。

松田さんは、兵庫県西脇市で生まれ、実家は小さなレストランを経営していた。高校を卒業後、5年間、大阪の老舗で修行した後、西脇に戻り、実家のレストランの事業拡大を実現させてから、1980年代にロサンゼルスに渡った。

ロサンゼルスに着いてすぐ、リトル東京の日本食レストランで採用され、わずか1週間で、調理場を任せられるようになった。その後、サンタモニカ、そしてコロラド州アスペンで寿司職人をし、再びロサンゼルスに戻ってロサンゼルス空港のシェラトン・ホテル、そして後にロングビーチのシェラトン・ホテルで寿司作りを担当した。

シェラトン・ホテルに居た1996年に、結腸ガンが見つかり、松田さんは治療が中心の生活をせざるを得なくなった。「気力の衰えを経験し、以前と同じようには仕事をすることができなくなりました。自分のレストランを開くという夢はなくなりましたが、人に教えることはできるかもしれない、と思うようになりました」と松田さんは、当時を振り返って語っている。

ちょうど、その時期に寿司職人を養成する学校を作ろうという話が持ち上がり、1998年にベニスにカリフォルニア・スシ・アカデミーが開校、松田さんは副社長兼主任講師で、この事業に参加する。松田さんは3年間、このアカデミーで教えるが、もっと多く寿司シェフを養成してくれ、というレストラン業界からの要望に、このアカデミーでは十分応えることが出来ないと判断し、独立を決心する。

2002年に、リトル東京内にあるメリノール日系コミュニティー・センター内のキッチンを借りて、松田さんはスシ・シェフ・インスツチュートを開校した。この学校は、2カ月で寿司シェフを養成するコースで、これまで、約700人がこのコースを終了している。

「日本では、一人前のシェフになるには、3年から5年はかかります。しかも、日本では調理場で職人の仕事を見て覚えろ、というやり方のため、教え方というのが存在しません。調理場に入って最初の1年から3年は、職人の仕事をただ見ているだけです」と松田さんは日本のやり方を説明する。

松田さんがスシ・シェフ・インスツチュートを作ったとき、地元ロサンゼルスの日本人社会の反応は冷ややかだった。「わずか、2カ月で、寿司シェフをどうやってトレーニングするのか?」と日本人からの応援はほとんどなかった。

「有能なシェフになるのは、どこの国にいても、簡単なことではありません。シェフになりたい、
という人が来たら、どんな人でも、教えることがわたしの仕事です」と松田さんは説明する。

スシ・シェフ・インスツチュートを宣伝するために、松田さんはイベントに出かけて、寿司作りを披露することを始めた。メキシコ人のお祭りシンコデマヨや、アジア系が集まる祭りロータス・フェスティバル、リトル東京の二世ウィークに出店した。ジャパン・エクスポでは50メートル(英文の50フィートは誤り)の長大な巻き寿司を作るイベントも行った。また、寿司作りを紹介するDVDの制作や、有名調理師学校でアメリカ人シェフに寿司料理を教える仕事も始めるようになった。

寿司シェフ・コースで学びたい、という希望者はアジア系から多く来るようになった。アジア人のレストラン経営者本人か、代わりの従業員が寿司作りを習いに来ている。ロサンゼルスのレストラン業界はきびしい競争にさらされている。近隣に同じようなメニューの店が多く、特に新規開店のレストランは値下げ攻勢をかけてくる。

そのため、レストランは既存メニューの値段を上げることはできず、その替わりに、新しいメニューをさがしている。そこで、店内に寿司バーを作るレストランが増えている、というのだ。

これまでも、カルチュラル・ニュースの松田さんのコラムで何回も紹介してきていることだが、松田さんの学校には、世界中から生徒が集まって来る。世界中で、寿司職人を養成してほしいという要望があるにもかかわらず、その学校はどこにも見つからないのだ。また、魚の水銀汚染の問題や、「スシ・ポリス」と海外では揶揄されている、日本政府が世界中の日本食レストランに点数を付けるという動きが、海外での日本食の普及にマイナスに作用していると、松田さんは指摘している。

とくに「スシ・ポリス」の問題は、手本となっているフランス料理と比べて、あまりにも前提条件が違いすぎる、という。フランス料理の場合は、世界中にフランス料理学校があるからだ。フランス料理店を開きたい経営者やシェフは、そこで、フランス料理を学ぶことができる。しかし、日本料理を学ぶ学校は、日本以外には存在しないのだ。

まず、日本料理を学ぶチャンスを世界中のひとに与え、正しい調理方法を普及させることが必要。その準備がなく、日本食レストランに点数を付ける制度は、現在進行中に日本食ブームの足を引っ張るだけ、と松田さんは説明している。スシ・シェフ・インスツチュートのホームページ www.sushischool.net

[1ページの写真は、アンディー松田さん(中央)と講師のニック・カン(黒い帽子)そして2008年2月の生徒たち。生徒たちは、メキシコ人、ヨーロッパからクロアチア人、ベトナム人韓国人、アメリカ人とさまざまな人種が集まっている]

(この記事はギャビン・ケリーが担当した)

●北米沖縄県人会芸能部の民謡ショー「謡(うた)やびら踊(うでぅ)やびら」、4月20日開催(2ページ)

北米沖縄県人会(750世帯、2500会員)の芸能部(20団体が加盟)の恒例の沖縄民謡ショー「謡やびら踊やびら」が、4月20日(日)午後2時から、トーレンスのアームストロング劇場で行われる。チケットは15ドルで、沖縄県人会オフィスで取り扱っている。

北米沖縄県人会芸能部は、2007年に設立20周年を迎えている。

4月20日の演目は次のとおり:開幕、古典音楽斉唱(野村流音楽協会、野村流古典音楽協会、光史(みつふみ)太鼓の会、興陽会北米支部など)渡(わた)りぞう、瀧落菅撹(たちうつすいがち)、早口説(はやくでぅち)
(赤花会西川敦子琉球民謡研究所)民謡「歌(うた)し橋(はし)かきで」「紺地小」(くんじがぁ)
(宮城流能松会宮城能松琉舞研究所)舞踊「醜童」(しゅんどう)
(玉城(たまぐすく)流冠千会与那嶺恵子琉舞道場)舞踊「日傘踊り」
(幸地由記琉球民謡研究所)民謡「ヤイマ」(八重山)など
(琉球民謡愛好会)民謡「島遊び」(しまあくび)「四季の鳥」
(石原春雄琉球民謡研究所)民謡「新でんさ節」「豊年太鼓」
(照屋勝子琉球筝曲研究所)琴演奏「なりやまあやぐ」「安里屋(あさどや)ユンタ」
(上江州(うえず)洋子琉球民謡研究所)民謡「センスルー」
(宮城能松会沼田美智子琉舞道場)舞踊「加那(かな)よー天川(あまか)」
(真境名(まじきな)本流真境名愛子琉舞道場)舞踊「小浜節」(くばまぶし)
(上江州洋子琉球民謡研究所)民謡「童神」(わらびがみ)
(島琉球民謡研究所、宮城流豊舞(とよぶ)会新垣幸子琉舞道場)民謡・舞踊「新加那よー」(しんかなよー)
(琉球国祭太鼓)太鼓演舞「エイサー」
出演者全員によるフィナーレ

●釈尊の誕生を祝うロサンゼルス仏教連盟の「花祭り」は「仏教と食」がテーマ、4月12-13日開催(3ページ)

西本願寺羅府別院、東本願寺ロサンゼルス別院、曹洞宗北米別院禅宗寺、高野山米国別院、日蓮宗
米国別院、浄土宗北米開教区本院、ロングビーチ仏教会からなるロサンゼルス仏教連盟の2008年の「花祭り」は「仏教と食」をテーマに、4月12と13日、リトル東京の高野山米国別院で行われる。

花祭り法要は、4月13日(日)午前11時からで、東本願寺の伊東憲昭輪番(英語)と西本願寺の松林忠芳輪番(日本語)が説教する。午後1時30分からのレクチャーは、日本食の卸業者、共同貿易社長で、アメリカで寿司を広めた功労者の金井紀年氏、洗心仏教会の小谷覚龍師、高野山の旭清澄(あさひ・せいちょう)・北米総監が講演する。

花祭り前夜の4月12日(土)は午後6時から、高野山で精進料理の会食があり、7時30分からは雅楽演奏が行われる。精進料理は50名限定で、一人50ドル、雅楽だけを聞く場合は、一人10ドルの寄付を受け付ける。

高野山の旭師は、30年前に、高野山で修行中、料理番を務めていた。毎日200人分を調理した経験があり、精進料理に詳しい。

●カリフォルニア州政府ライス・コミッションによる寿司マスター競技、4月20日に開催(3ページ)

カリフォルニア米の販売促進を行っているカリフォルニア州政府ライス・コミッションは、これまで、サクラメント、サンフランシスコで「寿司マスター競技」を開催してきたが、ロサンゼルス地区では初めての地区競技を、4月20日午後2時30分から4時30分まで、リトル東京のアラタニ日米劇場で開催する。競技に参加するロサンゼルス地区の料理人たちは、以下のとおり。

ハーモサ・ビーチのグーグー・スシの料理長ソン・キム
サンディエゴのスシバー・ニッポンの料理長兼経営責任者、松田卓矢
ロサンゼルスのスシ・ケータリング・トシの経営者兼料理人、関利彦
アルハンブラのゲイシャ・ハウスの料理長、アン・ソー
ロサンゼルスのタカミ・スシ&ロバタ・レストランの料理長兼経営責任者、ケニー山田

ロサンゼルス地区からの上位2名と、サクラメント、サンフランシスコ地区からの選抜者を集めて、6月10日にサクラメントで、「寿司マスター競技」ファイナルが行われる。

アラタニ劇場では、日本食の試食をはじめ、ステージ・ショーも行われる。入場料は一般席65ドル、指定席が75ドル。チケットの申込は、ロサンゼルスの主催者、日米文化会館か、サクラメントのカリフォルニア州政府ライス・コミッションへ。

●トーレンス市の「ブンカサイ」、4月26-27日開催(3ページ)
千葉県柏市と姉妹都市縁組をしているトーレンス市の姉妹都市協会は、日本テーマのイベント「ブンカサイ」を4月26、27日、トーレンス市の市役所となりの文化センター施設で行う。
●モントレーパーク市の「サクラ・マツリ」、4月19-20日開催(3ページ)
●リトル東京の「サクラ・マツリ」、4月5-6日開催(3ページ)
●日本政府機関が後援する日本食PRイベント、3月13日開催(3ページ)
日本貿易振興会(JETRO)日本国総領事館、国際観光振興機構(JNTO)が後援し、日本食文化協会主催の日本食PRイベントと酒の試飲会が、3月13日午後6時から、オレンジ・カウンティーのハイヤット・リージェンシー・ホテルで行なわれる。翌14日から、アナハイム・コンベンション・センターで食品業者が集まる「ナチュラル・プロダクト・ショー」の開催に合わせて行なわれる。

● 京都文化博物館で「源氏物語千年紀展」、4月26日から6月8日開催(4ページ)

2008年は、「源氏物語」が書かれて一千年になる年になることから、京都市中京区三条高倉の京都文化博物館で「源氏物語千年紀展」が4月26日から6月8日まで行われる。国宝・重要文化財の約40点をはじめ、海外からの里帰り作品を含む、絵画、書跡・典籍、版本、工芸など合計約180点が展示される。会期中に大幅な展示替えが行なわれる。

話題性のある展示としては、ちょうど一千年前に源氏物語が宮中で読まれていたことがわかる絵巻
国宝「紫式部日記絵巻」(鎌倉時代)五島美術館蔵や、五十四帖すべてを描く「源氏物語画帖」の最古の作品でハーバード大学サックラー美術館所蔵の「源氏物語画帖」土佐光信筆 (室町時代)がある。

入場料は、大人1300円。特別展示は午前10時から午後6時まで。月曜日が休館日。

●横浜の日本新聞博物館で風刺漫画家・近藤日出造展、4月20日まで開催(4ページ)

横浜市中区の官庁街にある日本新聞博物館(横浜情報文化センター、2~5階)では、「風刺漫画の父-近藤日出造の世界展」を4月20日まで開催中。新聞紙面に“わさび”を効かせる風刺漫画。この展示では風刺漫画の第一人者・近藤日出造(本名・秀蔵)の生誕100年を記念し、政治家・著名人の似顔絵、筆や机といった愛用品などを通じて、その偉業を振り返える。読売新聞社、日本新聞博物館の共催。

(横浜からのレポートは、南カリフォルニア大学で博士課程中の板津木綿子(いたつ・ゆうこ)さんから。板津さんは、現在、東京の津田塾大学で講師を務めている)

●着物スタイリストによる着物の着付けと講演、3月11日から17日まで開催(4ページ)

国際交流基金(ジャパン・ファウンデーション)ロサンゼルス事務所の主催による、京都の着物スタイリスト冨田伸明(とみた・のぶあき)による着物の着付けと講演が、3月11日から17日までラスベガス、南カリフォルニアで行なわれる。

冨田さんは、NHK紅白歌合戦の出演者の着物スタイリストとして有名。株式会社「京香織」の社長。「京香織」は着物デザイン、製作からテレビ・ドラマやイベントの着付けにスタイリストを派遣している。

今回同行する着付師は、熊木馨(くまき・かおる)さん。熊木さんは、1990年に「きものさろん花子」を設立している。

着物の着付けと講演の日程:3月11日、ラスベガス=サハラ・ウエスト図書館、3月13日、オレンジ・カウンティー=バーワーズ博物館、3月15日、ロサンゼルス・コリアタウン=韓国文化センター、3月16日、ロサンゼルス・リトル東京=日米文化会館、3月17日、UCLA=ファカリティー・センター

●クラーク・センターのスプリング・フェスティバル、4月20日開催(4ページ)

中部カリフォルニア、ハンフォードにある、クラーク・センター日本美術文化研究所では、恒例のスプリング・フェスティバルを4月20日(日)午前10時から午後5時まで行なう。折り紙、水引作り、盆栽展示や盆栽オークションが行なわれる。ハンフォードには、全米で知られている盆栽庭師の宮田ケンジさんが住んでおり、宮田さんの盆栽の手入れも披露される。

また、美術館で開催中の「日本の四季の花」展示は、3月29日まで、延長される。春の展示は、4月5日からで「中国の痕跡:中国様式の絵画の日本的な変化」をテーマに8月2日まで行われる。クラークセンターの美術館は、8月中は閉館する。

●ジャパン・フィルム・フェスティバル、4月11日から20日まで開催(4ページ)

アメリカでの日本映画というと、アニメや恐怖映画ばかり紹介されているが、多様性を誇る日本映画の全貌を伝えたいと「ジャパン・フィルム・フェスティバル」が、4月11日から20日まで、ロサンゼルスで開かれる。

「オールウェイズ三丁目の夕日」「フラガール」「夕凪の街・桜の国」など最新作から黒澤明の「椿三十郎」「隠し砦の三悪人」など、幅広く、約20作品が上映される。

上映場所は、4月11日から18日までが、リトル東京のイマジン・エイジアアン・センター、4月18日から20日がアーバインのスタープレックス・シネマ。上映日程は、未発表。

● 正派若柳流華の会、新春公演の写真(5ページ)
1月19日にリトル東京のアラタニ日米劇場で行なわれた正派若柳流華の会(若柳久三師匠)の新春公演の記念写真。上が長唄「風流陣」、踊り手は、若柳久女、若柳清花、若柳彩花、若柳彩女。下が長唄「賤機帯」(しずはたおび)、踊り手は、若柳久三、若柳彦左衛門。

●サンタクラリタの中学で、折り紙体験(5ページ)
着物着付けや江戸千家の茶道のお手前を通して、日本文化を教えているモアパーク在住の芥川婦身さんは、2月21日に、サンタクラリタ市のリオノルテ中学に招かれ、日本の折り紙を、生徒たちに披露した。この日の折り紙講習は、リオノルテ中学の図書館教師ロクサン・スロラウブさんが企画した、外国文化プログラムの一環。

●大相撲ロサンゼルス場所で、子供相撲の出番、6月7-8日開催(5ページ)

大相撲の地方巡業でしか見られないものに、初切(初っ切り=しょっきり)がある。初切とは相撲の禁じ手を面白おかしく紹介する見世物で、相撲の取組の前に、決まり手四十八手や禁じ手を紹介する。江戸時代から行われているが、現在では大相撲の花相撲や巡業などでしか見ることができない。

この初切が、ロサンゼルス巡業では見ることができる。またこの初切の中で、ロサンゼルス地元の子供が土俵に上がり、本物の力士と取り組むという趣向も用意されている。土俵に上がる子供は、5歳から10歳までの男児で、本人と保護者ともに、A席券(140ドル)を購入することが条件。申込は、ファックスでハワイの実行委員会事務局まで。

●ピアノで奏でる日本の旅コンサート、4月5日開催(6ページ)
ピアニスト、上野淳子ギャレットさんによる「日本―ピアノの旅:日本のピアノ音楽100年」コンサートが4月5日(土)午後2時からグランデール市のブランド図書館で行なわれる。日本で最初にピアノを用いた音楽は、1900年の滝廉太郎による作曲だった。それから、100年間の、日本音楽の変遷を紹介するピアノコンサート。無料。

●サンディエゴで琴とフルート・コンサート、3月20日から26日まで開催(6ページ)
宮城流の琴の師範免許をもつ、サンディエゴ在住の乗倉昌代さんと、クラリネットやフルートなどの専門家ロバート・ウイリアムズさんのコンビによるコンサートが、3月20日から26日まで、サンディエゴ地区で行なわれる。

●UCLAで日本のアニメやポップ・カルチャーをテーマにした研究会、3月13日から15日まで開催(6ページ)

●日米協会の恒例「カリフォルニア・グレイ鯨」見物航海、3月30日実行(6ページ)

●「招き猫」の絵本を出版(6ページ)
ロサンゼルスで30年間、写真館を経営していたサニー関さんは、数年前に引退し、絵本作家を目指しているが、関さんの第一作「ザ・テール・オブ・ラッキー・キャット」がイースト・ウエスト・ディスカバリー・プレスから出版され、英語版のほか、中国語、韓国語、ベトナム語など、アジアの国のことばを併記した版にも発展している。全米親の会出版賞も受けて、最近は大手量販店のターゲットでも販売されている。絵本は、「招き猫」の人形ができた経緯を語ったもので、実際に350年前に東京都世田谷区の豪徳寺が舞台だっと言われている。

●台湾のエバ航空が、大阪-ロサンゼルス線を就航(7ページ)

3月30日から、台湾のエバ航空が、週3回、火曜日、金曜日、日曜日発で、台北-大阪(関西空港)-ロサンゼルス線を就航させる。ロサンゼルス-関西空港便は、昨年9月末に日本航空が路線を廃止したため、現在は、どの航空会社も運行していない。

●日本政府の支援を受けて発足した日本食海外普及団体の事務局長が「スシ・ポリス」を否定
(7ページ)

「スシ・ポリス」と海外のマスコミから揶揄された日本政府の情報発信の源となったのが、2007年7月に農林水産省の支援で発足した「日本食レストラン海外普及推進機構」(略称JRO)。キッコーマンの茂木友三郎会長を、推進機構の会長に据え、事務局長には、外食産業の業界団体、日本フードサービス協会の加藤一隆専務理事が選ばれている。

このJRO事務局長の加藤氏は、2月22日、ビバリー・ヒルトン・ホテルで日本食レストラン経営者、日本食品メーカー駐在員らを集めた会合で、JROの目的は、「スシ・ポリス」と呼ばれる世界の日本食レストランを格付けすることではなく、日本からの日本食材の輸出促進であると、説明した。

加藤氏が専務理事を務めている日本フードサービス協会は、食料管理制度の撤廃や、牛肉の輸入制限の撤廃を求めて、長年、農林水産省と対立してきたを紹介した。JROの緊急の課題は、日本食材の海外への輸出が促進できるように、日本や各国にある障壁を改善することと、日本食調理のための衛生マニュアルを普及させること、と説明した。

JROのロサンゼルス支部は、当面は、経営コンサルタント会社パシフィック・アライアンス・グループの社長、佐野吉弘氏に委託されることになった。

●江戸時代に生まれたカンザシを今に伝えるKuniko Kanawaさん(8ページ)

江戸時代に発達したツマミ・カンザシの技法を習得し、ロサンゼルスでこのツマミ・カンザシを作り、インターネットで販売しているのがKuniko Kanawaさん。

江戸時代には、五カンザシと呼ばれる種類が発達した。華カンザシ、耳かきカンザシ、松葉カンザシ、玉カンザシ、ひら打ちカンザシの5種類。江戸ツマミ・カンザシは、華カンザシの種類のひとつで、布を摘まんで立体感を出すことが特徴。

現在、日本には、ツマミ・カンザシを作れる職人は15人しか残っていない。Kanawaさんは日本生まれだが、アメリカで暮らすようになって、日本の伝統文化に関心を持つようになった。2007年夏に、千葉県に住む職人から特訓を受け、技を受け継いだ。カンザシが購入できるホームページはhttp://atelierkanawa.com

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# by culturalnews | 2008-03-24 15:01 | 月別の日本語要約
◎青森ねぶた祭の紹介(P1、4)

 2007年8月19日、ロサンゼルスの人々は、恒例の二世ウィーク・パレードで青森ねぶたを初めて、目の当たりに体験することができた。武田信玄を描いた大掛かりなねぶた山車は、1年前から準備され、船便で日本から運ばれてきた。ロサンゼルスに青森ねぶたが登場したのは、この数百年の伝統ある日本の祭りを、海外の人にも体験してもらいたいという青森の人々の善意からだった。

 この夏は、青森に出かけ、実際のねぶたを見るいい機会である。今月号のカルチュラル・ニュースはそのための情報を提供する。

 国の重要無形民俗文化財に1980年に指定された「青森ねぶた祭」は、毎年8月1日から7日まで、行われる。人口30万人の青森市に延べ300万人以上の観光客が集まるという大イベントである。

 青森県は本州の北端に位置する県で、青森市は、青森県のほぼ真ん中に位置している。海と山に囲まれた青森市は、豊な自然に恵まれている。青森空港は、青森市の郊外に位置し、東京、大阪、名古屋の国内便だけなく、ハバロフスクとソウルからの国際線も就航している。2010年には、新幹線の青森市内への延長工事が完成する。

 ロサンゼルスから青森へ行くためには、東京成田空港かソウル・インチョン空港を利用するのが便利だ。東京では、国際線専用の成田空港から国内線用の羽田空港に移動する必要がある。羽田―青森間は、日本航空が定期便を飛ばしており、70分の飛行時間だ。青森空港からJR青森駅まではバスで35分かかる。新幹線を利用するときは、JR東京駅から八戸駅まで、約4時間、八戸駅から在来線で青森駅に入る。JR切符は片道1万7000円だ。JR料金が安くなる外国人用のジャパン・レールパスは、日本へ入国する前に、出発地の国で購入しなければならない。東京から青森に行くために、バスを使う方法もある。片道料金は5000円から1万500円まで数種類ある。乗車時間は約10時間。

 青森市の歴史は、縄文時代(4000年から5500年前)にさかのぼることができる。青森市内で発見された三内丸山遺跡では、縄文時代に約1500年間にもわたり、ここにひとが住んでいた跡が残されている。1997年に国の特別史跡に指定されている。

 八甲田山国立公園は、四季を通して風光明媚なところだ。春と夏は花が咲き乱れ、秋には木の葉が色づく。冬は、地元のひとが「雪の怪物」と呼ぶ樹木に凍りついた雪の美しい景色が見られる。青森市の魅力は、まず、その豊な自然にある。リンゴの生産地としては日本一で、また上水道の水質は日本一と認められている。

 人口30万人以上の都市の比較では、青森市は、世界で一番雪の多い都市で、12月から3月にかけては青森市は完全に雪の中に埋もれてしまう。青森ねぶた祭の熱狂は、雪に閉じ込められた冬場のエネルギーが、短い夏の間に噴出するからだ。

 ねぶたは、立体的な派手な絵が描かれた山車だ。竹と木材を使って組み立てられ、和紙を貼って、その上に武者や歌舞伎役者などの絵を再現している。山車の内側から照明が出るようになっていて、山車は、囃子方とハネトと呼ばれる踊り手といっしょに行進する。公式な「青森ねぶた祭」は8月2日から7日までで、8月1日は前夜祭イベントが、青い海公園内になるラッセランドで午後6時から始まる。また午後7時には、車で約30分離れた青森市内浅虫温泉で花火大会が始まる。

 ねぶた山車パレードは、8月2日から6日まで毎夜午後7時10分から午後9時まで、行われる。8月7日は、パレードは午後1時から3時までの昼間に行われ、夜の7時から9時までは、花火大会とねぶたを船に載せて海上パレードが行われる。

 ねぶた山車パレードには、毎年20台以上が参加し、新町通、平和公園通、国道4号・7号、アスパム通の長方形のコースを時計周りに行進する。ねぶた山車は、あらかじめパレード・コース上に配置されており、午後7時10分の開始とともに、同時に行進を始め、午後9時になると一斉に行進を止めるので、パレードの出発点と終了地点がない。最終日の7日の昼間のパレードだけが、出発点を決めているので、ねぶた山車が1台づつ出発する。

 もっとも、観光客が集まるのが、8月5日と6日で、1日60万人から70万人が集まる。この5日、6日のハネトの数は2万人から3万人になる。青森ねぶたの最も古い記録は、1842年にさかのぼることができる。長い年月の中で、ねぶた山車の形状も徐々に、大型化している。最近の山車の大きさは、高さが17フィートで、横と縦幅が30フィートと24フィートになっている。パレードに参加する山車の数は22から24になっている。

 色彩豊かに作られたねぶた山車のパレードには、強いリズムともの悲しいメロディーを演奏する囃子方と、「ラッセラー」の掛け声を出しながら山車の周りを跳ね回る「ハネト」と呼ばれる踊り手の集団がいっしょに歩く。決められたハネトの衣装を付ければ、誰でもハネトになれるので、観光客にも、衣装を着けて、ハネトになることが勧められている。ハネトの衣装は、浴衣、花笠、襷(たすき)、そして、小さな鈴を衣装の中にたくさん付ける。青森市内には、ハネト衣装のレンタルをする店がある。

 8月7日の最終日には、ねぶた山車は、船台に載せて、海の上をパレードする。この時期は、ちょうど、死んだ祖先の霊を迎え、そして、ふたたび、死後の世界におくる盆にあたり、ねぶた山車の海上パレードは、ちょうど、灯籠を海に戻す「流し灯篭」の習慣を継承しているのだ、という。そして最終日の夜は、大掛かりな花火大会が行われ、「青森ねぶた祭」を締めくくる。

 青森市民は、ねぶたが終わると、すぐに次の年のねぶたの準備を始める。ふだんは、この準備のようすは見ることができないが、7月1日からねぶた最終日の前日8月6日までは、ねぶた山車が、青森市内中心部のラッセランドに仮設される「ねぶた団地」に集められるため、一般のひとが見ることができる。

 ねぶた山車の海外遠征は、これまで、ロサンゼルスをはじめ、フランスのニース、ブラジルのサンパウロ、ハワイ、北京、ベルギー、デンマークで行われ、日本文化の紹介と国際交流に貢献している。2001年にはロンドンの大英博物館で、青森ねぶた山車の展示が行われ、実際に山車を組み立てるようすが再現された。2007年8月のロサンゼルス遠征は、アメリカ本土では始めてのねぶたパレードになった。

 青森ねぶたは、日本の伝統行事ではあるが、今や、世界中の人々の心を捉えている。青森ねぶた祭についての質問は青森市観光案内所のEメールで尋ねることができる:aoinfo@jomon.ne.jp また、日本へ旅行するときに必要な情報は www.jonto.go.jpで検索することができる。青森ねぶたの期間中は、観光客が集中するので、宿泊予約は、早めにすることが必要。

写真説明(P1)=青森ねぶた祭は、日本の本州の最北端、青森市の中心街で8月1日から7日まで行われる。この期間中、延べ300万人以上の観光客が、人口30万人の青森市に集まる。(写真は、青森県庁の提供)

写真説明(P4)=色彩豊かなねぶた山車には、ハネトと呼ばれる踊り手がいっしょに行進する。ハネトは「ラッセラ」の掛け声と供に、山車の周りを飛び跳ねる。(写真は、青森県庁の提供)

写真説明(P4)=貝焼き味噌:青森県の特産品である大きなホタテの貝殻を鍋にして、白身魚やホタテが入っただし汁に味噌と卵をといている。

写真説明(P4)=じゃっぱ汁:鱈の身、中骨、内臓などに野菜を加えた味噌したての鍋。青森県を大領する鍋料理。

写真説明(P4)=ミーセイ・日本のレストラン・バー・ガイド2008年版:東京、大阪、京都、奈良、広島のレストラン・バー100軒以上を紹介。送料手数料負担で無料配布中。送料手数料は、アメリカ国内は9ドル99セント、アメリカ以外は14ドル99セント。申し込みは www.mesay.biz/magazine.htm へ。

◎アリゾナ祭でロサンゼルスの音楽家、故吉澤政和さんを偲ぶ、2月23、24日開催(P2)
 
 アリゾナ州フェニックス市が主催する第24回目の「アリゾナ祭」は、2月23、24日にフェニックス市の中心部にあるヘリテイジ・サイエンス公園で開催される。入場は無料。毎年7万5000人から8万5000人の人出がある。「アリゾナ祭」は日本文化の紹介を目的にした家族で楽しめるイベントである。今年のテーマは「日本の伝統音楽の楽器」で、ロサンゼルスから走辺洋美(はしべ・ひろみ)さんによる琴演奏が行われる。走辺さんは第1回から、邦楽トリオ「古今組」のメンバーとして琴を演奏している。しかし、昨年、一昨年と2人の古今組メンバーが亡くなり、今年は、走辺さんが編成した新「古今組」による演奏を行う。また、アリゾナ祭では、古今組のリーダーだった故吉澤政和さんの追悼を行う。

 日本からの出し物は、三重県で四神(ししん)を主宰する伊藤弘典(いとう・ひろのり)さんと、メンバーの笛木良彦(ふえき・よしひこ)さんによる太鼓演奏。伊藤さんは、奈良に拠点を置く舞太鼓・飛鳥組の飛鳥大五郎さんの下で7年間、修行し、その後、独立して四神を結成した。伊藤さんは太鼓演奏だけなく、イベント・プロデューサーとしても活躍しており、2005年愛知万博では太鼓フェスティバルを担当した。

 このほか、メイン・ステージでは着物ファッション・ショー、日本舞踊、琴、三味線、尺八の演奏などが行われる。武道ステージでは、体術、空手、柔道、弓道、剣術、長刀(なぎなた)居合道、剣道などが披露される。食べ物や、物品販売の出店も75から80店が参加する。毎年好評の飴細工の職人ショーン・イチヤナギさんも、今回も出店する。

 アリゾナ祭は、1985年にフェニックス祭として始まり、現在は、非営利団体(NPO)の認定を受けた組織になっている。アリゾナ祭の実行委員会を構成しているのは、フェニックス市公園リクレーション局、日系アメリカ市民協会、フェニックス姉妹都市委員会/姫路委員会、ジャパニーズ・フリー・メソジスト教会と日本文化に関心をもつ個人たちである。

◎デスカンソー庭園で、茶道クラス、開催日2月28日(P2)

 ロサンゼルスのデスカンソー庭園で、2月28日(木曜日)午前11時から午後12時30分まで、裏千家・マクミラン・レイコさんによる茶道クラスが行われる。参加費は一人35ドル(デスカンソー庭園メンバーは30ドル)必ず予約が必要。

マクミランさんは、裏千家淡交会ロサンゼルス協会の幹事をしている。

◎現代アートの本田眞吾さん、ハワイからロサンゼルスへの里帰り展示会、開催期間3月1日から30日まで(P2)

 1970年代に日本で活躍し、1984年に渡米以来、ロサンゼルスで創作活動をしてきた現在アートの本田眞吾さんは、数年前にハワイ島に移ったが、最近の作品を集めて、ロサンゼルスの現代アート教育団体アートコアが、「本田眞吾展示会」をリトル東京の同ギャラリーで、3月1日から30日まで行う。本田さんは、日本では「モノ派」の作家として活躍していた。ロサンゼルスでは1987年に禅宗の僧侶として得度もしている。現在住むハワイ島は電気もない場所で、機械や電気に頼らないシンプルな生活スタイルから新しい作品が生まれている。

◎日本が近代化される前の時代の芸能を再現した3人女性組のロサンゼルス公演、開催日3月8日(P3)
 
 太鼓グループ鼓童(こどう)は、新潟県佐渡島に拠点を置き、世界的に活躍しているが、この鼓童の創設時からの女性メンバー2人と琉球舞踊家の女性で作る花結(はなゆい)が、3月8日土曜日、午後8時から、ロサンゼルス・リトル東京のアラタニ日米劇場で公演をする。日米文化会館の主催。チケットはオーケストラ席37ドル、バルコニー席32ドル。
 
 鼓童メンバーは、小島千絵子と藤本容子、沖縄舞踊家は金城光枝(きんじょう・みつえ)。太鼓演奏が出発点ではあるが、この3人で作る花結は、太鼓をあまり使わない女性らしさを表現する舞台作りを目指しており、今回は、日本が近代化される前の時代に生きていた旅芸人たちの芸能を探し求め、現代の舞台に再現している。この演目はこれまで、世界各地で公演されてきた。

 ロサンゼルス公演では、元鼓童メンバーで現在はニューヨークを拠点に活躍している渡辺薫が参加し、篠笛を演奏する。

◎セリトス公演に続き、愛知県の志多ら太鼓がサンタクラリタでも公演、開催日3月29日(P3)

 愛知県北設楽郡東栄町に拠点を置く、志多ら太鼓は3月28日からセリトス・パフォーミング・アーツ・センターを皮切りに5週間の米西部州を回る公演旅行を行うが、すでに、切符が売り切れとなったセリトス公演の翌日、3月29日土曜日は、サンタクラリタにあるキャニオン大学内のパフォーミング・アーツ・センターで公演する。開演は午後8時から。チケットは50ドル、40ドル、25ドル。
 
 志多ら太鼓は1989年に結成。2002年第一回東京国際和太鼓コンテストで優勝した。翌年の2003年にはサクラメントで開かれた北米太鼓コンファレンスで招待公演を行い、アメリカのファンを掴んだ。2006年には4週間の公演旅行を行った。このとき、ロサンゼルスで開かれていたウエスタン・アート・アライアンス・コンファレンス(西部芸術同盟会議)にも参加し、演奏を披露した。このロサンゼルスでの演奏披露が好評だったことで、同じ年にニューヨーク・マンハッタンで開かれたアソシエーション・オブ・パーフォーミング・アーティスト・プレゼンター・コンファレンス(演目企画者協会会議)にも参加することになり、この会議で認められて、すぐ、全米規模のワークショップ公演旅行をした。2007年にはシアトルで開かれた北米太鼓会議で招待演奏をした。

 2008年の米西部演奏旅行は4月26日にアイダホ州レックスバーグで終了する。(5月1、3、4日のアラスカ公演が追加されている)次回の志多ら太鼓の北米公演は2010年の予定で、現在、公演先を探している。北米での公演に関してはカリフォルニア・アーティスト・マネージメント社が窓口になっている。www.CalArtists.com

◎第10回色紙展、開催期間は3月2日まで(P3)
 
 ロサンゼルス日米文化会館の新年の恒例イベント色紙展が、同会館1階のドイザキ・ギャラリーで3月2日まで開催されている。今年で10回目。今年の干支のねずみか、今年のテーマ「初昔」(はつ・むかし)にちなんだ色紙、200点が展示してある。入場無料。

◎ロサンゼルスの太鼓グループ「タイコプロジェクト」が2月3日から3月23日まで、毎週日曜日午後3時30分から5時まで子供向けの太鼓クラスを開く。場所は、リトル東京の東本願寺。(P3)

◎ニューメキシコ州サンタフェで日本文化祭、開催日3月1日(P5)

 サンタフェ・ジャパニーズ・インターカルチュラル・ネットワーク(サンタフェJIN)は、3月1日午前10時から午後4時まで、サンタフェ市内のサンタマリアデラパスで、第4回目の日本文化祭を開く。入場無料で、家族全員でたのしめる趣向になっている。

 ステージの演目は、地元の日本文化愛好家の公演が中心だが、今年のメインイベントは、東京浅草から参加する新舞踊の胡蝶(こちょう)と一門の要(かなめ)と扇(おおぎ)の舞踊。創作日本舞踊の世界「日本の四季」を公演する。演目は「華の宴」(はなのうたげ)「雪伝説」(ゆきでんせつ)「風の盆恋歌」(かぜのぼん・こいうた)「嵐峡」(あらしきょう)。舞台は午後1時から。

 胡蝶は1965年、浅草の寺の息子に生まれる。幼いときから藤間流の稽古を始め、15歳でプロデビューした。この年には、三島由紀夫作近代能楽集「班女」、デュマ作「椿姫」を演じた。国立劇場歌舞伎俳優養成所の研修を経て、1996年に創作日本舞踊「宗山流」(むねやまりゅう)を創設した。浅草に稽古場を持ち、貸し衣装店と着物店を経営している。日本和裁師協会の理事も務めている。

 このほか、サンタフェ日本祭では、茶道の実演、空手や弓道の実演が行われる。太鼓演奏では、今年のグラミー賞ニュー・エイジア・ルバムを受賞した中村浩二さんがコロラド州のクレストン雷太鼓といっしょに演奏する。午後3時から。

 サンタフェは、世界中からアーティストが集まる場所で高額の絵画を扱う画廊が集中している。アジアに対する関心が高まっていることから、サンタフェJINが結成された。連絡先は小林志寿子(こばやし・しずこ)さんまで。電話(505) 471-9022. www.santafejin.org

◎サンフランシスコ アジア美術館で江戸時代の「浮世」を描いた展示会、開催期間2月15日から5月5日(P5)

 サンフランシスコのアジア美術館で、江戸時代の「浮世」をテーマにした大掛かりな日本画展示が行われる。ボストン美術館所蔵の日本画コレクションの中から選び出された80点が、日本とカナダを巡回、最後の展示会が2月15日から5月5日まで、サンフランシスコで行われる。

 ボストン博物館には、1880年代に日本に滞在し日本美術を収集したウィリアム・スタージス・ビゲローが残した700点を越える作品が所蔵されている。これらの作品のカタログ作りが100年ぶりに、1996年から1997年にかけて日米の芸術専門家によって行われ、その結果「ドラマと欲望:浮世を描いた日本の絵画、1690年から1850年」という展示会が企画された。

 この展示会は、2006年には神戸市美術館、名古屋ボストン美術館、江戸東京博物館を回り、2007年にキンベル美術館、王立オンタリオ美術館、そしてボストン美術館で開催された。遊郭や歌舞伎小屋の情景を描いた作品などで、当時の人々の遊興をテーマとしている。北斎、歌麿、広重などの作品が含まれている。大半の作品は、実に100年ぶりの公開になる。

 ヨーロッパ、アメリカには19世紀に多くに版画が輸入されてているが、日本画は、高価で、日本でも一部のパトロンだけが所蔵するものだったため、ほとんど海外に流失しなかった。このため、ボストン美術館の所蔵日本画はきわめて貴重な作品となっている。

 サンフランシスコ・アジア美術館は月曜日が休館日。www.asianart.org

◎ハンフォードのクラーク・センター日本美術研究所で、四季の花展(P5)

 中部カリフォルニアのハンフォードにあるクラーク・センター日本美術研究所では「日本画による四季の花」展を開催中。

◎大相撲ロサンゼルス場所、団体切符の発売を開始(P5)

 6月7、8日にロサンゼルス・スポーツ・アリーナで開催される大相撲ロサンゼルス場所の団体割引切符の販売が開始された。2月20日まで受付。

◎神浦元彰の日本レポート:海自のミサイル防衛MD迎撃実験成功はプロパガンダ(P6)

12月8日のハワイ沖での海上自衛隊イージス艦「金剛」によるミサイル迎撃の成功報道は、あまりにも過剰。これは、プロパガンダと見るべきだ。

 政府・与党が臨時国会の最重要法案とした新テロ特措法が1月11日、野党多数の参院本会議で否決され、同日、憲法の規定によって与党が衆院の3分の2で再可決し、成立した。しかし民主党は参院で福田首相の問責決議案提出を断念した。もし問責決議が可決されれば、福田首相の参院出席は禁じられ、それによって首相は衆院の解散・総選挙に追いこまれるというシナリオが考えられていた。

 民主党は問責決議提出を避けた理由を、今年3月末の時期を狙い、自民党が国民年金問題やガソリン税延長問題などで追いこまれる山場に、再考すると説明した。しかし本当は総選挙の準備がまだ出来ておらず、また衆院3分の2再可決が解散・総選挙に恒常化するのを避けるためとみられる。

 ところで海自は先月の12月18日にハワイ沖の海域でイージス艦「こんごう」搭載のSM3ミサイルの迎撃実験を行って、成功した。テレビのニュース画面ではミサイル管制室に待機した防衛省関係がSM3で迎撃した瞬間に拍手して、互いに握手をして喜ぶ姿を放映した。これで日本は北朝鮮が配備するノドン・ミサイル(射程1300キロ)の脅威から護られると喜ぶ光景だった。

 しかし今回のSM3は射程が400キロ程度と短く、ノドンを迎撃するためには、ハワイ沖の迎撃実験の様に、あらかじめ飛翔コースの真下に待機し、目標は決められた時間に発射され、決められた高度1300キロ前後を飛んで来る場合に限られる。

 北朝鮮はノドンを200基ほど移動式発射台(トレーラー方式)に搭載し、地下施設のトンネルに配備している。トンネルから出ると数時間で発射準備完了となり、発射後7分~10分で日本に着弾する。イージス艦が母港に入港しているか、訓練で日本海海域を離れれば対応できない。

 それなのにハワイ沖迎撃実験を成功と過大に報道する日本のマスコミに防衛当局は困惑している。事実を知った国民から、「防衛省は予算規模(当初)1兆円のMD配備で、誤った印象を国民に与えるプロパガンダだ」と批判が起きることを恐れている。

◎兒玉和夫総領事の突然の帰国で、手塚義雅主席領事が、ロサンゼルス総領事の代行に就く(P6)

 兒玉和夫ロサンゼルス総領事は1月11日、発令からわずか4日間で東京に帰任、外務省報道官に就任した。このため、昨年9月に着任していた手塚義雅主席領事が、ロサンゼルス総領事代行に就任、1月21日には、例年、ロサンゼルス総領事が参加しているマーチン・ルーサー・キング記念パレードで、オープンカーに乗り、チズル夫人と供に沿道の観客に手を振った。

 手塚総領事代行の略歴:東京外国語大学フランス語学科卒業。外務省文化交流部文化第二課首席事務官、国際社会協力部難民支援室長、在象牙海岸日本大使館参事官、在エチオピア日本大使館参事官、在香港総領事館領事、外務省国内広報課長、文部科学省国際教育課長(外務省より出向)を経て2007年9月にロサンゼルスに着任。

外務省で文化関係の仕事、文部科学省では教育・文化関係の仕事をしていたため、国際文化交流の推進に関心がある。チズル夫人は表千家の茶道と、いけばな古流の会員。

写真(P6)=マーチン・ルーサー・キング記念パレードでオープンカーから手をふる手塚ロサンゼルス総領事代行夫妻(写真は、ロサンゼルス総領事館の提供)

◎寿司職人養成学校の校長アンディー松田のコラム(P7)

◎ロサンゼルス・カウンティー美術館の日本パビリオンの展示案内(P8)

版画部門=江戸時代の役者。1700年には、江戸は百万都市に発展、江戸や大阪では歌舞伎小屋をはじめ庶民の娯楽が発達した。18世紀、19世紀には、人気役者の版画が販売されるようになり、庶民が購入するようになった。

日本画部門=日本のスタイルと中国のスタイル。中国から絵画が日本へ伝えらたのは6世紀のことで、以来、日本では中国スタイルと日本スタイルの絵画が発達している。中国スタイルの絵画は宮中、寺院、屋敷など公式的な場所に飾られ、風景や習慣を描いた日本スタイルの絵画は、私生活のスペースで飾られるようになった。

◎広告:唐津焼 井上東也(いのうえ・とうや)作陶展、開催日3月14日から16日(P08)

 南カリフォルニア佐賀県人会の主催で「唐津焼 井上東也作陶展」を3月14日から16日まで、リトル東京の禅宗寺で開催する。午前11時から午後4時まで。井上東也氏は、茶陶を意識した作品制作を続けている。自ら媚びることのない、自然で素朴な風情の中に、力強い存在感のある作品を作り続けている。
 
 午後1時30分から3時まで、14日が表千家、15日が禅宗寺茶道部、16日が裏千家淡交会ロサンゼルス協会がお茶を提供する。問合せは、禅宗寺(213)624-8658 小島師まで。 
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# by culturalnews | 2008-02-19 03:43 | 月別の日本語要約
●故郷・福岡県の祭りをよみがえさせる太鼓の音(1、4ページ)

福岡県北九州市小倉区出身の宍戸英司さん(54歳)は、4年までは、大手物流・運送会社の幹部社員だった。アメリカやドイツでの勤務が長く、日本国内でも、重要な支店の責任者を務めていた。50歳になる直前はフランクフルトに居たが、子供たちがアメリカの大学に行くことを決めたり、夫人が日本への帰国よりは、アメリカでの生活を希望したため、30年近く勤めたこの大手企業を辞めて、ロサンゼルスに移住した。

ロサンゼルスでも物流・運送会社に就職し、定着した。宍戸さんの生活は、それまでの会社中心から自分の時間を大切にするスタイルに変わってきた。その宍戸さんが精力を注ぎ込んでいるのが、子供のときに身に付けた小倉祇園太鼓を、ロサンゼルスで広めることだ。南カリフォルニア福岡県人会の中に太鼓クラブ「鼓玄會」(こげんかい)を作り、土曜日の午後、一週間おきに、メンバーが経営する自動車修理工場内のスペースを使って練習をしている。

アメリカでは、和太鼓を使った演奏グループが、過去20年間に急速にひろがり、ロサンゼルスにも数十のグループがある。このアメリカ生まれの太鼓グループの大半が、ステージやイベントでの演奏を目的としていることに対して、宍戸さんは、鼓玄會の目的を会員の親睦に置いている。宍戸さんにとって太鼓とは、あくまで、祭の中で叩くものであって、ステージ・ショーが目的ではない。

しかし、宍戸さんの太鼓指導には手抜きはない。高校から大学を卒業するまで、毎年夏、故郷で、小倉祇園太鼓のリーダーを務めてきた宍戸さんは、プロの演奏家も顔負けするほどの指導技量をもている。17人のメンバーを指導するときの宍戸さんは、もっぱら、呼び笛を口にくわえ、ジャンガラという小さなシンバルを打ち鳴らして、音頭取りの役が多い(1ページの写真)。

創立から2年になるが、鼓玄會に参加しない、ほかの福岡県人会のメンバーからも認知されるようになり、福岡県人会が太鼓を購入してくれるようになった。ロサンゼルスの県人会は、どこでも、老人ばかりで、若い世代の参加が見られなくなっているが、福岡県人会は、この太鼓クラブを作ったことによって若いメンバーが集まるようになった。

2008年9月には、南カリフォルニア福岡県人会の100周年行事がロサンゼルスで行われることになっている。世界各地の福岡県関係者、約600人が集まるこの記念行事で、小倉祇園太鼓を披露することをめざして鼓玄會は、練習に励んでいる。

(英文記事の担当は、ギャビン・ケリーと東繁春)

●著作『銃を持つ民主主義-アメリカという国のなりたち』を英訳出版した国際報道のベテラン・ジャーナリスト松尾文夫さんが、英訳書プロモーションのため来米、日米間に残る第二次世界大戦の大きな傷跡「パールハーバー」と「ヒロシマ・ナガサキ」について和解の必要性を訴えた(2、4ページ)

この文章はワシントンにある日本大使館広報文化センターが発行するEメール広報「ジャパン・ナウ」12月7日発表に掲載されました。日本大使館の許可を得て、転載しました。

共同通信社ワシントン支局長を務めるなど、長年にわたってアメリカ報道に携わってきた松尾文夫氏を迎えて、日本大使館広報文化センターは11月7日、「著者にきくシリーズ」をもった。松尾氏は、著作『銃を持つ民主主義-アメリカという国のなりたち』の英語版『デモクラシー・ウイッズ・ア・ガン』を10月に出版したばかりだ。

松尾氏に焦点を当てる講演会は、CBSニュースのベテラン・ホワイト・ハウス記者ビル・プランタ氏が司会した。松尾氏は1980年代の初めにワシントンで特派員を務め、レーガン政権を取材した。プランタ氏は、その時からの松尾氏の友人である。

プランタ氏は、松尾氏が、当時、レーガン大統領が何を考えているかを、的確に言い当てることができた優れたジャーナリストであったと紹介した。松尾氏は、第二次大戦中の日本での生活を語り、子供のとき、目の前に落ちてきた爆弾が不発だったために、自分がこうして生きていることができ、その時「敵」だったアメリカを徹底的に研究してみようと気持ちにさせたと語った。

松尾氏が、著作の中で述べ、また、今回の講演でも繰り返し語っていることは、日米の相互理解の欠如という問題である。日米は、第二次大戦後、60年間にわたり、ひじょうに密接な関係を持っているにもかかわらず、日本人は、アメリカ人の必要であれば武力行使は正当なこととするアメリカ人の建国精神を理解しておらず、また、第二次世界大戦での日本の戦争責任が問われたびに、いまだに、世界を納得させる説明をするこができないでいる。

12月7日のパールハーバー記念日に、これまで、日本から現役の総理大臣が参列して和解のことばを述べことはなく、まだ、8月6日に広島原爆記念日に、アメリカの現役大統領が来て犠牲者を追悼することも、まだ行われていない、と松尾氏は語った。

松尾氏は、第二次大戦中、ドイツ・ドレスレンでアメリカ空軍が行った無差別爆撃に対して、近年ドイツとアメリカの和解が行われたことを良い例として紹介し、2005年8月16日付けのウォール・ストリート・ジャーナルに寄稿して、ブッシュ大統領が広島原爆記念日に参列することを訴えている。

松尾氏は、「占領軍」を「進駐軍」と呼んだように、日本人が好んで使う婉曲表現は、日本人自身が本質を見失う結果をもたらしていることも説明した。

『銃を持つ民主主義』は、2004年に「日本エッセイ・クラブ大賞」を受けている。英訳版はストーン・ブリッジ出版から発行されている。

●邦楽コンサート、1月16日(3、4ページ)

国際交流基金が送り出す若手邦楽グループのコンサートが、1月16日(水)午後7時30分からロサンゼルス・リトル東京のアラタニ日米劇場で行われる。このコンサートは「邦楽-日本からの新しい音楽」と題し、「和力」と「後藤幸浩&小濱明人」の2グループが出演する。チケットは20ドル。

「和力」は、両親が秋田県のわらび座メンバーで、わらび座で生まれ育ち、わらび座で伝統舞踊の訓練を受けた加藤木朗(かとうぎ・あきら)と、埼玉県出身で、作曲もする、津軽三味線の名手、木村俊介によって2001年に結成され、2005年には、秋田県出身で、わらび座に参加した後、青森県弘前の山田千里師匠のもとで、津軽三味線を習得した小野越郎が参加している。そして、今回のアメリカ公演のために、琴奏者、池上眞吾が参加している。池上は、東京藝大(筝曲生田流)を卒業後、NHK邦楽技能者育成会での研究を終了している。現在「真樹の会」を主催、女子美術大学筝曲部の講師も務めている。

「後藤幸浩&小濱明人」は、その名のとおり、熊本県出身の琵琶演奏家、後藤幸浩と、香川県出身の尺八演奏家の小濱明人によるデュオで、2002年に結成。現代の音楽に、日本の伝統音楽を取り入れた新しい音楽をめざしている。


<プログラム>
後藤幸浩&小濱明人:般若心経(琵琶を弾きながらお経を読む)うたえやうたえ(16世紀の閑吟集と12世紀の梁塵秘抄から)熊凝(くまごり)のうた(万葉集から)おんなぬこ(神社にたたずむ少女のイメージ)祇園精舎から壇ノ浦(平家物語から)手向(禅宗の僧侶・虚無僧による独奏曲)五木の子守歌(熊本県に伝わる子守唄、古い方言の歌詞)
和力:おこし(青森県の五穀豊穣を願う呪術)綾打ち(福島県のじゃんがら念仏)獅子舞(魔よけの踊り)津軽三味線曲弾き(津軽地方で発達した路上演奏)合奏曲・忍者(津軽三味線の二重奏)鶏舞(とりまい=夜明けを告げる鶏の舞)

●ヒダノ・スーパー太鼓コンサート、2月16日(3ページ)

ワールドカップの閉会式イベントで演奏するなど、世界を舞台に活躍している太鼓演奏家ヒダノ修一がロサンゼルスの一流ミュージシャンと共演する「ヒダノ・スーパー太鼓コンサート」が2月16日、ロサンゼルス・リトル東京のアラタニ日米劇場で行われる。今年は、ヒダノ修一が太鼓の演奏活動を始めて20周年になる。地元からトム倉井の率いる「太鼓センター・オブ・ロサンゼルス」が出演する。チケットは25ドル。

●愛知県の太鼓グループ「志多ら」(しだら)のセリトス公演、3月28日(3ページ)

愛知県北設楽(しだら)郡東栄町に拠点を置く太鼓グループ「志多ら」のセリトス・パフォーミング・アート・センターでの公演が3月28日に行われるが、チケットは、ほぼ売り切れの状態。28ドルの一番後ろの席が若干残っている状態。

志多らは1989年に結成、2002年に第1回国際太鼓コンテストで優勝し、海外での演奏活動を始める。これまで、アメリカをはじめ、ヨーロッパ、韓国、フィリピン、台湾、そしてカリブ海の国でも公演している。今回の北米公演ツアーは3月28日から4月26日まで。

●日本のキリスト教信者を描く映画の上映会、2月2、3日(3ページ)

山田火砂子監督による日本の福祉活動に大きな貢献をしたキリスト教信者の映画「石井のお父さん、ありがとう」と「筆子その愛-天使のピアノ」の上映が、2月2、3日に行われる。

●日本舞踊・西川流家元の考案した「おどり」を元にした体操「NOSS」がロサンゼルスで紹介される(4ページ)

日本舞踊・西川流家元の西川右近氏は、15年前の53歳のとき、心筋梗塞で倒れ、心臓バイパス手術を受けた。術後の入院期間中、足の筋肉の衰えに気づいた右近氏は、リハビリのために散歩を始めたが、すぐに飽きてしまった。50年近く日本舞踊を続けてきた右近氏にとって、音楽も、振り付けもなく体を動かすことは退屈なことだったからだ。

その時の体験を基に、スポーツ科学の権威、中京大学の湯浅影元教授と3年間かけて、右近氏は高齢者が健康を維持するために「NOSS」体操を考案した。NOSSは、日本(N)おどり(O)スポーツ(スポーツ)サイエンス(S)の略で、7分間の中に、日本舞踊の振り付けが織り込まれている。

右近氏は、「高齢者に体を動かしなさい、と言っても、動きません。ところが、体が不自由でベッドに寝たきりになっているひとでも、踊りを見せたり、音楽を聞かせてすると、体で反応します」とNOSSを作った理由を説明している。

NOSS体操に使う音楽も、自ら「この冬がすぎれば」を作詞し、二胡奏者のジャー・パンファンが作曲している。

12月5、6日、ロサンゼルスを訪れた右近氏は、息子の千雅(かずひろ)さん、弟子のももよさん、鯉喜裕(こいきゆう)さんと、敬老引退者ホーム、とハリウッド映画芸能界の集まりで、NOSS体操を紹介し、アメリカでも、関心を持ってください、と呼びかけた。

NOSS体操は、平成19年度の厚生労働省のモデル事業に指定され、長崎、福岡、三重、岐阜、愛知の各県の5カ所で教室が開かれている。

●ハンフォードのクラーク日本美術センターで、日本の正月フェスティバル、1月19日(4ページ)

カリフォルニア州中部のハンフォードにあるクラーク日本美術センターの恒例行事「日本の正月フェスティバル」が1月19日(土)午前11時から午後4時まで行われる。今回の見所は、ロサンゼルスの弓道グループ「一弓会」による弓のパファーマンスとサンフランシスコ太鼓道場による演奏。

このほか、羽子板あそび、書初め、餅つきなど、日本の伝統行事が行われる。

●ロサンゼルス・カウンティー美術館の日本パビリオン展示(5ページ)

根付コレクション「江戸時代の町の暮らし」2月26日まで 町人の衣装や暮らしのようすを人形にした根付の展示

版画コレクション「ことば、詩、絵画」2月19日まで 18世紀以降の作品の展示

●相撲にまつわる話(5ページ)

6月7、8日にロサンゼルス・スポーツ・アリーナで行われる「ロサンゼルス大相撲」のプロモーションのための相撲英文解説。今回は「まげ」と「まわし」について(5ページ)

●寿司職人養成学校の校長・アンディー松田のコラム(5ページ)

正月を迎えるにあたり、12月29日朝放送の日本語テレビ番組UTBで、正月料理の作り方を紹介した。これからも、3月3日、5月5日、7月7日、9月15日の節句ごとの料理の作り方をテレビで紹介していきたい。日本料理は、季節ごとにメニューが変わり、その季節料理のメニューにも、ひとつひとつ、いわれが、あるが、今では、すっかり忘れられてしまっている。

1月19、20日は、ポモナ催物会場で行われる「アジアン・アメリカン・エクスポ」にブースを出して寿司パックを販売する。このエクスポは、10万人近い入場者があり、全米でも5番目に大きいコンベンションである。

3年前に出店したときは、600個の寿司パックが3時間半で売り切れてしまい、売るものがなくなってしまった。今回は、1日400個の販売の予定。数を多くできないのは、イベント会場に大量の寿司ネタを保存する設備がないため。寿司販売は午前11時から始めるので、売り切れになる前に、早めにイベント会場に来てください。

●柔道指導者の資格講習会、2月1-3日(5ページ)

米国柔道協会による柔道指導者資格講習会が、2月1日から3日まで、ノーオーク柔道場で行われる。日本から落合トシヤス8段、ホシナ・マコト7段が参加し「裏の技」と「ゴウの型」の実演をする。柔道をしないひとでも見学ができる。見学料は、ひとり4ドル。

●日本の伝統と芸能を伝えるクラスの紹介(広告)(6ページ)

高野山米国別院 金那羅太鼓/雅楽 カリフォルニア愛石会 林節子染色クラス
LA着物クラブ 芥川婦身のお茶(江戸千家)と着物教室 裏千家・松本宗静 裏千家・飯沼信子
粟屋会筝曲教室 日本舞踊・若久会(若柳久女)日本舞踊・坂東三津拡会
琉球舞踊・真境名本流琉舞道場 照屋勝子筝曲研究所 民謡・松豊会 日本舞踊・坂東秀十美

●日本の伝統と芸能を伝えるクラスの紹介(広告)(7ページ)

染色・茜会 南加弓道会 柔道リサーチ・開発グループ
リチャード門間ボイス・クラス ヤング・エリート・クラブ 小川不動産
ライターラウンジ日本語クラス 日本語学園協同システム
寿司職人養成学校 ミキー世木時計店

●パシフィック・アジア美術館で太田垣連月の陶器、日本画の展示、2月8日から5月11日まで(8ページ)

太田垣連月=寛政三年(1791)生まれ、明治八年(1875)死去。幕末、京都三本木出身の尼僧。俗名は誠(のぶ)。藤堂藩伊賀上野城代家老職、藤堂新七郎六代良聖(よしきよ)の庶子。

生後十日余りで太田垣常右衛門の養女となる。八、九才にして丹波亀山城に、ご奉公に出る。このことが後に才色兼備の女性として成長する基礎を築く元となる。十七才で結婚し二十五才で夫に先立たれる。二十九才にて再婚するも三十三才にして夫、病没。加えて前後して四人の実子を失う悲惨さを味わう。

葬儀の後、養父と共に、知恩院大僧正により剃髪式を受け、文政六年(1823)蓮月を名乗る。天保三年、養父の死をもって岡崎に移り住み、文雅と共に土に親しむ。和歌、書に優れた才能があり、当時流行の煎茶の急須、茶碗に歌を刻み人気を博する。

嘉永三年(1850)蓮月六十才の頃、蓮月尼はすでに名を成し、飢饉救済のため三十両を奉行所に喜捨したとの記録が残る。加えて終生このボランティアは変わらず、丸太町の橋(文久二年頃=1862)を架けたり、慶応二年(1866)神光院月心、鳩居堂熊谷直孝らと飢餓救済に立ち上がっている。

万延元年(1860)この頃、蓮月焼のにせものが登場するようになり、時を経て蓮月と幽霊にあったことがないとまで言われるようになる。

慶応元年(1865)最後の場所となる西加茂神光院の茶所に移り住む。明治元年(1868)『蓮月高畠式部二女和歌集』の著作と、近藤芳樹編の蓮月歌集『海女の刈藻』を残す。明治八年十二月十日夕刻八十五才で静かに没した。

●パシフィック・アジア美術館の学芸責任者に、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校美術教授のケンドル・ブラウン博士が就任(8ページ)

ブラウン博士は1994年にエール大学で日本美術の研究で博士号を取得した。著作に『川瀬巴水(かわせ・はすい)の版画』(2004)『アメリカ太平洋岸地区の日本庭園』(1999)『隠遁者の思慮分別-桃山時代の絵画と権力』(1997)がある。これまで、パシフィック・アジア美術館のコンサルタントとして、版画展などを手がけている。

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# by culturalnews | 2008-01-19 03:44 | 月別の日本語要約
日本文化を伝える英字新聞「カルチュラル・ニュース」は www.culturalnews.com へ

東 繁春 (カルチュラル・ニュース編集長兼発行責任者)

 二〇〇八年は、わたしが、タブロイド版の英字新聞「カルチュラル・ニュース」の発行を始めてから、ちょうど、十周年にあたる年になりました。一九八一年に、二十七歳の時、ロサンゼルスに来て以来、地元の日本語新聞社の記者、日本の新聞社特派員の助手や、日本の通信社の日本語ニュースの配信という仕事を経て、一九九八年七月から月刊八ページの英字新聞を始めました。

 最初の一年は試行錯誤の繰り返しでしたが、やがて「日本文化を伝える英字新聞」というテーマを見つけることができ、多くの方に助けられながら、今日まで、新聞発行を続けることができました。

 わたし自身は、一人で着物を着ることもできず、日本舞踊も踊れず、三味線も弾けず、お茶の作法も知らない、日本文化を知らない平均的日本人なのですが、二〇〇六年度版、二〇〇七年版の中学社会科歴史教科書(中学一年生用、東京書籍発行)で紹介されたことも手伝って、最近、日本から「アメリカ人は、日本文化の何にいちばん、興味があるのでしょうか?」「今アメリカでいちばん、はやっている日本文化は何ですか?」という質問をよく受けるようになりました。

 そのとき、わたしは最新のアニメ作品の名前を挙げたり、(ロサンゼルスでは最近は、アメリカ人の間で居酒屋がはやりなのだそうですが)「日本食は、居酒屋が人気です」と答えようかとも、思うのですが、現在進行中のアメリカ、そして世界のひとびとの日本文化への関心の広がりは、とても、そうした個別情報の羅列では、説明できないほど大きな社会現象になっているのではないか、と考えています。

 この問題を考えるとき、逆の立場を想定して、つまり、日本人がヨーロッパ文化に関心を持っている、という構図で考えてみると、理解しやすくなるのではないか、と思います。実際、日本人は、ヨーロッパ文化がとても、好きな国民です。そして、日本にいる日本人に、「今、日本で、いちばん、はやっているヨーロッパ文化は何ですか?」と質問したと想定すると、多くの日本人は、きっと答えに窮するのではないでしょうか。つまり、日本でのヨーロッパ文化は、単に、一時的な流行やファッションではなく、日本人の生活に深く浸透して、しまっているからです。

 アメリカ人や世界中のひとびとの日本文化への接し方は、じつは、日本人がヨーロッパ文化を取り入れたやり方に、近づいているのではないかというのが、わたしの見方です。前世は日本人だったに違いないと、卒直に語り、百エーカー以上ある自宅敷地内に日本庭園を造ったり、美術館を建て、日本美術の保存と普及をライフワークにしている、カリフォルニア州中部ハンフォードに住むビル・クラーク氏や、第二次大戦前の東京で日本画を学び、日本画を描くことが至福の喜びである九十歳を越える、ビバリーヒルに住む、画家のロバート・クラウダー氏
から話を聞くと、日本人がヨーロッパにいだく尊敬や憧れ以上につよい、彼らの日本に対する思い入れを感じることができます。

 ヨーロッパの国々が世界に台頭してくるのは、十五世紀以降のことです。それ以前は、イスラム圏が、世界で一番文化が進んだ地域でした。十五世紀後半のコロンブスによるアメリカ大陸への航路開拓も、陸路をイスラムに支配されているために、海路でインドに行かざるを得ない、というのが、本来の目的でした。

 平安時代の王朝文化や「源氏物語」が書かれたことに見られるように、日本の文化は、ヨーロッパ文化の開花よりも早くから発達し、十九世紀までは、その内容も、劣っていませんでした。
 
 日本人がヨーロッパに対して劣等感を抱くようになるのは、明治維新のせいです。明治政府は、自分たちの政権を正当化するために、徳川幕府に結びつくものを、すべて否定してしまいました。一九七〇年代の中国の文化革命のような、伝統文化を否定する社会状況が、日本でも、明治維新のときに起こっていたのでした。

 おもしろいことに、ヨーロッパで、日本文化への関心が高まるときは、いつも、日本人が日本文化に興味を失ったときなのです。明治政府による廃仏毀釈政策によって、国宝級の仏像が多く、海外に流出したことが、ヨーロッパ人が日本美術を「発見」するきっかけになりました。第二次世界大戦による日本の敗北、アメリカ軍の日本占領は、再び、日本の美術品が海外に流出する大きなきっけになりました。フランスの絵画に大きな影響を与えた浮世絵は、十九世紀に日本から輸出された陶器の包み紙として使われていたもので、日本人が浮世絵を売り込もうと思ったわけではありません。

 つまり、日本文化は、日本人が宣伝しなくても、ヨーロッパ人に直接触れる機会が与えられるならば、ヨーロッパ人のほうから自発的に関心を持つだけの価値を最初からもっているのです。「日本文化を伝える英字新聞」カルチュラル・ニュースは、ヨーロッパ文化をもつロサンゼルスのアメリカ人ばかりでなく、日本文化を失ったわたし自身のような日本人にも、日本文化に触れるきっかけを提供することを目的としています。 www.culturalnews.com
                                 
(了)
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# by culturalnews | 2008-01-04 11:47
2008年は、カルチュラル・ニュース創刊から10年になります。よくぞ、ここまで続いたと感慨深いものがあります。最初は、ロサンゼルスの日本人のための英字新聞を作ろうと始めたわけですが、2年目から日本文化紹介を柱とする編集方針が確立し、「日本文化を伝える英字新聞」となりました。

よく日本から質問を受けることに、「アメリカ人は、日本文化の何にいちばん、興味があるのでしょうか?」「今、日本文化の何が、いちばん、はやっているのですか?」というのがあります。

そのとき、「アニメです」とか「日本食の居酒屋です」と、わたしは、応えることができません。
日本人は、ヨーロッパ文化がとても、好きな国民です。日本人に、「今、日本で、いちばん、はやっているヨーロッパ文化は何ですか?」と聞いたときに、日本人は、なんと答えればいいでしょうか。

日本でのヨーロッパ文化は、流行やファッションではなく、日本人の生活に深く浸透しています。絵画が好きなひとは、ルーブル美術館こそ、いちばんの関心だと言うでしょうし、音楽の好きなひとは、ウィーンがいちばん行きたい都市と答えるでしょう。

アメリカ人の日本文化の接し方も、日本人のヨーロッパ文化への接し方に、近づいているのではないか、というのが、わたしの見方です。

ちょっと、極端するぎる見方かも、しれませんが、アメリカの日本文化は、中間層より上の暮らしをする人々の間で、急速に広まっています。社会のマジョリティーの中間層から下の階層のひとびとの間では、まだまだ、知られていません。しかし、時代の流れは、日本文化がアメリカで広がる方向に向かっているように思います。

なぜ、こうなるのでしょうか?その理由は、日本の歴史にあります。昨年と今年の夏は、四国大学の世羅博昭先生がロサンゼルスに来られて、「源氏物語」の世界、つまり、今から1000年前の平安時代について、教えていただきました。日本の歴史の重要性は、実は、平安時代以後の、鎌倉時代、室町時代、戦国時代、江戸時代にあるのです。

つまり、国家組織の中で、血族関係が最重要であった平安時代から、武力を持つものが国家を動かすことができるという、当時としては、たいへん合理的な価値観の転換が起こった結果に生まれたのが鎌倉時代で、そのご、その合理精神はますます発達し、織田信長・豊臣秀吉の時代には、日本は東アジアで最強の軍事国家になりました。江戸時代になって、ヨーロッパの国との外交を遮断する「鎖国」を行うことができたのも、国家として、ヨーロッパの侵入を許さない軍事力があったからのことでした。

このとき朝鮮半島や中国大陸はどんな状態だったか、というと、14世紀から20世紀まで続く李氏朝鮮や、明や清は、日本の平安時代のような社会システムが続いていたのです。その結果が、19世紀末に、東アジアにヨーロッパの国々が勢力を伸ばしてきたときに、中国や朝鮮は、対抗できる軍事力を持てなかったのです。

ヨーロッパの国々が台頭してくるのは、15世紀以降です。それ以前は、イスラム圏が、世界で一番文化が進んだ地域でした。15世紀後半のコロンブスによるアメリカ大陸への航路開拓も、陸路をイスラムに支配されているために、海路でインドに行かざるを得ない、というのが、本来の目的でした。

日本の文化は、ヨーロッパの文化の開花よりも早くから発達し、19世紀までは、その内容も、劣っていませんでした。日本人がヨーロッパに対して劣等感を抱くようになるのは、明治維新のせいです。明治政府は、自分たちの政権を正当化するために、徳川幕府に結びつくものを、すべて否定してしまいました。1970年代の中国の文化革命のような伝統文化を否定する社会状況が、日本でも、明治維新のときに起こっていたのでした。

ヨーロッパで、日本文化への関心が高まるときは、いつも、日本人の思いとはまったく関係なく起こっています。フランスの絵画に大きな影響を与えた浮世絵は、19世紀に日本から輸出された陶器の包み紙として使われていたもので、日本人が浮世絵を売り込もうと思ったわけではありません。

また、明治政府による廃仏毀釈政策によって、国宝級の仏像が恐るべき安値で、海外に流出したことが、ヨーロッパ人が日本美術を「発見」するきっかけになりました。そして、第二次世界大戦による日本の敗北、アメリカ軍の日本占領は、日本の美術品が海外に流出する大きなきっけを作りました。

つまり、日本文化は、日本人が宣伝しなくても、ヨーロッパ人が直接触れる機会さえあれば、、ヨーロッパ人のほうから関心を持つだけの価値を最初からもっているのです。

そのことが、いちばん、分からなくなっているのは、実は、現代の、われわれ、日本人ではないでしょうか。
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# by culturalnews | 2007-12-25 17:47
◎ベテラン舞踊家、若柳久三の国立劇場凱旋公演が1月19日にロサンゼルスで(1、5、6ページ)

ロサンゼルスで30年以上にわたって日本舞踊を教えている若柳久三師匠が、「華の会新春特別公演」を1月19日午後12時40分から、リトル東京のアラタニ日米劇場で行う。今回の一番の見どことは、若柳久三と若柳彦左衛門が踊る<賤機帯(しずはたおび)>で、10月に東京・国立劇場で行われた同演目が大好評を博したことから、ロサンゼルスでの上演は、国立劇場凱旋公演、と銘打たれている。

また、今回の「華の会新春特別公演」には、与那嶺恵子が率いる琉球舞踊グループが参加する。1月19日の演目は、次のとおり。

大和楽 <四季の花、踊り=小川けい、エミリア・カントレイ、桐原唯、木内悠花、山田奈津子、富子ナッシュ、牧野みどり> 大和楽は、従来の邦楽に西洋音楽のハーモニーを取り入れた、新しい邦楽で、昭和の初期、ホテル大倉の創業者大倉喜七郎によって創設された。<四季の花>は1980年の作曲で、四季の花々に、自分をなぞらえ、咲き競うさまの群舞。

琉球舞踊 <鷲の鳥(バシントゥイ)踊り=与那嶺(よなみね)恵子> <踊(ウド)いクワディーサー、踊り=島美恵子、エイコ・ミュウラー、美代子ローレンス、孝子キング、末吉秀子、安次富(あじふ)信子、スミ・カーター、山内亜希子、石原照子、美佐子イースト> 琉球舞踊は基本的に2曲が一対になっている。最初はゆっくりとじっくりと舞い、2曲目でテンポを早くして舞うのが一般的です。また、琉球舞踊は、古来、琉球宮廷が中国などからの国賓を迎えるために、作られ発展したもので、この点が、庶民の娯楽から発生してきた日本舞踊との大きな違い。

<バシントゥイ>は、元日の朝、錦の翼を持った鳥が、太陽に向かって雄雄しく飛んでいくようすを表現した男踊り。<ウドいクワディーサー>と組みになっている。クワディーサーとは、四つ竹の意味で、荘厳な曲にのせて四つ竹を両手で鳴らしながら晴れやかに踊る、女踊り。

常磐津 <神楽娘、踊り=若柳三絵> 江戸時代の風俗を描いた舞踊のひとつ。場所は、祭りの寺の境内。踊り好きの娘が、屋台の五つの面(姫、若武者、おかめ、ひょっとこ、大蛇)を取り替えながらお祭り気分を表現する。若柳三絵は、2003年に「連獅子」で名取披露をしている。

琉球舞踊 <海ぬチンボーラ、踊り=安次富美代(あじふ・みよ)> 海辺で小さな子供がピョンピョン跳ねながら貝殻を拾い遊ぶようすを描いている。踊りの安次富美代は9歳で、5歳のときから母親の稽古について琉球舞踊を習っている。

琉球舞踊 <谷茶前(タンチャメー)、踊り=ジョセフ・ジョーンズ、山内亜希子> 東シナ悔に臨む漁村、谷茶の浜に押し寄せる海の幸、それを採る若者、その幸を売りに行く娘たちの甘い香りの躍動的な踊り。「若者」を踊るジョセフ・ジョーンズは20歳、6歳のときから修行し、2008年は琉球舞踊「最高位」に沖縄で挑戦する。「娘」を踊る山内亜希子は、2008年は琉球新報社コンクールの「優秀賞」レベルに挑戦する。

長唄 <鷺娘、踊り=若柳久起> 雪の降る中にたたずむ鷺の姿に似せて、幸せの絶頂から恋の恨みに苦しみもだえる町娘のこころを表現する。火炎の衣装への早変わりなどの衣装の「引き抜き」が見せ場の舞台。「引き抜き」はリハーサルで使用した衣装を本番までに、縫い直す作業が必要で、また、乱れる髪の結い直しに床山が必要で、衣装、かつら師、床山とプロが揃わないと、上演できない演目。

長唄 <風流陣、踊り=若柳久女、若柳清花、若柳彩花、若柳彩女> 風と桜、梅、桃の3本の木を表わす踊り手が、花びらを吹き散らす風を懲らしめるさまを表現します。日本舞踊では、腰の落とし方、手の上げ方で、桜、梅、桃の違いを表現している。 

大和楽 <鐘、踊り=若柳久弥> 「大日本国法華経験記」出典の安珍清姫の道成寺物のひとつ。舞台は、1200年前、若い僧、安珍を恋焦がれる清姫は、大蛇に変身し、道成寺の鐘の中に隠れた安珍の心変わりを恨み、鐘に巻きついて、鐘ごと安珍を焼き殺してしまう、というのが従来の道成寺物。大和楽<鐘>では、満開の桜の下、寺院を訪ねてきた女人が、鐘を見上げて道成寺伝説に思いを馳せるストーリー。

琉球舞踊 <ツゥバラーマ、踊り=与那嶺恵子、島美恵子> <貴花(ぬちばな)、踊り=美代子ローレンス、孝子キング、末吉秀子、安次富信子、石原照子、天願美晴> <夏の涼浜(なつのしだはま)、踊り=ジョセフ・ジョーンズ、山内亜希子、池宮加織> <ツゥバラーマ>―恋人たちの心が月を見て燃え上がるようすを踊る。 <ぬちばな>は、小さな川の流れに浮かんでいる花びらを拾い集めて花輪を作り、赤い花びらで作った花輪は愛しいひとへ、白い花びらで作った花輪は子供に上げましょう、と歌う踊り。<なつのしだはま>-暑い夏の日に、若者たちは、涼を求めて浜辺の木陰に集い、歌い踊る、という創作舞踊。

長唄 <賤機帯(しずはたおび)、踊り=若柳久女、若柳彦左衛門> 舞台は、春爛漫と桜が咲き乱れる隅田川の畔。武蔵の国から下総の国に渡る渡し舟の船着場に船長(ふなおさ)がたたずんでいると、子供、梅若丸を連れ去られた女が、都から子供を捜しに東に下り、隅田川の岸辺にたどり着く。気がふれてしまっている女は、船長の言うがままに、子供の消息を聞きだすために、懸命に踊り続ける。船長は、梅和丸がすでに死んでいることを告げ、女は子供の小さな墓碑に対面する、という悲しいストーリー。若柳久女、若柳彦左衛門もコンビで、10月に東京・国立劇場で上演、大好評を博した演目で、ロサンゼルスでは、この国立劇場からの凱旋公演として上演する。

◎2008年ローズボウルのトーレンス市フロートは日本との姉妹都市縁組をテーマに飾りつけ(1ページ)

毎年元日に行われるパサデナ市のローズ・パレードは世界中にテレビ中継される大イベントで知られているが、トーレンス市は、54年前からフロートを出展している。2008年に、千葉県柏市との姉妹都市縁組35周年を迎えるトーレンス市は、2008年1月1日のローズ・パレード・フロートのテーマを日本に決め、鳥居や扇、着物で飾りつける。フロートには、現在のトーレンス市長と35年前に姉妹都市を結んだトーレンス市長、日米両方のトーレンス-柏姉妹都市協会の会長が乗り込むことになっている。

◎日米で活躍した音楽家、吉澤政和さん、57歳で死去(2、4ページ)

東京藝大で、クラリネットを専攻、在学中からプロの演奏活動に参加、藝大卒業後まもなく、1970年代に渡米し、ロサンゼルスに生活の中心を置き、その後は尺八演奏家として日米の音楽界の第一線で活躍していた吉澤政和さんが、10月24日、ロサンゼルス市郊外のサンゲイブリル市内の自宅でなくなった。57歳だった。原因は胃がん。2006年に胃がんが分かり、生まれ故郷の岐阜県飛騨市とロサンゼルスを行き来しながら治療を続けていた。

吉澤さんの音楽は、映画「ジュラシック・パーク」で使われた恐竜の鳴き声に似せた尺八演奏が有名。その後、多くの映画音楽の録音に参加しており、最近の仕事では、「メモワール・オブ・ゲイシャ」(邦題サユリ)のサウンドトラックの録音に参加、演奏家としてだけではなく、邦楽専門家としても、作曲の大御所ジョン・ウイリアムに多くの助言を与えた。

亡くなる数日前まで、ロサンゼルス在住の音楽プロデューサー喜多嶋修さんのスタジオで録音を続けていた。残された音源を元に、2008年には、最後のCDが発売される予定。

吉澤さんは、1993年から琴演奏者の走辺洋美さん、津軽三味線演奏家の高橋タテオさんと古今組を結成、邦楽アンサンブルとして日米で演奏活動をしていた。三味線の高橋さんは、2006年8月に死去、吉澤さんは、高橋さんの死去の直後から容態を悪くしていた。

◎仏教伝道協会のテレビ番組(2ページ)

仏教伝道協会が、毎週日曜日、午後6時30分からチャンネル44で放送している「仏教徒の生き方」シリーズの12月の放送は、12月2日と9日が、北海道からインターネットを通じてネバダ州リノに住むアメリカ人に説教をしているマツナガ・ダイガン師を紹介する。12月16、23、30日は、仏教伝道協会が北米とイギリスの大学に仏教講座の開設資金を寄付した年から20年を迎えることを記念して、10月にカリフォルニア州バークレーで行われた式典のようすを放送する。

仏教伝道協会のテレビ番組は、2008年1月は、2007年の番組の再放送を行うが、2月以降は放送が打ち切られることになった。

◎リトル東京の高野山米国別院で、初護摩法要、1月1日(2ページ)

アジアの国では、新年の始まりを盛大に祝う習慣がある。仏教宗派のひとつ密教では、火を焚いて、人間の穢れを清める護摩法要が、重要な儀式とされているが、元日にリトル東京の高野山別院で行われる「初護摩」は、アジアの伝統的な正月の習慣を体験するために、一見の価値のある行事である。

高野山別院では、1月1日、午前10時から、住職の旭清澄師による初護摩法要が行われる。また、アジアの国では、近代化以前は、太陰暦を使用、新年も太陰暦で祝っていた。農耕や漁業が中心だった時代では、太陰暦にしたがって年間の作業が進められていた。高野山別院では、旧正月に一番近い日曜日、2月3日には、「星祭り」(新年の祝い)の法要を行う。

高野山別院の元旦法要は、午前10時から午後5時までで、この間におみくじ、破魔矢、絵馬、御札なども、販売される。また2日、3日も午前10時から午後5時まで、初詣客を受け付ける。

◎大和楽ロサンゼルス公演、1月5日(2、3ページ)

昭和初期に、西洋の発声法を取り入れて作られた新邦楽「大和楽」の公演会が、1月5日午後7時から、トーレンスのアームストロング劇場で行われる。出演者は、東京から、大和楽家元(三味線)をはじめ、東京・国立劇場で演奏活動をしている第一線の三味線、琴、鼓、唄の演奏家13人。そして、ロサンゼルスから大和楽USAメンバーが参加する。踊りは、ロサンゼルス地元の坂東三津拡会、若柳久三師匠が参加する。

◎ロサンゼルス日米文化会館の「事始」イベント、1月6日。第10回色紙展も開幕(3ページ)

ロサンゼルス日米文化会館の新年恒例行事となっている「事始」は、1月6日(日)午後1時からリトル東京の同会館内ノグチ・プラザで、東京から舞踊家コチョウとロサンゼルスの弓道グループ「一弓会」の出演で行われる。参加は無料。また、同時に、恒例の「色紙」展も、1月6日から同会館内のドイザキ/ノース・ギャラリーで開幕する。第10回目の色紙展のテーマは「初昔」。色紙展には一般からも参加できる。参加締め切りは12月21日まで。

◎お正月in リトル東京イベント、1月1日(3ページ)

ニューオータニ・ホテルと隣接のウエラー・コート・ショッピング・センターの売却で、開催が心配されていた「お正月in リトル東京」イベントは、2008年1月1日も例年どうり、行われることになった。南カリフォルニア日系商工会議所が主催する「お正月in リトル東京」イベントは、ニューオータニ・ホテル(新ホテル名=京都グランド・ホテル)とウエラー・コートがメイン会場。この2施設の新オーナーは、11月、お正月イベントに従来どおりの協力をすることを表明した。

ウエラー・コートのメイン・ステージ行事は、午前11時30分から午後3時まで。獅子舞、餅つき、書道、羽根突き、拳法、民謡などが披露される。入場は無料。京都グランド・ホテルでは、午前7時から午後5時まで、御節料理や正月サービスが行われる。

リトル東京内のもうひとつのイベント会場となる、ジャパニーズ・ビレッジ・プラザでは、正午から午後5時まで、太鼓や阿波踊りが披露される。

◎日本から若手邦楽家グループの公演、1月16日(3ページ)

国際交流基金派遣の若手6人の邦楽グループによる公演が、1月16日(水)午後7:30分からリトル東京のアラタニ日米劇場で行われる。出演は、和力(カトギ・アキラ=太鼓、踊り、木村シュンスケ=横笛、津軽三味線、小野エツロウ=津軽三味線、太鼓、池上シンゴ=琴)とゴトウ&オバマの二人組み。

◎ヨーロッパで活躍のソプラノ歌手・中嶋彰子がディズニー・ホールに出演、12月30日(3ページ)

ウィーンの年末イベントを北米で再現する「サリュー・ツー・ビエナ」コンサートは、12月30日(日)午後2時30分からロサンゼルスのディズニー・コンサート・ホールで行われる。ヨーロッパからの出演者の中で、ソプラノの中嶋彰子が、重要な役を演じる。中嶋彰子は、日本育ちで、15歳からオーストラリアのシドニーで音楽教育を受け、1999年にヨーロッパ・デビューしている。日本では、東京の新国立劇場やNHK交響楽団のステージに出ている。チケットは39ドルから。

◎ハンフォードのクラーク美術研究センター、冬期間の展示は「四季の花」がテーマ(4、6ページ)

カリフォルニア州中部、ハンフォードのクラーク日本美術研究センターの冬期間(12月4日から3月1日)の展示は、「日本美術における四季の花:自然の美しさの表現」がテーマ。流派ごとの花や草、木の描き方を比較する展示。また恒例の「日本の新年」フェスティバルは、1月19日、午前11時から午後4時まで、開催される。ロサンゼルス弓道会とサンフランシスコ太鼓道場が公演する。

◎いけばなインターナショナル、ロサンゼルス支部の創立50周年、1月6日(4ページ)

世界中のいけばな愛好家で作るいけばなインターナショナルのロサンゼルス支部が50周年を迎えて、1月6日(日)、リトル東京の京都グランド・ホテル(旧ニューオータニ・ホテル)で記念昼餐会を開く。ロサンゼルス支部は、現在60カ国165支部ある中で、いけばなインターナショナル本部が発足の翌年1957年にでき、世界で4番目の支部。支部会員は現在約100人。記念昼餐会では、草月流の北島ようこう氏が会場でいけばなを披露する。

◎新刊案内:ジャパン愛 (アーミー・メージャー・スタインバーガー著)(5ページ)

高校生の時に、アニメーターになることを決めたバーバンク在住のアーミー(女性)は、カリフォルニア美術大学(カル・アート)を卒業した後、アニメ・スタジオに就職した。2005年春、初めて日本を訪れ、すっかり日本のとりこになり、2006年春には、自分の体験を漫画で出版してみようと、再び日本へ。
日本の神社や桜並木の美しさから、メイド・カフェやコスプレのポップ・カルチャー、女優だけが出演する宝塚歌劇など、アーミーの見た日本を描いたイラスト集。ゴー・コミ出版社から12月に発売。定価15ドル99セント。

◎新刊案内:アストロ・ボーイ・エッセー(フレデリック・ショッド著)(5ページ)

日本漫画の第一人者、手塚治虫(1928-1989)の通訳や翻訳の仕事を通じて1970年代から手塚が亡くなるまで、親交のあった、サンフランシスコ在住のフレデリック・ショッドによる手塚治虫についてのエッセー集。

「アストロ・ボーイ」は「鉄腕アトム」の英語名。手塚治虫についての多くのエピソードが書かれている。ショッドは、海外における日本漫画研究の草分け的存在。日本のポップ・カルチャーについても著作を持つ。出版は、ストーン・ブリッジ社。ペーパーバック版、定価16ドル95セント。

◎2008年ロサンゼルス大相撲PR企画「仕切り」(4ページ)
 
相撲の取り組みが行われる前の準備運動や儀式的な所作は「仕切り」と呼ばれている。実際の、力士同士の取り組み時間よりも、仕切りに費やされる時間が長いが、これも勝負の一瞬を、観客に楽しませる効果をはたしている。2008年ロサンゼルス大相撲は、6月7、8日に、ロサンゼルス・スポーツ・アリーナで開催される。ロサンゼルス大相撲の詳細は www.sumotour.comへ。


◎軍事アナリスト神浦元彰の日本レポート:アメリカのアフガン戦争へ、日本が協力すべきか、どうかをめぐって2大政党が対立、衆議院解散、総選挙の可能性が高まっている (6、7ページ)

日本の国会では、アフガンの治安回復を支援するために、海上自衛隊がインド洋で多国籍軍の艦船に給油・給水活動が再開できる新テロ特別対策措置法案の審議が真っ最中だが、この審議は難航し、この問題が衆議院解散、総選挙の引き金になる可能性が大きくなってきた。

 夏の参議院選挙で野党・民主党が大勝し、参院の過半数を占めた民主党は、海上自衛隊の給油活動に反対している。その民主党・小沢一郎代表は、「アフガン戦争はアメリカが自国の個別自衛権を理由に始めた戦争で、このアフガン戦争を日本の自衛隊が支援することは憲法違反だ」と主張している。日本国憲法では、日本の自衛戦争以外に、自衛隊が参加することを禁じている。

 ブッシュ大統領は2001年9月の同時多発テロはアルカイダの仕業と断定し、アルカイダをかばうタリバンともに、アメリカには、テロリストたちを攻撃する“自衛権”があると、アフガン戦争を始めた。

 日本政府は、アフガンの治安を回復させるための多国籍軍に、インド洋で日本の自衛艦から給油活動を行う法律を作り、6年間、給油を続けてきたが、その法律、テロ特別対策措置法は11月1日で失効した。

 安倍晋三前首相は、インド洋での給油活動問題で、アメリカの要求に応えきれず、9月に突然、辞任。11月16日にブッシュ大統領との会談を終えたばかりの福田康夫首相は、給油活動の再開を、日本の最重要課題と受け止めている。

 政権獲得のチャンスが高いと見ている民主党は、できるだけ早く、衆議院を解散させ、総選挙に持ち込みたいと思っている。
 
 そこで、今、もっとも、可能性が高いと見られている衆院解散・総選挙のシナリオは、新テロ特別対策措置法案が、衆議院で可決されても、民主党は、参議院では採決せず、60日間、継続審議にしておく。そうすると、日本国憲法の規定によって、この法案は、衆院の再可決で、成立する。新テロ特別対策措置法が成立すれば、福田首相は参院で問責決議を受け、それで衆議院を解散し、総選挙になる、という見通しだ。その時期は、1月中旬と予測されている。

◎寿司職人養成学校のチーフ・シェフ、アンディー松田のコラム(7ページ)

フロリダ州ボカラトン出身のデビット・ボウハダナは21歳。2007年夏に2カ月の寿司職人養成コースを終了した後、兵庫県西脇市で、わたしの父親と兄弟が経営する大衆割烹店「松屋」に6週間のトレーニングに行った。

デビットは、松屋に到着した翌日の午前9時から調理場に入り、調理を体験させられた。日本の職人がオーバータイムを気にせず、朝8時30分から夜の11時まで、働き続ける姿を目の前で見たことは、仕事に対するアメリカ人の意識を変えさせるものがあった。

松屋の従業員たちは、アメリカ人の板前見習いに対して好奇心を持ち、営業時間が終わると、デビットに創作寿司を作らせては試食をした。またデビットには、実際に、客の前に立って寿司を握る機会も与えられ、デビットは非常に緊張しながら、客に寿司を提供していた。

◎恒例の愛石展がハンティングトン・ライブラリーで、12月27日から1月2日まで(8ページ)

カリフォルニア愛石会による、第10回の展示が、サンマリノのハンティングトン・ライブラリー(美術館)で、12月27日から1月2日まで開催される(1月1日はローズ・パレードのため閉館)カリフォルニア愛石会は、会員が約200名で、大半がアメリカ人。展示会では、主にカリフォルニア州内で集めた石約100点が展示される。会場内では、石の鑑賞についての映像も上映される。愛石展には、美術館の入場料なしで、無料で入場できる。


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# by culturalnews | 2007-12-25 17:38 | 月別の日本語要約